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マジックマスター(仮)  作者: 自爆志願者
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第一話 見つけた物





 原井海斗(はらいかいと)は実家の神社の(くら)の中にいた。いい加減、蔵の片付けをしなくては両親が死んでもう二年になる。妹の(かせ)ぎはあるが、親父の生命保険もだいぶ減ってきたので、爺さんの骨董品(こっとうひん)コレクションでも売ろうかと思い、久々に蔵に入った。蔵は宝の山に見えた。余り手入れは行き届いていないが、良い刀や槍、骨董品コレクションもそれなりに価値があるものだろう。仕方なく生活費(せいかつひ)()てるため高価値で売れそうなものを物色しつつ掃除をしていく。

「お、これは爺ちゃんが大事にしていた根付(ねつけ)コレクションみっけ」


 幸い高値で売れそうな根付コレクションが見つかった。掃除も一段落して一休みをしようとした時。目の加減(かげん)が悪いのか奥のほうが光ってて見えにくい。

 いや、奥にある車箪笥(くるまだんす)の方が(あわ)く光っている。光がわだかまっているように見える。不審(ふしん)に思いながらそろそろと車箪笥にちかずく、真ん中の引き出しが発生源のようだ。思い切ってあけてみると水晶玉が入っているだけだ。


「なんんだこれ?」


 手に取ってみると(ドクン)と心臓がはねた、次の瞬間。光に包まれた自分に気がついた。森の中にぽつんと立っている。しかし目線がおかしい。自分ばかりか後ろの風景まで見えるのだ。



 しばらく戸惑(とまど)っていると目の前に胸の薄いプラチナブロンド、エメラルド色の瞳の少女が現れた。


 《我の名はサラ、マジックマスターだ。そなた、名は?》


 と聞いてきた、


「お、俺は原井海斗」

 |

(うむ、今度のは初奴(ういやつ)じゃの)


 《そなたは魔力を望むか?》


「俺を魔術師(まじゅつし)にでもしてくれるんですか!」


 《うむ、そのとおりじゃ、心がけ次第ではそれ以上にもなれるぞ》


「俺は魔術の素質がないといわれているんですが…」


 すると頭を(わし)づかみにされ「バリバリ」と全身に電撃が走る。


「ぎゃー」


 そして手を離すと、ひとつの金属片(インゴツト)がはまったようなペンダントを渡してくる、


 《これは魔道記(まどうき)と呼ばれるものマジックアイティムじゃ、お主にしか使えんしお主以外には触れん、これに念じればどんな魔術でも使えるであろ》







 というわけで俺は魔術師になった。らしい、最初にやったことといえばエネルギーボルト。神社の裏山での実験だ。が、パチパチと気の抜けた火花が出ただけだった。


 今までは何の反応もなかったのに、これは大きな一歩かもしれないな。しかしカウンターマジックもプロテクトもセンスマジックもライトも上手く使えない。


 《それはお主のイメージの問題じゃ》


 とサラは言う。


 他に何か呪文があったっけ?そういえば未亜が空が飛べるようになったな。なんて呪文だったっけ?たしかレビテーションとか言っていたか、試してみるかな。


『レビテーション』


 ペンダントがうっすらと淡い光があふれ出した


 うお、今度はうまくいった……てっええい今度はうまく行き過ぎだあっという間に二十メートルほどの高みに持ち上げられる俺。


 おーどうやって飛んでいるのかはよくわからんがこれは楽しい。


 数時間飛んでいるとだんだん慣れてきた、そろそろ家に帰らないと夕飯の時間だろう。家の裏手にそっと降り、家に上がる。妹の未亜(みあ)がちょうど台所から顔を出してきた。








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