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闇空  作者: 闇の使徒インフェルノカイザー
第九章 ~毒獄と舞う深淵~
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ポイズン―毒―

薄暗い通路を無言で進むウルフ一向。

決戦が近いと感じてか、五人の空気はピリピリとしていた。



「お?」


しばらく歩くと大部屋へとたどり着いた。

天井には窓が付いており日光が部屋全体に降り注いでいた。



「いかにも何かありそうですね…」


「見たところ他に進める場所は無いが…またスイッチでもあるんじゃねーか?」


エルリークがそう言い、辺りを見渡すと一つの缶が五人の前へと転がってきた。



プシュー………


「な、なんだ!?」


「まずい!これは奴の毒ガスだ!!お前ら絶対に吸うなよ!」


アウスの叫びに四人はすぐさま反応し、毒ガスの煙から離れる。



「邪魔臭い煙だぜッ!闇魔法!ダークストーム!!」


ダークウルフの魔法により立ち込めていた毒ガスの煙は闇に溶けた…

そしてその先には一人の男が立っていた。



「ふぅん。やはりこの程度では奇襲にもならぬか」



「…!やっと合えたなァ…!!」


その刹那―

男に向かいアウスはタクティカルブレード(ガンモード)で弾丸を放った!

流速チューンに初速を最大まで高め、さらにハイサイクルカスタムされたタクティカルブレード(ガンモード)から1マガジン分(32発)の40口径(約10ミリ)の弾丸が男を襲うぅう!!!




ガキキキキッキキン!


男の右腕が鋭利なハサミに変化し、弾丸は高い金属音と共に全て弾かれてしまった。

その腕はまさに蠍の鋏の如く…


「ほう。その得物、あの時の…」


「っチ…」


アウスは慣れた手つきでリッローディン。

パーク1はスライハンドで確定であろう。



「アウス!こいつが…!」


「ああそうだ。こいつこそ俺のマブダチを殺し、お前の母を苦しめている張本人…」


アウスはタクティカルブレードを構え直し、ウルフの問いに答える。



「光連邦軍の蠍座幹部…ガウスだ…!」(ドン!)



「いかにも。この私がスコーピオンの異名を持つガウスだ」


ガウスが首をコキコキと鳴らし余裕を見せる


その瞬間、ガウスの背後に黒い影が忍び寄る

そうダークウルフである

ウルフは持ち前の機動力で瞬時にガウスの背後を取り、双剣『黒魔双刀ダークジェネシス』による斬撃を繰り出した




ガキンンヌ!


「疾いな」


ガウスは瞬時に両腕を鋏に変化させウルフの攻撃を受け止めていた



「援護するぞ!ウルフ!」


アウスが空かさずタクティカルブレードから弾丸を放ち援護をする



「…闇の焔に抱かれて消えろ…!」


アウスと同時にレッドギルドも炎を飛ばしウルフを援護する

迸る闇の業火とアウスの弾丸が無防備なガウスへと迫る



「いい連携だ感動的だな」


ガウスは咄嗟に鋏でウルフを掴み壁へと投げ飛ばし、


「だが無意味だ」


身体をグっと捻らせその慣性を利用し鋏で弾丸を弾き、炎をかき消した



「やああああ!」


そしてそこに頭上より奇襲するカニス

槍を突き立てガウスを貫かんとする



「面白い…!」


その瞬間ガウスの背中より尻尾が生えた。その容姿はまるで蠍の如く



「まずは貴様だ!!」


ガウスの尻尾が勢いよくカニスへと伸びる

空中にいるカニスはよける事はまず無理であろう



「カニスゥ!」



ズドォン!!




尻尾はカニスを貫いた







かに思えた














「俺様を忘れてもらっては困るぜェ…!?」


「ハ、ハゲリークさん…!」



そう、エルリークことハゲが間一髪の所でカニスを守っていたのだ

両腕に備えた二本の斧がガウスの尻尾を受け止めていた



「ここ数話戦闘がなかったけん暴れっばい!!」


そう叫ぶとエルリークは二本の斧を構え、一気にガウスへと距離を詰める

そして思いっきり振りかざした。轟音と共に地面が衝撃で割れ、ゲルリスメエネルギーが辺りへ飛び散った。



「た、助かりました!ありがとうございます!エルハーゲさん!」


「ったく、気をつけんと早死にすっばい!?」


(このハゲ…やはり只者では無い…)


レッドギルドはエルリークのそのパワーを高く評価していた。




「…グ…」


瓦礫からガウスが立ち上がる。

左腕は負傷し、だらんと力なくぶら下がっている。




「おい達にはもう尺が無いけんとっとと決めっばい!!」


エルリークが無慈悲な追い討ちを仕掛けた

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