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闇空  作者: 闇の使徒インフェルノカイザー
第十章 ~渦巻く暗雲~
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無慈悲

一方闇の王宮内では一人の男が駆け回っていた。その男、バシリアである。


「失礼、インフェルノカイザー様は見かけてないだろうか?」


「カイザー様?私は見てませんが…。闇ジムでズンドコエキサイトなされてるんでは?」


「いや…闇ジムに連絡してみたが来てないらしい…」


バシリアはすれ違う者に片っ端からインフェルノカイザーの事を聞いて回っていた。


(カイザー様…一体どこへ…?出発は"まだ"のはず…)



「バシリアよ、カイザーは見つかったか?」


「アンドレイ様!いえ…王宮の者へ片っ端から聞いてるのですが皆見ていないと…」


魔皇帝アンドレイは不安な表情を浮かべる


「王宮の者達が見ていないとすると言ったどこへ消えたのじゃ…」


「まさか…ファル氏…?」



王宮内ではなにやら不穏な空気が漂っていた。









-DDT内-



「よし…この辺まで近づければいいだろう」


インフェルノカイザー達はDDT地下の道沿いを下へ進み、崩れて崖になっている場所で待機していた。

そこは丁度死角になっており、インフェルノカイザーと闇T隊の50人は上手く暗闇に溶け込んでいた。


「足場気をつけろよ。踏み外すと奈落の底だ…」


死角になっているといっても舗装されてるわけではないため、非常に危険な崖になっている。

下は真っ黒でどこまで深いか計り知れない。



「よし。俺がまず敵陣に奇襲をかける。敵が浮き足立ったところでお前たちも上がってきてくれ。OK?」


「…了解」


インフェルノカイザーは少し頭を上げ奇襲の期を伺う。

その瞬間、インフェルノカイザーの背中に衝撃が走った。




ドン☆


「…へ?」


インフェルノカイザーは宙に浮いていた。

否、突き落とされたのだ。ファルが用意した闇T隊の兵士の一人に。


インフェルノカイザーは訳も分からないまま奈落の底へと転落していった…



「よし…手筈通りだ。奥で待機されているファル様の下へ向かうぞ…」


一人の兵が闇のオーラで後方の味方に合図を出す。

すると彼らは堂々と掘削作業中の光の兵士達の前に現れ、進んでいった。

しばらく進むとファルの元へとたどり着いた。



「…奴はどうなった」


50人の闇T部隊はファルの元へと整列する。

ファルの背後には光軍が掘削作業をしているが、ファル達には何ら反応を示してはいなかった。


「落としてやりました」


「…ふん、まぁいい。奴さえいなくなれば後は円滑に事を進める事ができる」


「ほう?邪魔な男でもいたというのか」


一人の男が奥から現れる。その男、肩に光軍のマーク。


「お前は…山羊座のカプリコ」


「久しぶりだな…。そちらの方では、既に我々と大戦を始める事を決断したようだな」


「ああ。苦渋の決断、だそうだ。…目には見えているがな」


「間もなく世界は光に包まれる。しかし、アンドロメダ様は更なる力を必要としている。その第一歩がこのDDTにあると聞く」


「…ほう。それで、我々闇の者が必要なのは、どうしてだ?」


カプリコは壁の破片を機械にいれる。機械は緑色に淡く光る。前にクリス・ディオールがやった時の様に。


「ただの壁…にエネルギー反応?」


「この湿度、そしてこのエネルギー反応。全く謎だらけだが…。知っているか?【異の扉】の話を」


「異の扉…?異界へとつながっているという扉の事か」


カプリコは頷く。


「その異の扉の入口が、此処にあるかもしれんのだ。調べた所地上のデス・デザートから地下世界までの中腹の階層にこの様な不明のエネルギーが流れている。更にもう一つ、湿度も中腹に来るにつれて比例して高くなっている」


「ほう…。それで、アンドロメダ様は異の扉を開いて何を」


「さぁな…。しかし文献を解読した所、どうやら異の扉を開くにはこの未知なるエネルギーに膨大な量の光のオーラと闇のオーラが必要となるらしい。未知エネルギーに光のオーラと闇のオーラを注ぐ事により、異の扉が開かれると…。そこでファル、お前に召集命令を出した訳だ…」


「なるほど。闇のオーラなら此処に50人ばかりの部隊がいるが、足りるのか?皆、オーラ量はそれなりにあるが」


「恐らく足りるであろう。それにしてもすまなかったな。このような動きづらい中に無理な頼みを…」


「否、大丈夫だ。先刻、インフェルノカイザーとかいう…奴が魔界に帰ってきた時、利用する他は無い、と思ったからな。怪しまれずに堂々と来れた」


「成程な…。それでは掘削作業を終えたらこちらに来てもらいたい。大丈夫か?」


「あぁ。どうせあちらにはもう戻ってこれないだろうからな」


二人はDDT内にて今後の計画について話し合っていた・・・。

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