表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
闇空  作者: 闇の使徒インフェルノカイザー
第四章 ~人はその手で罪を創った~
40/489

アックスボマー

威怨三階―武器コーナー―


「いらっしゃいませ…(ってハゲじゃん)」


新入荷の剣、槍、盾、そして斧等多種多様の武器を揃えている威怨武器コーナー。

今流行の武器から昔ながらの姿を変えていない武器まで何でも揃っている。そこに、一つの禿…。


「えーっと…斧コーナーはっとォ…」


目の前に並べられている「NEW OX」には目もくれず、エルリークは専門の斧コーナーに歩を進める。

奥に進むと、様々な形をした斧がズラリと並んでいた。


(…此処にこそ、良い斧がある筈…)


「お客様…何かお探しでしょうか?」


店員であろう、髭を蓄えた中年の男性が声をかける。


「お…いや、斧をな」

「斧…。でしたらこちらなど如何でしょう」


店員は少し自分の背丈より高い場所にある一つの斧を取り出す。


「【稲光の斧】でございます、雷光のエネルギーを内に秘めた雷属性の斧です。これを以ってすればナウマン象も二秒で消し炭…」


「稲光の斧か…。俺ァ今は雷って感じじゃーねーんだよなァ」

「でしたら、どのようなものがお望みでしょう?」


「…せやなァ…なんてゆーか…斧は人を選ぶからな」

「えっ…?」

「斧は人を選ぶんや…。人は斧に選ばれる…実際はそうなんやな…。俺もハナタレの頃はよォ、斧なんてただの武器だと思ってたんだがこれが違うんだな…」


(何言ってんだろう…しかし…この人…できる…)


店員は確信していた。彼の言動こそ理解はできなかったが

奴はできる―


「…お客様、それでどの斧になされますか?」


「いや実の所決まってないんだよなぁ…。ただ今使ってる奴がそろそろ頃合いでな。此処で新しくしていこうと思ってんだ」


「それならば」


店員は斧コーナーより更に奥に進みだした。


「こちらなど、如何でしょうか…」


そして、一番奥の方の一番上に埃をかぶっている一つの箱―それを取り出した。

店員は埃を手で払い、床にコトリ、と置き蓋を丁寧に開けた。


そこには―



「これは……!」


「威怨開設記念に伝説の斧使い【小野スラッシュ】から寄贈された伝説の斧…でございます」

「聞いたことあるぜ…!その斧は、どんな物体でも真っ二つにするって言う噂だ…しかし何故こんな所に」


「何故小野氏が此処に寄贈されたかは知りませんが…寄贈されたのです」


「…!!」




そう。斧は、人を選ぶ…。




「伝説の斧…その名は玄卯兎…別名玄人の斧…名の通り玄人―EXPERTしか使う事のできない正真正銘、人を選ぶ斧…!」


「素人がこれを持ち上げる事すら不可能でございます…。だからあそこにずっと埃を被ったまま、保管されていたのでしょう」

「…っつーことは…あの箱を持ち上げられたって事はあんたも…」

「ええ…一時期、ね…今は見ての通りしがない店員ですが」


沈黙が続き、伝説の斧【黒卯兎】のその黒き刃が輝き続けている。


「…おもしれェ、俺ぁこれ…買うわ」


「…!!」


バッ!!


ムンズ!!


ヒョイッ


(…!!! いとも容易く…!!)

「なんだ、意外と素直じゃねえか。これ、いくらだ」


「小野氏からの伝言です。【それを使えるかつ使う意思のある者に無償で渡せ】と…」

「ええっ!!」


「お客様…ご武運を」

「ええええっ!!!」


(なんかタダで貰っちまったが…まあいい。これで斧には困らねェ訳だ。…ホテルへ帰るか)


斧を担いで帰るエルリークの後ろ姿を、店員は肩の荷が下りた表情で眺めていた。


(これで私も…安心だな)

「ウィーッスゥ!あ?小野さん、何かあったんすカァァ?」

「お、小林!ちょっとな」

「小野さァン!ちょっとってなんなんすかァーモォー!」

「相変わらずうぜぇなァお前はよ!ほらっさっさと接客してこい!」

「ウィーーーーーーーーッスゥ!!!」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ