光槍
「やはり…この磁場の乱れ…貴様等の仕業か」
中枢部には一人の男がインフェルノカイザー達を睨んでいる。
そして、右手には、光のオーラを放っている、槍。その量からは、相当の兵だと言う事がインフェルノカイザー達からも見て取れる程。
彼等は戦慄した。―強い、と。
「その容姿、そして何よりもそのオーラ―貴様、闇の住民だな」
「ああ…光をぶっ潰しにやってきた」
ダークウルフはそう言い放ち、ブリンナイフを両手でクルリと回し、柄を握り構える。戦いになる事は分かっていた。
エルリークも引っ提げていた黒卯兎を握り、戦闘態勢に入る。
「愚かだな。貴様等のような下衆に私が倒せると思ったか?人数で勝てるとでも思ったか。実に愚かだ。そもそも、この様な光の街にやってくる事自体、考えられないな…。敵陣に少数精鋭で乗り込んでくるとは、やはり闇というものは頭も軽いようだ…」
「あ?軽いのはお前のほうだろ?此処は光の街なんかじゃねーだろ、植民地みたいなもんだ」
「…ほう…」
「お前等のやりたい放題には、させねーんだよ。住民だってお前等のやり方にはもううんざりだと言っていた。お前等の居場所なんて、此処には無い。光という名のカスどもの集団なんて此処で俺等が潰してやるよ」
クリス・ディオールの目付きががらりと変わった。
オーラは光を放っているはずなのに、その目は冷酷―そして、底知れぬ圧倒感。吹き飛ばされそうなオーラの量。
彼の槍から出るオーラも、また違う。槍に見合うかのように尖がっているそのオーラ。突き刺されば一溜りも無いことは明白だ。
そしてクリスは、槍を構える。
「消してやろう―光の中でな」
先に動いたのはクリスの方であった。
シャッ
「来るッ」
インフェルノカイザー達は身構えた。
光の様な速度で正面にいたインフェルノカイザーに向け、走り、槍を突き付ける。
インフェルノカイザーは手を翳す。
「真闇【光飲】」
インフェルノカイザーから真の闇のオーラが発散され、拳に【それ】が宿る。
光の槍から放たれるオーラ…それを、インフェルノカイザーの拳から放たれている真の闇のオーラが飲み込んだ。
しかし、槍本体は動きを止めない―
「ハッ!」
インフェルノカイザーは即座にグンニグルンを取り出し、居合切りの要領で槍を受け止める。
キイン!!
「ほう…なかなかの身のこなしだ」




