↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
49/100

49話 かみ4

➖職員室➖

 僕と伊月、何故か付いてきた緋華さんは職員室に来ていた。僕と伊月は呼ばれたのでここに来るのは当然だけど緋華さんは屋上で待っていてもいいのでは? まぁ水原先生が何も言ってきていないから別に問題はないのかな。そんなことよりも伊月がずっと『俺は悪くないです』って顔をしながら水原先生を見ているのはどうかと思うんだけど。式神とはいえクラスメイトを投げた訳だし怒られるでしょ普通に。


 緋華さんの方を見ると伊月のことを呆れた目で見ていた。何が言いたいのかを分かったんだとは思うけども原因とアナタなんですけど。あんなことを言わなかったら僕と伊月は水原先生に呼び出されずに済んだのにって思うんだけど伊月が何かやらかす可能性があるから遅かれ早かれ呼び出されてたかな。


「何故、女生徒をなげたのです?」

「式神だったので」

「それでも投げないと思うんですが」

「元問題児なんでしょアレ」

「・・・」


 伊月は女子生徒のことを知っているのか元問題児と言った。水原先生は何も言わなくなった。伊月の言ったことに対して驚いているのか、それとも何か言えない理由でもあるのか。そもそもあのピンク髪の人が問題児に見えないけど、問題児だったんだろう。今は恋する乙女って感じだから伊月は元問題児って言ったのか。まぁ僕は今回は巻き込まれただけだし関係ないかな。


「はぁ君は反省文提出で、彼女にも話を聞きます」

「俺だけ?」

「今回も不澤くんは巻き込まれただけのようなので」

「少しだけ聞きたいことがあるんですが」


 伊月は水原先生から反省文10枚ほどを渡されたところを見てから僕と緋華さんは先に職員室を出る。伊月は聞きたいことがあるようなので先に出たけど……ずっと喋っていない緋華さんが気になる。もしかしたら禍神なのかと思ったが雰囲気は全く違うのでそれはない。緋華さんならここではなくて屋上で待っていると思うんだけども予想が外れたのか? 


 緋華さんと屋上に向かいながらチラチラと見ておかしな点がないかを確認するが完璧に緋華さんだった。誰かが変装していて気配を寄せているのなら僕は気付かないのはしかないかもしれないけど伊月まで気付かないのは少し違和感があるんだよね。僕は人を雰囲気や気配で覚えるけど、伊月は仕草や行動で覚えるタイプだから僕よりも気付くのが早い筈。気付かないってことは本物だってことかな。


「雨歌くん……それ誰?」


 屋上に上がる階段の上から聞き覚えがある声が聞こえたので見たら緋華さんが階段を上った所に立っていた。表情は物凄く焦っているようだったので、僕は恐る恐る横を見るとそこには誰も居なかった訳ではなくニコニコとしている謎のおっさんがいた。不審者なのか? と思ったが他の生徒や教師がこっちを見ていないのでこのおっさんは見えていないのだろう。


「君の驚いた顔と彼女の焦っている顔を見れたので帰るとするかな」

「一体だれなんですか?」

「私かい? 他の者は“カミサマ”と呼ぶね」


 神様……いや“カミサマ”って言ったのか? なんでここにそんな方が来ているんだよ。カミサマと名乗ったおっさんは「まぁその呼び名は好きではないのでレンと呼んでくれたらうれしい」と物凄くいい笑顔で言ってくるけど、どう反応すればいいか分からずに僕は困惑していた。緋華さんに助けを求めるように目線を寄越したら速攻で飛んできて僕に抱き着いた。


 さっきまで上に居た筈なのに急に僕を後ろまで来たので僕もレンさん? もビックリしていた。レンさんは「ふふっ。君達はそうじゃないと面白くない」と言いながら僕と緋華さんに近づいて頭を撫でてきた。動きに無駄がなさ過ぎて何も反応できずに二人して頭を撫でられた。レンさんの顔を覗くとすごく穏やかな表情をしていた。


「そろそろ戻らないと怖い人に感知されてしまう」

「何が目的?」

「推しカップルを見に来ただけ。今は彼も居たね」

「はぁ~」


 緋華さんがため息を吐いたとほぼ同時くらいに消えた。推しカップルって僕と緋華さんのことなんだろうな。彼はおそらく伊月のことを言っているんだと思うし。推されるようなことはしていないとは思うんだけどなぁ。今は考えても仕方ないから伊月が来るまでは緋華さんと待っておこうか。


常世(とこよ)

−カミサマ視点−

 現世(うつしよ)から戻ってきた私は長い机と1つの椅子がある空間に居た。椅子に座りながら現世に行った時のことを思い出す。推しカプを見れたことは満足なんだけどねぇ、よくない怪我があったのはいただけないかな? 誰彼構わずに手を差し伸べる訳ではないが変なのに好かれてしまうのは私のせいかもしれないな。少しばかり反省しなくてはいけないかも。


「レン様、禍神がこちら側に来られましたがどうされますか?」

「どうしようか。私的には邪魔な存在でしかないからねぇ」


 椅子に座りながら考えていると扉がノックされて一人の女性が入ってきて禍神をどうするかを聞いてきた。本当に扱いに困るので悩む。私的に邪魔なのでこの世界から追放してもいいんだけどもそれをすると彼女が存在した意味が無くなってしまうからどうしたものか。現世に戻すとしても禍神としてではなく別の者に転生させないといけないから面倒なの。


「我々と同じようにここで働かせては?」

「えぇ嫌だよ」

「ではどうされますか」

「君はどうすればいいと思う?」

「転生させるべきとか。この世界ではない別のに」


 追放ではなく転生を選ぶところは他の神共とは違い慈愛がある。まぁ間接的ではあるが彼女が禍神になった原因になったからその罪滅ぼしとして転生させてあげたいと言うのが本音かな? 他の神には任せられずかと言って自分の力では何も出来ないので私を頼ってきたのか。普段からよく働いてくれているのからこれくらいはしてあげよう。


「じゃあ転生させる世界を1つだけに絞って持って来て」

「いいのですか?」

「その代わり古村匡介とかいう転生者を生み出した神をここへ連れて来てね」

「かしこまりました」

「よし、あの子を部屋に連れて行ってちゃんと世話してあげてね」


 私の最後の言葉を聞き彼女は頷いて部屋を出て行った。禍神は5才の時に生きたまま祠の中に閉じ込められて神になった可哀そうな子だ。この方法で神になったのはあの子を入れて二人目だから驚きはしないが対照的ではある。あの禍神は手厚く葬られたのであろう。祠を壊されたくらいでこちら側に来ない筈なので、ショケイに止めでも刺されたのかな

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。