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湖の紅い館

紅霧異変の幕開けです。

今回は少し短めですが

それでは、どぞー。



side~彩人~



早朝、目が覚めた俺は顔を洗うために部屋の障子を開けた。


彩「・・・一寸先は紅?」


なんと、紅い霧が発生しており前が見づらくなっていた。

とりあえず、状況が理解できないので朝食を作っているであろう霊夢のところへと向かった。


霊夢によると紅い霧が発生したことは今までに無いそうだ。

それから、居間には何時の間にか魔理沙が居てお茶を啜っていた。


霊「これは、おそらく・・・異変ね!」


魔「いや、十中八九異変だぜこれは」


魔理沙が霊夢に突っ込む。

魔理沙の話ではどうやら幻想郷全体が紅い霧に包まれているらしく人里では体調不良を訴える人が続出しているらしい。

このままでは、被害が拡大する。

こういった事態を異変と呼んでいるらしく、その異変を解決するのが博麗の巫女である霊夢の役目なのだそうだ。

また、魔理沙も異変解決のプロッフェッショナルらしく今夜にでも異変を解決するために動くみたいだ。


彩「なあ、俺も行っていいか?こんな楽しそうな事、首を突っ込まずにはいられねーよ」


まるで、新しいおもちゃを目の前にした子供のように目を輝かせる。


霊「そうね、修行の成果を見るいい機会でもあるし、いいわよ。でも自分の身は自分で守るのよ」


特に反対もされなかった。

そうと決まれば、夜食を作らないとな。腹が減ったらまともに戦えないだろうし。

夜に備えて霊夢と魔理沙は仮眠を、俺は夜食と夕飯の下準備を作ってから仮眠をとった。





その頃、湖の近くの洋館では・・・


?「計画の方はどうかしら?」


暗い暗い部屋、その中に佇むは一人の幼き少女。


?「全てが順調です。今や幻想郷の9割が霧に包まれています。」


突然、何もない空間に少女が現れた。

まるで最初からそこにいたかのように銀髪の髪を揺らし、メイド服を着た少女が言葉を続ける。


?「しかし、油断は出来ません。今夜あたり博麗の巫女がこちらに来ると思われます」


幼き少女は楽しそうに喉を鳴らし、


?「クックック、博麗の巫女・・・か。館のメイドに迎撃態勢を執らせておきなさい」


メイド服の少女は一礼して消えた。


?「あと少しで幻想郷をわが手に・・・そうしたら」


太陽さえも覆い隠す霧が蔓延っていた。




~dream side~



彩「ん~? ここは、夢の中か?」


気がつくと真っ白い空間に浮かんでいた。

すでに何度目かも分からないが能力が発動したようだ。


フ「彩人~~~♪」


彩「おっと」


フランが抱きついてくる。

このやりとりもいつも通りだ。



フ「ねえ彩人、なんだかね、今日は館が騒がしいの」


彩「館ってフランが住んでいる・・・確か紅魔館だっけ? 騒がしいってどういうことだ?」


フ「えっとね、バタバタしてるっていうか、何かに警戒してるみたいなの」


警戒? フランがあれだけ強いならその姉も相当の実力を持っているはずだ。

それでなくても幻想郷は実力者が多い。 

警戒しなくても暇つぶしの名目でいきなり襲われようがどうにでもなる程度には力があるはずだ。

それなのに警戒するってことは何か後ろめたいことがあるか、邪魔されたくない事をしているかくらいに絞られる。

そして今朝の紅い霧・・・なんか、キナ臭いな

これはひょっとすると、ひょっとするかもな。

俺はフランにあることを聞いてみた。 というかフラン、いつまで抱きついているんだ? 別にいいけどさ。


彩「フラン、紅魔館に紅い霧を出せる人っているか?」


フ「紅い霧? う~ん、パチュリーなら出来ると思うよ。 上から魔力を感じるからなにかやっているんじゃないかな?」


フランは小首を傾げて答える。

ちくしょう、可愛いな。

でも、どうやらビンゴのようだ。

今回の異変は紅魔館が舞台か。

という事は、やっと約束が果たせるな。


彩「そっかそっか・・・なるほどね」


自然と口角があがる。 それと同時にフランを抱きしめる腕にも力が入った。


フ「・・・彩人? どうかしたの?」


キョトンとした顔でフランが聞いてきた。


彩「ん~? 何でもないよ。」


そう言って、クスクスと笑う。

フランも訳は分かっていないだろうが、彩人が楽しそうなので抱きつく力を強めて同じようにクスクスと笑った。

そのあとはフランに勉強を教えた。

最近は、フランに字の読み書き(ひらがな・カタカナ・漢字・英語)、四則演算、道徳について教えられる範囲で教えている。

特に道徳については、命の大切さ、人間の脆さ、人の気持ち、感情についてetc…

フランに欠けている~当たり前のこと~を重点的に教えてきた。

飲み込みが早いこともあって、次々と必要な事を吸収していった。

昔、婆ちゃんに教えられたことがこんなところでも役に立っているな。

軽く弾幕ごっこをしたところで夢から覚めた。



フラン・・・待ってろよ。



side~彩人~



起きて見ると日はすっかり西の方に傾いていた。

それと、今朝よりも幾分か薄くはなったが明らかに範囲を広げている紅い霧は相変わらずだ。

未だに寝ている咲姫と舞花を起こして台所へ向かう。

さて、夕飯と夜食でも作りますか。


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