死に抗う、それもまた答え(アンサー)
─ダーク・ウルフは今、己の目の前にあるものに対し、恐怖を抱いていた。
デス・デザートを進む者が死ぬ原因で一番多いのは熱中症でもなく、脱水症状でもない
デス・デザートに住む怪物、「バルバロイスネーク」に殺される事である
その怪物が目の前にいる、その現実をダーク・ウルフは受け入れることができていなかった
しかしその現実を受け入れなければ彼に待つものは ─DEATH─ だ。
彼はそれを理解していた、バルバロイスネークの牙を間一髪のところで横に飛び退け回避した
「ここは・・・まさか、本当に砂漠の地下にこんな場所があるとはな」
そう、バルバロイスネークに引きずり込まれた先は、デスデザートの地下に広がる巨大な洞窟 ─地下世界だった─
この地下世界から抜け出すことも大事だったが、今は目の前にいる砂漠の死神 バルバロイスネークをどうにかすることが先決だった
「(このままでは分が悪い・・・!逃げるしかない!)」
ダーク・ウルフはバルバロイスネークに背を向けながら走った
バルバロイスネークは全長20mほどの巨体でありながらかなりの速度を有する
逃げるのは不可能に近かった、しかしダーク・ウルフには勝算があった
「闇魔法・ダークネスワールド! ─漆黒に染まる世界でお前は抗うことは不可能─」
その瞬間
─バルバロイスネークに闇が訪れた─
バルバロイスネークは闇魔法・ダークネスワールドを受け視覚を一時的に奪われたのだ
これではダーク・ウルフの姿を捉えることはできない、バルバロイスネークはただひたすらその場で暴れることしかできなかった
「よし、成功だ。だがこのバルバロイスネークを倒すのは非効率すぎる、今のうちに・・・!」
ダーク・ウルフは暴れるバルバロイスネークを放っておき駈け出した
「クッ、この地下世界から地上の砂漠へ行くにはどうすりゃいいんだ・・・」
ダーク・ウルフは考えた、しかしいい考えが浮かばず、とりあえず地上にいるインフェルノカイザー達の助けを待つことにした
「面倒なことになっちまったな・・・いつも俺はこうだぜ・・・」
ダーク・ウルフは天井を仰ぎ、ため息を一つついた─
続く