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闇空  作者: 闇の使徒インフェルノカイザー
第五章 ~突入 光と闇の鬩ぎ合い~
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インパクト

「さぁ…死んでもらおうか」


シャキン、と光槍をダークウルフ達に向ける。

ダークウルフにかつてない恐怖感が漂い始めた。勝てない…。

一瞬にして背後に回り込むスピード、そして急所を的確に突く正確性…。エルリークの反射神経があったからこそ急所は避けられたものの、通常では即死は真逃れない。


(真闇を使うという手もあるが…使っている間にやられてしまうだろう…)


ダークウルフはどうしようもなかった。絶対的強者を目前にすると動揺も重なり、勝機は皆無に等しい。

ダークウルフはただ、クリスに向けて身体を構える事しか出来なかった。


「そんな構えでは私は倒せない…一発で仕留めてやろう」


シャ


クリスの体が一瞬にして消え、ダークウルフの背後をとる。

ダークウルフが気付いた時にはもう遅かった。0.07秒の反応速度でさえ、クリスの速度には敵わない。


「天突」


ドバアアアッ!!


クリスが勝利を確認したかのように呟き、槍をダークウルフに突きとおそうとしたその刹那、強大な闇の波動がクリスを覆った。

その闇の波動は出入り口から放たれていた…。そう、インフェルノカイザーである。


「真闇」


インフェルノカイザーの髪の毛が逆立ち(元々逆立っている)、全身から真の闇の波動がこんこんと沸き立っている。そう、マントルのように。


「…まだ生きてるか。下衆の割にはやるな」


クリスは身体に纏わりついた闇のオーラを光のオーラで吹き飛ばす。

真闇を以ってしてもやはりヤミノマは出来なかった。何故ならクリスのオーラ量がインフェルノカイザーのオーラ量と同程度だったからだ。


「貴様程の実力者、久しぶりだ…。私も楽しめそうだ。本気で挑もう」


クリスはそう言うと、シュン、と瞬間移動し、壁にかけてあった二つ目の槍を左手に持った。


「二槍流」


もう片方の槍にも、同程度の光オーラが漂う。つまり火力が二倍になったということだ。

しかし、インフェルノカイザーは動じなかった。


「ダークウルフ、奴は強い。此処は協力して倒すぞ!」


「え、お、おう!」


ダークウルフは驚いた。インフェルノカイザーはこの男を倒すつもりなのだと。

恐らくインフェルノカイザーの実力からしてもクリスには勝てないだろう。しかし、彼の闇の目の奥には光が見えた。

そして、彼の目を見るとダークウルフもそれまで見えなかったそれが見えてきた。

勝つ気である。







「お二人さん、悪いが俺を忘れないでほしいなァ」


その直後、後ろで声が聞こえた。そう、茶色の禿―エルリークである。

彼は肩を負傷していた…はずだったが、彼の肩は黒く焦げていた。


「エルリーク?!確か怪我していた筈じゃ…」

「焼いて塞いだ」

「ええええええ!?」


ドラゴン拳から放たれる竜の炎でエルリークは傷を塞ぎ、止血していたのだ。

しかし、身を炎に委ねるという行為は常人では考え付かない―やはり只者ではなかった、この斧使いは。


「さっきはヘマしちまったが…本気を出すぜ。真の黒卯兎、見せてやるわ」


「ほう…二人とも復帰するとは、大した気力よ。しかしこの二槍を止められる事ができるかな。そして私もな」


そういうとやはり素早い速さでインフェルノカイザーに向けてクリスは突進してきた!

それも、二つの槍をまるで牛角の様に突きだしながらである。


「【暴走する光の暴れ牛】ライトニングブル!!!!」


シャアアアアアオン!!


インフェルノカイザーは手を翳す。


「闇飲―」


「無駄だ!例え貴様の闇オーラで吸引したとて、この二つの槍、止められん!」


が…インフェルノカイザーは即座にしゃがんだ。


「何ッ…?!」


そして、直走する二つの槍を伏せることにより交わし、クリスの足に向け闇飲を放つ。


シュイイイイイインッ!



「なっ…」


光のオーラが吸収される。クリスは間合いを取ろうとする。

が…自身が纏っている光のオーラが吸引されている為、動けない。


「ちっ…」


そこへ、ダークウルフがブリンナイフを持ち、闇の波動を放ったブリンナイフをクリスの両手に投げつけた。


ザクッ!!!


「グッ!!」


クリスは痛みのあまり、二つの槍を手から離す。二つの槍は光のオーラを失い、力なく転がる。


「糞が…ならば光オーラを…。ライトニング―」


「させねえぜ」


斧を振りかざす禿―



「【大躍動】ブラックラビッツ」



ズバアアアアアアッ!!!!!!!


熟練の斧は、鮮血を浴びながらクリスの体を横に、真っ二つに斬り裂く。


「があああああっ…許せん…」


真っ二つにされたクリスはそう言い、倒れ、動かなくなった。

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