5話 ライバル登場!!
ーークリスとして転生してから一ヶ月が経過した。
早いもんだな・・・。
相変わらず俺とメイティは仲良くやっている。
相変わらずメイティは可愛い…。
それはそうと、何やら義父と義母が話し合っているのに出くわしてしまった。
「いよいよ今日だな・・・」
「ええ・・・」
「メイトルの相手に相応しいかどうか・・・?」
メイティの相手・・・?
何の話だ?
「同じ侯爵家の許嫁としてどんな子か会ってみないとな・・・」
(い、許嫁ええええええええええええええええええええええええええ)
もっと話を聞いてみると、どうやらメイティは今日…。
許嫁となるやつと会う事になっているらしい。
メイティは公爵令嬢。
いずれはこのルイアー家の、跡取りとして跡を継いで世継ぎを産む責務がある。
許嫁なんて居て当然だが、恋心に現を抜かしていて考えてもいなかったな…。
やはり俺はただの義弟で終わるのか!?
◇◇◇◇◇
早速メイティに許嫁の話を聞いてみた。
だがメイティの反応は予想外の物だった。
「何ですって!!許嫁!?聞いてないわよそんなの!?」
どうやらメイティも許嫁の事は初耳だったらしい・・・。
そうとなれば、やはりワンチャンありそうだな・・・。
許嫁候補が変な奴なのを願うまでだが・・・
前世でこのゲームをぷれいしていた 俺の感が警戒態勢に入っている!
おそらく・・・メイティの許嫁候補は・・・。
残りの"攻略対象"の中の誰かに違いない!!
◇◇◇◇◇
そんなこんなで対面当日を迎えてしまった。
屋敷の客室にて、ついに対面する。
「初めまして、メイトルさん・・・レオルド=エルヴィンです」
レオルド=エルヴィン。
侯爵家エルヴィン家の跡取り息子。
笑顔が明るいこいつは、攻略対象の1人だ。
ゲームだと甘いマスクで女性達を虜にするって設定だけど・・・。
「メイトル=メイスト=ルイアーです、よろしくお願いします」
「よろしくお願いします・・・そちらは?」
「あ、弟のクリスト=メイスト=ルイアーです・・・」
「よろしくね!クリスト君!」
はあ!?
俺にはため口かよ!!
お前なんて所詮かっこいいだけだろ!
ゲームじゃただヒロインと恋を成就する為に生まれただけだろ!!
しかし、そう愚痴った所でこいつには何の事か分かるはずがないがな・・・。
とはいえ、改めて見るとやはり攻略対象なだけにイケメンだ・・・。
子供である今でもなんだこのイケメンオーラは!?
こいつはやはり、メイティを狙うライバルになりかねねえな…。
俺の戦いが始まるのか!?