新緑のコミュニティ
「ククッ、貴様等、闇のオーラが少しは使えるようだがその程度では返り討ちにあうのは時間の問題…。光魔法と新緑魔法を使える俺がいないとお仲間とやらを助け出すことは不可能」
タケシが自分を指さしながら言った。
「何いってんだ、お前みたいなキチガイいらねーよ」
ダークウルフが吐き捨てる。
しかしインフェルノカイザーは
「いや、仲間がいると心強い。よろしくタケシ」
「えぇっ!こいつ連れて行くの?!ないわー!」
「まあそう邪険になりなさんな。俺の魔法を見てから判断してくれよ。ホラよォ!」
タケシはそう言うとこれまでインフェルノカイザー達が見たことないようなオーラを発した。
タケシの全身から緑色のオーラが湧き出ている!まるで洪水のときのマンホールから出てくる泥水だ。
そしてタケシの周りには心地よい風が吹きつける。
「こいつは俺の世界のネイチャーオーラ…。自然と同化することにより手にする事ができる異世界の力」
「何なんだこのオーラは…(妙に清々しい)」
「タケシ…不思議な野郎だ」
ダークウルフは先程とは打って変わってこの坊主頭のタケシに不思議な気持―興味(interested)を抱いていた。
「よし!それじゃ早速エルリークを救いに行くぞ」
「sir」
~威怨 一階~
光魔法ライトニングワープでカイザー達は威怨の出入り口にワープした。
ライトニングワープは外なら詠唱者本人が知っている場所ならどこへでもワープ可能だが建物や洞窟内にはワープできない仕様となっている。
「っらしゃーせぇ!」
店内に入ると威勢の良いお兄さんが優しく語りかける。
「ここの地下一階に幽閉されているらしいが…地下一階なんてどこにもねえぞ?」
インフェルノカイザーは威怨のマップを見るが地下は記されておらず、一階から四階までだけが記されていた。
「当たり前だろ、幽閉所だぜ?そんなこと書くわけねーよ」
「仕方ない、探すしかないか…」
「よし、一階をくまなく捜索だ」
三人は手分けして探すことにした。
洋服屋、ゲームセンター、食品売り場…色々探して回ったがどこにもない。
「おかしい…いったいどこにいるんだ?」
インフェルノカイザーは探すのに疲れたのでベンチに座ることにした。
するとベンチの下にちょうど人が一人入れそうな蓋があった。
「まさか…」
インフェルノカイザーが蓋をあける。
そこには穴が…。




