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闇空  作者: 闇の使徒インフェルノカイザー
第十章 ~渦巻く暗雲~
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ボーン・ブレイカー

同時刻、緊急アナウンスが施設内に響き渡ったその時刻、インフェルノカイザーは施設内のとある一室に身を隠していた。

小部屋―そう、研究室でもない、ただ一つの小部屋であった。そこには机、そして本棚がある…。控室、休憩室であろうか。

インフェルノカイザーは本棚の影で片膝を地につけ、息を止めるように呼吸をし、考える。


(まさか、俺の侵入がバレた?完全に気配を絶って行動していたはず)


カイザーが侵入した入口…。そこは裏口、といっても小窓…。

小窓に入ったその部屋が今、カイザーが居座っている部屋―

まだ、内部へ侵入したとは言えていない…。それなのにこの警報。


(暫く様子を見るか…?いや、流石に悟られてはいない。監視カメラの様なものも感じられないし…。となると、何だ?別の侵入者…といったところか?)


頭の思考が巡り、カイザーは動く事が出来なかった。


----------------------------------------------


一方、ダークウルフ、エルリーク達は―


警報アナウンスを聴き、彼等は焦り、廊下内を走り回っていた。


「もう侵入がバレただと!?なんて施設だ!」

「らしいなァ!でも何処を走ってんのか分かんねえぜ俺等!」


施設内廊下は道幅2~3m程であろうか、しかしその長さは学校並の長さ。

そしてかつ、色々な部屋、曲がりくねり、分かれる…そんな廊下が続いている。

迷路と言っても過言ではない。当然、彼等は迷路に迷い込んだ鼠…しかし、ただ今は走り回ってるしかない。


「ダークウルフ!この施設一体どうなってんだ?」

「分からんなあ!とりあえず地図かなんかが欲しい所だな!」


『居たぞ!あそこだ!』


廊下の分かれ道…T字路となっている場所の右に曲がった所…そこから声は聞こえた。


「チッ、見つかったか…やむをえない」


ダークウルフの右腕に黒い塊状の濃い、闇色のオーラが渦巻く。彼のオーラはガウス戦の時から更に濃く、強くなった。

そう例えるならば―カルピスの原液…。これを飲ませられれば胃は帰すだろう。糖分に


「多少手荒いがしかたねぇ…」


足音に合わせ、エイム…兵士が出てきたタイミングで技を放とうとしたその瞬間。


「マジやべええっ!!コッセティーニ君なんとかしてよ~!!」


「さっき死体撃ちしたせいで弾切れだわ!敵倒したらスカベンで弾入るけどよぉ~!」


その禿、そして骨―


「…えっ?誰こいつら?」

「え、さぁ…」


二人、困惑



「逃がすなー!」


逃げ惑うミドリヴィッヒとコッセティーニの背後より多数の光軍の兵士が迫る。

そしてそこに出くわしたダークウルフとエルリークはどう行動するべきか判断しかねていた。



「ちょっとおおお!どいてええええ!」


ミドリヴィッヒがウルフとハゲに対して叫ぶ。

その瞬間、ウルフはエルリークを引っ張り元来た道へと走り出した。


「お、おい!ウルフ!どうすんだよ!」


「よく分かんねぇけど逃げるしかねぇだろ!」


そこに追いつくミドリヴィッヒとコッセティーニ。


「君達、闇使いでしょ!?ズバーン!ってやっちゃってぇぇえ!」


「いやお前等誰だよ!」


コッセティーニの言葉に思わずツッコむウルフ。

だがこのまま逃げるのも無理がある。そう思ったウルフは闇のオーラを出しつつ振り返った。


「闇魔法・ダークネスワールド! ─漆黒に染まる以下略─」


その瞬間、追いかけてくる兵士達の視界に闇が訪れ兵士建ちはうめき声を上げながらその場でもがき始めた。


「よし。今のうちに安全な場所に行くぞ」


「うは!マジパネェ!!」


「ヒュー!カックィイ!!」


ミドリヴィッヒとコッセティーニは賞賛の声を浴びせた。





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「ここならしばらくは安全だろ」


四人は施設内の部屋に退避し、難を逃れた。


「ところでお前等は何なんだ?」


エルリークが二人に質問を投げかける。

するとコッセティーニは突如笑い出し、


「ハゲじゃん!もうそうやって笑わせるのヤメテ!」


(えぇ…)


エルリーク、困惑。




「ええっと・・・。俺の名はダーク・ウルフ、こっちの茶色のハゲはエルリークだ」


埒が明かないと判断したウルフは自分たちから素性を明かす事にした。



「え!あのダークウルフ!?やべぇ!マジパネェ!!!あ、俺の名はミドリヴィッヒ・ダニエル・タッチャン!スナイペーを得意とする狙撃兵SA!ダークウルフ、よろしくゥ!」


「俺の名はコッセティーニ・ボーンキング・フセッティン…ブフw…茶色のハゲwwww」


コッセティーニはエルリークを直視できないほどツボに入っていた。

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