俺の名前はさとる。殺し屋だ。一回一万で殺しを請け負う。
早速連絡が入った。
依頼人は40過ぎの中年男、自分で殺せないから始末をつけて欲しいと。
なんて腰抜けだ。
ま、もっともそのおかげで稼げてるわけだがな。
ターゲットの居所を聞くとそこまで案内された。
何の変哲もない住宅街の一軒家だった。
俺は武器の吹き矢を懐から出した。
忍び足で玄関まで行き、そっとドアノブを回し、手前に引く。
きいい、と静かな音を出して、ドアが開いた。
無施錠とは不用心な野郎だ。
奴は居間にいたというので、足音を立てずに移動する。
居間の入り口の端に身体をくっつけ、そっと中を見る。
ああ、ああ、居やがったよ。
丸々と太った糞野郎が。
俺は吹き矢を口につけ、狙いを定めて、吹き矢を吹いた。
何で吹き矢かって?
藤枝梅安に憧れたが、針で仕留めるのが無理だったからよ。
ハズイこと言わせんな!
フッ!!!
グサッ!!
奴が仰向けになってもがき苦しんでいる。
手足を激しくばたつかせた後、奴は絶命した。
依頼人が礼を言ってきたやがった。
「ありがとうございました。さとるさん」
「まっ、俺に任せて貰えれば朝飯前よ」
俺は奴を掴み、口に放り込んで、バリバリと食った。
すると依頼人が顔を引き攣らせ、明らかにドン引きしていた。
「ゴキブリを生で食べるって噂、本当だったんですね……」
「俺はこれで腹を満たしてる。食費も浮くしいいもんだよ」
「そうですか……」
俺の名はさとる。
この世に蔓延るあらゆる害虫を暗殺する一流の殺し屋だ。
依頼は一年三百六十五日、いつでも引き受けている。
一日に二十暗殺した事もある、この業界では凄腕で知られる身だ。
依頼がある奴は080-XXXX-XXXXまで電話してくれ。
またな!!