表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
終末までもうすぐです  作者: 七香まど
92/95

幸せのために28 other父4

短くてごめんなさい。これでotherは最後です。

 懐かしいな……なあ? 咲夜。

 お前は気付いてないかもしれないが俺はこんなにも咲夜に振り回されていたんだぜ? でも、感謝もしている。俺に愛する者の温かさを教えてくれて、澪を産んでくれて……やっぱり俺にはお前が必要なんだ。


 澪を助けるためだって飛び込んだはいいものの……はは、カッコ悪いな。瓦礫に吹っ飛ばされて、遠くまで飛んだ俺は地面に頭を打ち付けて死ぬんだ。

 生まれ変わった世界というのを目にしたかったな、澪と俺の悲願でもあった世界の救済。あと少しでそれが叶えられるというのに……悔しいな。


 でも、これで咲夜に会える。長かった……やっとおまえを抱きしめられる。俺から咲夜に思いを告げたときの顔、今でも覚えているぞ……泣いて抱き付いてくれた、嬉しかったんだ。


 大切な家族は守れた。澪はちゃんと俺の言う通り懸命に走っている、そうだ、振り返る必要はない。


 ……空が青いな、咲夜が好きだった湖の色もきっとこれくらい綺麗に透き通っていたんだろうな。あの時、あぁ、湖に飛び込んだ理由が分かったよ。


 俺もそっちに行くよ、咲夜……。


 ――あなたには守るべき娘がいるでしょう?


「――ッ! さく……よ?」


 ――私はいつまでも伊吹さんをお慕いしています。だから、あの子のために生きてください、あなたが支払うべき命は、私がすでに支払っていますから。


 走馬灯のようにゆっくり流れる時の中で、頭に直接聞こえてくる最愛の妻の声。

 そうか、お前はずっと俺たちを見守ってくれていたんだな。


「ありがとう、咲夜」


 ――どういたしまして……さよなら、伊吹さん


 仰向けで飛ばされている最中、背中を温かい手で押される感触があった。

 俺は地面には叩きつけられず、飛ばされる勢いのまま、世界を侵食する白い光の中へと吸い込まれていった。


 最後の一瞬、宙を舞う涙の先に笑った咲夜を見た。だから俺も精一杯の笑顔を見せてやる。


「……もう一度、抱きしめたかったな」


残りは本編と寄り道を一つだけです。

ここまでお付き合いくださりありがとうございます。素人丸出しの作品ですが、残り僅か、最後までよろしくお願いします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ