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マジックマスター(仮)  作者: 自爆志願者
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第十二話 国立魔術図書館2





 次の日の朝部屋が片付けられて、きれいに掃除(そうじ)されていた。うん、これは便利だ。家の中、隅々まで掃除されている。


「お兄ちゃんおはよう、ねぇ、昨日の夜何かごそごそ音がしていたけど…掃除でもしたの?家の中妙(みよう)にきれいになっているけど」

 周りを見渡しながら。


「あ、それ俺。家の雑用をする魔術『ブラウニー』を掛けたんだ」


「え、そんな便利な魔術あったの、私見逃していたー」


「まあ、攻撃や防御だけが魔術って訳じゃないからね、ちなみにレベル1の魔術だよ」

 ふーん、と感心しながら。

学校では教えてくれないよねこんな魔術」

「召喚魔術の初歩だよ」

 え、と言う顔になって。


「もしかしてシルフとかイフリートとかも呼び出せるの?」


「それはまだ無理だろうな、まだレベル3までしか試していないから」

 ンーそっかー、と残念がる未亜。


「でも『シェイド』とか『ウィルオーウィプス』位なら飛び出せると思う」


「お兄ちゃんの魔力でウイルオーウィプスなんか掛けられたら、こんがり焼けちゃうんじゃないかな?」


 今度ウッドゴーレムで試してみよう。派手に燃えそうだ。

「さあ、朝食にしようか、それから学校だ。食事の準備も『ブラウニー』にさせてあるからね味は保証できないけど」

 食事を済ませ、(意外とおいしかった)学校にむかう二人、もちろん『プロテクト』は掛けてある。時々『センスマジック』を掛けるとたまに魔術を感じるがみんな『プロテクト』の魔術だった。


 B組に入ると鎧井晴彦がいきなりなれなれしく。

「よう、海斗国立魔術書図書館ににい行ったんだってな、どうだった?」

「図書館でのことは喋れないことになってんだよお前も聞いたことくらいあるだろギアスだよ」


「ちぇ、つまんねーのお土産話くらいないのかよ」


「無理言っても仕方ないでしょギアスなんてレベル6以上の魔術師しか使えないんだから、抵抗できるわけないでしょうが」

 純夏が助け船を出す。


「また明日招待されたから今度は純夏も行く?」


とたんに目を輝かせて。

「いいの?今度こそいけるんだ、やたー、おもしろい本とかあったら教えてね」


「アレンジも小技もいろいろおもしろい本があったよ、でもあと二人どうやって決めようかな、やっぱ生徒会長はは外せないだろうし、あと一人か…誰が良い?純夏」


「後行っていないのは﨑山先輩と、渡辺先輩と、井上君と、荒垣さんよね、私としては井上君か荒垣さんがいいかな」


「どうして?先輩たちじゃないの?」


「夏の高校戦が近いしできるだけ長く戦力になる人が良いと思うの」

 ああ、高校別魔術対抗試合か、その辺を考えると確かに井上君か荒垣さんだよな。


「じゃあ、一年の荒垣靜流さんでいいか」


 昼食に学食に行くといつもの魔術師達の指定席につくとみんな待っていたようだ。生徒会長が。

「今度こそ僕が選ばれると信じているよ海斗君」

「もちろん僕だろ海斗」

 と井上公佑、すると﨑山先輩まで。


「ここは先輩たる俺だよな…

「すいません高橋君と純夏と靜流さんに決まりました

﨑山先輩と渡辺先輩と田島先輩と 井上はまた次の機会にと言うことで…」

「「「「あー」」」」


 へなへなと崩れ落ちる先輩達。﨑山先輩が。

「滅多にいけないところなのにー」

とブツブツ言っている。


「すいません高校戦の底上げしようと思いまして」


 純夏が言うと公佑(こうゆう)は。

「ならぼくだってよかったんじゃないか!」

「どっちでもよかったんだけど一年の方が長く戦えるだろそれで最期の一人は一年にしょうと言うことになってだな…」


「「「ジトー」」」

﨑山先輩が悔しそうに。

「これが最後かもしれないじゃないか!」


 まあ、その通りなんだが…。

「み、三神さんに頼んで見ますから。今回は見送りと言うことでどうかひとつよろしく」

「行っても良いことばかりじゃありませんよ」

 未亜が口を挟む。


「出て来るときにギアスを掛けられるんですけど

日記に呪文のこと書こうとしたら、とたんにひどい頭痛がしたんですよ、まるで頭の中に心臓が引っ越してきたみたいに」


「コクコクコク」

 清美先輩も同意の意味だろうコクコク頷いている。


「ぼくもパソコンに打ち込もうとしたらひどい頭痛がしてやめたー。すごかったよーもう頭が割れたーって感じだったねー」

 日和も言う。

「……そんなにすごいのかそのギアスって」

 ビビル高橋会長。(すごいんだ、ギアスって明日調べてみよう)


 一時限目の授業は古代語だ幸い『トランスレイト』(翻訳(ほんやく))の呪文があるから余裕で付いていける様になったのはありがたい。


「明日が楽しみだね!おもしろい本があったら紹介してね」


「ああ、おもしろいアレンジ呪文の本ならたくさんあったから明日教えてあげるよ」


「でもギアスって必ず受けなくちゃいけないの?」


「国家機密の総本山みたいなところだから仕方ないんじゃない、他の国にばれたらやばい魔術もあるだろうしさ、」


 先進国はこう言うところが融通が利かない。後進国ならなりふり構わず呪文を公開している所もあるのに。だからインターネットでも調べられる呪文もあるのだが…

精度にばらつきがあって使える魔術は少ないと未亜が言っていた。


「じゃあ明日ね海斗」


「おう、また明日な」






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