いつか
きょうも待ってみたけれど、書類は来ない。そう、目の前の机に座っているのに。
ホントに信じられない。私にも登録することもあるし、確認したいこともある。しかも机は目の前。
なんなの?まだですか?って言ってもいいの?聞いたら無視するくせに!
仕方がない。私が席にいるといつまで経っても書類は回ってこない。課長のチェック後、他部者を回覧するのだ。ホントなら早ければ早いほどいい。筈だ。筈だけど、、、
またしてもこの時間帯にトイレに行く。目の前のタオがみみっちい嫌がらせをするようになったのは、いつからだ?他の雑多な仕事だっていくつもあるので、指摘しなかったことがいけないのか?
お昼ご飯の間に机の上に山盛りにされ、唖然としたこと数回、、、。そう、これだけは他部署との兼ね合いもあるので午前中に終わらせなければならない。タオが昼一番に私の机の上に置いたのなら、一時間放置した私が悪いのだ。ーーー全くもって理解し難いけど!
しかしながら、腹立たしいのは確かなので、トイレに行くふりをして、ロッカーからペットボトルを持ってすぐさま引き返してやった!
案の定、私が席を立った途端に書類を私の席に山盛りにしてたのだろう。出入り口が私の席側からは見えるから焦って置き去ったのか、雪崩を起こしていた。
いや、これ、会社の書類だし、これから上まで閲覧してもらうんですけど!
、、、でも私は理性的なので、雪崩を起こした机の前で立ち止まり、しばらくため息をつきながら、そんな机の上を眺める。
ふううううぅ
トントン、とある程度ずつに並べて大きさ順に三つほどの山にする。はああああぁっ
イカン、無意識にまたため息が。
これは、わざとじゃない。わざとじゃないよー。
「すみません、課長。お昼近いので、こちらの山一つ終わったら直ぐに回してもいいですか?申し訳ありません、、、」
課長もこのヘンテコな冷戦に気付いてるんだろう。すぐにいいよ、と了承された。
そして舐めんなよ、一山目の登録後、すぐに二つめの山もまわした。一からじゃない入力など、直ぐに終わる。
普段の私は他部者のことや、後々にあったら便利なことを入力してあげているから、そこそこ時間がかかるのだ。これは連休明けなどの膨大な登録の時に役立つ。
そしてもちろん登録用の画面が違うから、課長だって一気に片付けたい。3つめの山も無事に渡せた。
ーーーなんとか、きょうもしのいだ。
目の前の同僚、タオに挨拶しても返事もしてくれなくなったのはいつからだろう。といっても、お互い新人なのでそもそもそんなに時間は経ってない。タオはアルバイトからの「上がり」なので、この会社の仕事をたいてい出来る。人脈も広い。
ーーーおそらく、私は悪者だろう。
この会社では、ニコニコと挨拶をする者は少ない。朝だって、目が合ってもおはようとも言わない。おつかれさまも。
誰からも返されなくても私は入口でおはようございます、と言う。その後は席に向かいながら目が合った人ににこやかに挨拶をする。長年、教育現場にいた私は返されなくても挨拶をし続ける胆力があるのだよ。
そもそも要領が悪いので、仕事では叶わない、、、と思っていたが、あいつが失敗したことをこっそり始末して、本人にだけちゃんと教えてやったのにナニが不満なのか、私の失敗を私に確認する前に上司に言う。すぐ直せる程度のことばかりなので、上司はタオに直しといて、と言う。終わり。
次の個人面談で私はミスが多すぎる、と言われたけどね。
腹が立ったので、他部署からの付箋をそのままに、訂正しました、と更に付箋を貼ってやって、課長に回した。私のミスよりタオのが多い。何なら桁違いに多い。しかもあいつ、報告しない。私は指摘されたらそのことも課長に言う。責任転嫁の一端だけど。ーーここ間違えました、指摘されました、訂正しましたーー
これにプラス奴からの報告。自分はサイレント修正しておいて、私のは報告かよ。お前のミスの後始末の方が多いんですけど!
思い出したら腹が立ってきたので、終わり。
また何か思い出したら書くかも。