涼風(すずかぜ)
蒸し暑い夏の日照り、飛ばされないようにと押さえたつば広の帽子。
熱風にあおられ……。
小麦色の肌にふと見上げると
笑みからこぼれる真白い歯に
くったくない笑顔に
きっと
蒸し暑い夏の日照り
目が合って飛び跳ねる鼓動
飛ばされないようにと
押さえたつば広の帽子
熱風にあおられあなたの元へ
そっと捕まえ手渡してくれた
あなたの優しい瞳に
たぶん
蒸し暑い夏の日照り
目が合って飛び跳ねる鼓動
少し手が触れあって
お互いに意識して
照れ笑いのそのときに
こころの中に吹き込んだ
恋という名の涼風を
このまま留めておきたい
そう想えた夏の日
お読み下さりありがとうございました。