【第1章あとがき】
こんにちは! 作者の沿海です。
というわけで、『ひとときの推理』の第1章&記念SSをお届けしましたが、いかがでしたか。今回は初めての推理小説に挑戦したため、ずっと緊張と不安が心に巣くっていましたが、わりと良くできたかなと思います。作者目線では、傑作寄りの佳作ですかね。楽しんでいただけたのなら、幸いです!
しかも、本作には挿絵がありました。初めての挿絵ですよ! 描いてくださったのは『たんばりん』さんです。淡いタッチで日常推理系である本作にピッタリだと思い、依頼しました。凄いですよね。三枚ありましたが、どれも素晴らしいです。特に、握手シーンの白崎くんの表情が格好良くて格好良いです。二回言いました。ラーメン屋の書き込みも素晴らしです。
この挿絵を描いてくださった『たんばりん』さんですが、面白い作品を投稿しています。『よう来たな、まぁ座れや』という作品で、日常のくすっと笑えるエッセイに、コメディ風味のイラストが付け加えられています。これ本当に面白くて、ネット小説大賞において最難関と呼ばれるエッセイで、なんと一次選考を突破したんです。凄いですよね。URLとか貼っておきますんで、ぜひ読んでください。
たんばりん(TOP画面)→https://mypage.syosetu.com/2096987/
よう来たな、まぁ座れや→https://ncode.syosetu.com/n9244gs/
というわけで、本作の解説していこうかと思います。本作のテーマは『青春』をイメージしました。が、季節感は『夏』なのはご愛敬。梅雨とか温泉とかなら『夏』がちょうどよかったのです。
で、この作品は一話ごとにも秘められたテーマがあります。それぞれ紹介していきます。
『第1話 バス停と持ち主不明の本』
ここでは二人の邂逅シーンを強調しました。赤城くんは自分の殻に籠りがちの陰キャ性質。白崎くんは誰とでも気軽に話せる陽キャ性質。こんな対極にある二人が推理で繋がる。そして、互いが互いに影響されて少しずつ変化していく。とっても青春らしくないですか?
ちなみに、これを友達へ見せたところ、「BL! BL!」と凄く喜んでいました。ボーイズラブじゃないです。残念ですが超日常系推理小説です。
さて、この第1話を執筆するにあたり、そしてイラストの依頼するにあたり問題となったのは、バス停の構造です。自慢たらしいと思われるかもしれませんが、僕の地元では本作に登場するような田舎っぽいバス停がないので、イメージできませんでした。ですので、イラスト制作してくださった『たんばりん』さんのラフスケッチで初めて明確なバス停像を得ることになりました。それがこちらです。
素晴らしい田舎っぷりですね! ←怒られろ
ここで察しの良い皆さんなら、思うかもしれません。ここまで詳しく設定しているのに、挿絵として登場したイラストではバス停らしさが見当たらないと。実はですね、最初の構想では別の視点でイラストが描かれる予定だったのです。
二人が出逢うシーンと、握手するシーンです。これならしっかりとバス停が描かれますが、何か違うということで流れました。結局、結果論になりますが、あの挿絵が最高なのです。『たんばりん』さん、本当にありがとうございました。
『第2話 温泉と残されたメッセージ』
テーマといいますか、わざわざ温泉を第2話の舞台に選んだのは、二人の仲を強調するためです。本文中では書かれていませんが、連れ立って二人で温泉へ行くほど、いつの間にか仲良くなっているのです。これ、この話をここで入れなかったら、しっくりこないのですよね。
ちなみに、これも友達へ見せたところ、「BL! BL!」と凄く喜んでいました。ボーイズラブじゃないです。ただ、普通に温泉へ行っただけです。皆さんも友達と温泉へ行ったりしますよね。想像上の友達ですが。あれ、両目から水滴が。
というわけで、二人が温泉に浸かるシーンも『たんばりん』さんがラフスケッチで描いてくれています。では、どうぞ! ……これを見たら、「BL!」と喜ばれるのも無理はない。大事なところは隠れているから、大丈夫だ。運営にも怒られない。たぶん、きっと、恐らく、だといいなあ。
『第3話 大道芸と足りない小銭』
この章の最終話で話題にしていましたが、この話では赤城くんの優しさを強調しました。小銭の貸し借りという小さなことですが、ここで彼から言い出すのは優しさが光ると思います。だって、彼は陰キャなんだもん。普通なら黙ったままなんだもん。だから、少しずつ彼は変わっていけていると思います。
さて、これまでの話で白崎くんは赤城くんに憧れることになります。自分にはできないことをできる友達は格好良く見えますよね。思春期特有の症状です。これが次の話で爆発することになるのです。
ちなみに、これも友達へ見せたところ、「BLじゃない!」と凄く怒っていました。彼女としては、間接キスが見たかったそうです。そんなの、知りませんよ。
というわけで、ここでも『たんばりん』さんがラフスケッチで描いてくれています。二人が大道芸人さんの元へ投げ銭するシーンです。では、どうぞ。僕はこのような経験がないので、作中の二人が少し羨ましいです。
『第4話 短編小説と明かされない結末』
この話はこれまでの話と趣が違います。これまでは謎を推理していましたが、ここでは予め存在している回答に理論を付けていくという手法ですね。まあ、これはわざわざ真実のない謎を提示することで、『真実は闇の中』という決め台詞の話題を際立たせる意図もあります。…………ここだけの話ですが、実際のところは推理するネタが最後まで思い付かなかったのです。
ちなみに、これも友達へ見せたところ、「BLじゃない!」と凄く怒っていました。雨で静まり返る図書室、誰も訪れない密室、そこに男が二人、何も起こらないはずもなく。そんな妄想を彼女はしたようです。推理小説を舐めるな。
『第5話 ラーメン屋と優しい嘘』
第1章の纏め的なエピソードです。前話で白崎くんに推理という道を提示したので、この話では彼に推理をさせようと考えました。しかし、おバカキャラ設定の彼が最初の推理で成功なんてするはずがないだろうと思い、少し悲しい結末にしました。とはいえ、割と面白い作品だったのではないでしょうか。物語の続きを感じさせる締めに相応しいはずです。まあ、この後にSSがありますが、こちらはオマケなので触れません。
ちなみに、これも友達へ見せたところ、「BLじゃなかったけど、面白かった!」と凄く喜んでいました。嬉しいです。
さて、各話の解説が終わりました。この作品はこうして『だいたい25000文字』で終わりましたが、まだ続いていきます。しかし、脳内には推理できるような謎を思い付いてなどいません。そのため、超不定期更新になると思います。半年に一話、二年間も更新がなかった、なんてザラではありません。それでも良ければ、たまに覗いてください。
最後に、読者の皆様へ。この作品を最後までお読みいただき、本当にありがとうございました。このまま他の作品も読んでもらっていいんですよ?
そして、イラストを描いてくださった『たんばりん』さん。初めて依頼しましたが、丁寧に作業していただき、本当にありがとうございました。これからも宜しくお願いします。
では、挨拶も終わったので、さようなら! また会える日まで!
最後になりましたが、お願いがあります。
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