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闇空  作者: 闇の使徒インフェルノカイザー
~アージョの修行 其ノ参・風ノ巻~
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風なりぬ

「くっ…どうすればいいんだ?あのバカサメガキのようにゴリ押しで登っていく事は出来ねえし…。かといって普通に登るのはどう考えても無謀だ…やはりこの修行は無理って事なのかよ…?」


アージョは何とかしてこの断崖絶壁を登ろうと考えるが、やはりこれといった案は浮かばない。

その時、悩んでいるアージョに、遠くから声が聞こえた。



『若者よ……風を感じよ……風を感じよ……』


「ん!?なんだこの声は!??!?」


アージョは突如聞こえてきた聞き覚えのある声に戸惑う。


(この声風曽さんだー!!!)


『我が名は風神…風使いの神なり。我が声に耳を傾けよ…』


(自分の事風神っていってる…!!)


何か恥ずかしさを感じつつ、アージョは風神(もとい風曽)の声に言われた通りに耳を傾けた。


『風の本質…。それは即ち【流れ】…。流れを感じ、風になり…。風の法則に則れ…』


「風になる…?って言っても…どういう事だ?」


『風の気持ちになるのだ…』


「しかし…俺人間だし…風の気持ちとか分からないしなぁ…」


『だから…風の事考えれば分かるじゃん…。ほら…今来てるじゃん…崖のとこよくみな…』


「いや分からない……全然分からない……」


『だーっ!!もう!!風の流れよく見ろっていってんの!!ダアホ!!もうしらん!!』


風神はキレて、それを境に風神の声は途絶えてしまった。


「(怒らせちゃった…)風の流れをよく見る…」


アージョは言われた通りに、風の流れを感じた。

自分の後ろから前に吹きつける風…。


「風の流れを感じるぞ…。俺の背中を押している…。そうか…。風に身を任せれば…」


アージョは意識を集中し、風と一体化する事を試みた。



(今までの修行を思い出すんだ…山曽さん、火曽さんとの修行…。その修行で得たこの集中力…!!)


はるか彼方からこの岩肌に吹き付ける風となる。アージョは完全に風となりぬだった。

すると、どうだろう…。


フワッ…


アージョの身体はふわりと浮いてしまったのだ。


「うおおおお!?!」


アージョが驚愕する。すると、集中力が途切れてしまったのか、アージョの身体はまた地面へと叩きつけられてしまった。


「やべえ…俺もとうとうインド人…。これで登る事が出来る!!やってやるぜ!!」


アージョは神経を集中させ、この崖を登る…。いや、飛んでいくことにした。






「ん~~っアージョ君やるねぇ…。だが、ここの風はそう甘くないヨ?」


風曽は遠くでニタニタ笑っていた。

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