375 音楽祭
ウォルトは久しぶりにフクーベの街を訪れた。4姉妹と共にあるイベントの会場へ向かっている途中。
サマラから開催されることを教えてもらったウイカが「一緒に観にいきませんか?」と誘ってくれた。多くの人が集まるイベントなので、因縁のある獣人とのトラブルに巻き込まれないよう皆と合流する前から若かりし頃のテムズさんの姿に変装している。
香水をつけて変声魔法陣を口内に展開して声も変えてみた。そう簡単には見抜かれないはず。
「ウイカ。今日は誘ってくれてありがとう」
「どういたしまして。私は【音楽祭】を観るのは初めてなので楽しみなんです」
コンサートはその名の通り音楽の祭典。フクーベでは不定期に行われている。多くの歌い手や演奏家が曲を披露する晴れ舞台。多くの出店も立ち並ぶ一種のお祭り。
「ウイカさんもですか?私もです」
「チャチャも初めてなんだね!実は私もなんだよね!去年はクエスト疲れで寝てた!」
「アニカも初めてかぁ~。…ということは、観たことあるのは私だけってことだね!」
唯一の観覧経験者であるサマラにウイカが訊く。
「サマラさんは好きな歌い手とかいますか?」
「いないよ。でも、私とウォルトの幼馴染みが出るから皆と観て応援したかったの!」
「へぇ~!凄いです!なんて方ですか?」
「ヨーキーっていうんだけど、フクーベで歌ってるのを見たことあるかも。タンポポの種みたいにふわふわの髪型してて小柄の」
「見たことないです」
「会ったことないです!」
ウイカから「ウォルトさんの幼馴染みも出演するらしいです」と聞いて、間違いなくヨーキーのことだから応援したかった。ちなみに、オーレンはミーリャさんと2人で行くようアニカ達が勧めたから不在。
アニカ曰く「気が利かないアホなんです!」とのこと。オーレンはボクより遙かに気が利くと思うけどどういう意味だろう?
5人で会話しながら会場へ向かう。会場はフクーベのほぼ中央に位置する大きな広場。公園のように綺麗な芝生が気持ちよくて、昔はボクもたまに訪れていた。
時間より少し早く到着しそうだ…と予想しながら歩いていると、知り合いに遭遇する。
「アニカとウイカじゃないか。それにテムズは久しぶりだな!」
「お久しぶりです。リンドルさんも音楽祭を観に来たんですか?」
「そうだ。たまにはいいと思ってな!」
治癒師のリンドルさんに後ろから声をかけられた。そして、隣には気怠そうにラットが立ってる。真一文字に口を噤んでボクらとは目も合わせようとせず、無理やり連れてこられた雰囲気を醸し出している。
もっと楽しそうにすれば…とは言えないな。ラットは外が好きじゃない。そしてボク以上に人見知り。一応伝えておこう。
『ラット。ウォルトだ。魔法で変装してる。今の名前はテムズだ』
皆に気付かれないよう『念話』を送ると驚いてボクを見た。鼻を動かして匂いを嗅いでるけど、香水を付けてるから判別できないかもな。とりあえず微笑んで頷いておく。
「リンドルさん。こちらの方はもしかして恋人ですか?」
「その通りだ!テムズは勘がいいな!」
「お似合いなので雰囲気でそうかなと」
『余計なことを…』とでも言いたげな表情のラット。でも、本当のことだ。
「初めて言われたが嬉しいな。珍しい人見知りの獣人なんだ」
「俺だけじゃないけどな…」
『コイツもだ』と言いたいんだろう。事実だけど、ラットよりは軽い。
「テムズといいます。よろしくお願いします」
「あぁ…」
「ラット!せっかく挨拶してくれてるのに無愛想だな!もっとハキハキ話せ!」
「俺の勝手だ…」
「「「「ラット?」」」」
4姉妹は揃って首を傾げた。
「じゃあ、お互い音楽祭を楽しもうじゃないか!ラット、行くぞ!」
「あぁ…」
並び歩く2人を見送る。たまには恋人らしいことしてるじゃないか。ラットは嫌じゃないから来てる。
「ねぇ。ラットってウォルトの友達じゃないの?」
「そうだよ。ラットはボクよりひどい人見知りなんだ。だから、あぁ見えてまったく悪気はない」
「なるほどね。それなら納得」
「前から思ってたんですけど、ウォルトさんは人見知りな感じはしないです」
「私もそう思います!クローセでも普通に話せてましたし、他人にもすんなり話しかけてます!」
「ダイホウに来たときも普通に話してたよね。私よりマシだと思う」
そう言ってもらえるのは嬉しい。可能なら人見知りは克服したいと思ってた。ボクの勘違いだったのならそれに越したことはない。
「自分では人見知りだと思ってたんだ。違うならよかったよ」
「なんでそう思ってたの?」
「知らない人と話したくないし、黙ってていいなら人と話さなくても寂しいと思わないから」
「ずっと?」
「そうだね。死ぬまで他人と話さなくても全然大丈夫じゃないかな。でも、今は友達と話すのが楽しい」
昔は口を開けば文句を言われて殴られた。そんな生活をしていたからかもしれない。今が楽しいのは皆のおかげ。
「私は今のままでいいと思います!」
「私も。兄ちゃんらしいよ」
「そうかな。とりあえず変装中だから、ラットには『念話』で挨拶だけしておいた。魔法を使えるのは知ってるからね」
「住み家に飾ってる花の絵を描いた人ですね」
「ランパード商会の商品ラベルも描いてますよね!ラットさんの絵は味があるって言われてます!」
「そうなの?」
「獣人なのに絵が上手いなんて凄いと思う」
…と、サマラがニンマリして口を開く。
「ウォルト!モフらせて!」
「「「私も!」」」
「えぇっ!?ここで?!」
突然すぎる。ココは大通りの真ん中だ。さすがに恥ずかしいな。
「いつでもいいって言ったじゃん!それに、今はテムズでしょ?見た目にはただのハグだよ♪」
「それはそうだけど」
皆は恥ずかしくないのか?ボクは、さすがに人前では恥ずかしい。
最初は揶揄いたいんだろうと思ってた。でも、触れあってみるとそうじゃない。嬉しそうな匂いがしてついボクも嬉しくなってしまう。だから簡単にハグに慣れてしまった。
体温が心地よくて、ウイカが言っていた「心が癒される効果がある」というのは本当だと思ってる。
代わる代わる4人にモフらせる。変装していても触れば毛皮の感触はあるはずだから、しっかりモフれているはず。ただ、道行く人達の視線が痛い。『なんだコイツら…』と目が訴えてる。公衆の面前で抱き合う空気を読まない大胆な男女に見えるかもしれない。いつもよりちょっと短めにしておこう。
会場まではあと少し。
「皆まとめてかかってこい!私はいつでも受けて立つよ!」
会場に辿り着いて、コンサートの開始を待つ間にチャチャが「サマラさんに勝ちたいので、最近は組手も修練してます」と笑顔で宣言した。すると、ウイカとアニカも「私達も勝ちたいです!」と言いだして、サマラは笑って答えた。本当に嬉しそうに。
自分から4姉妹と言うだけあって、本当に仲がいい。こんなに仲良くなるなんてボクには予想できなかった。ずっと友達でいられる。そんな羨ましい関係。
「そろそろ始まりそうです!」
アニカの声で舞台に視線を向けると、出演する歌い手や演奏家が舞台袖から登場してきた。先ずは全員で観客に挨拶するみたいで、その中にヨーキーもいる。
「ウォルト。ヨーキーはかなり緊張してるね~」
「そうだね」
サマラの言う通りで歩き方がぎこちない。手と足が一緒に出てしまってる。昔からヨーキーはわかりやすい。ボクも武闘会で緊張したから気持ちは理解できるなぁ。
挨拶もそこそこに音楽祭は幕を開けた。磨かれた演奏や歌声に沢山の人が聴き入っている。芝生に寄り添って座る恋人がいたり、舞台の近くで大きな声で一緒に歌ったりと様々。当然だけど、歌も上手いし演奏も上手い。
「なかなかいい感じの歌だね」
「そうですね」
「なんかロマンチックです!」
「私も好きです」
4姉妹がいい歌だと言っているのは、若い男性グループの曲。星や失恋をテーマの歌詞で歌ってるけど、ボクはちょっとピンとこない。やっぱり感性や曲の好みは人それぞれ。
でも、皆がいい歌だと評価するんだから、男性より女性に響く曲なのかもしれない。作詞作曲できるだけで尊敬するけど、ターゲットを絞って曲を作ったりもできるのかな?もしそうなら凄いことだ。
それより、やっぱりヨーキーの様子が気になる。激励に行ってみよう。歌に聴き入っている4人を残して、こっそり舞台裏の様子を見に向かう。出演者の控えるテントが並んでいた。ヨーキーは落ち着かない様子でウロウロしていた。緊張しまくってるな。
「ヨーキー!」
大きな声で呼ぶと、ビクッ!としてこっちを向いた。他の出演者の注目を浴びたので『念話』を飛ばす。
『ボクだよ。ウォルトだ。魔法で変装してるけどね』
微笑みかけるとヨーキーは駆けてくる。そして、胸に飛びこんできた。
「サマラ達と一緒に応援に来たよ」
「ありがとう!凄く嬉しいよ!ところで、なんで変装してるの?」
「フクーベには会いたくない奴らがいる。せっかくのお祭で揉めたくないんだ」
「そっか!僕が懲らしめてやる!」
どんな関係なのか気付いたみたいだ。古い友人は話が早くて助かる。
「気持ちだけで充分だよ。挨拶のとき緊張してるみたいだったから心配で会いに来たんだ」
「そうなんだ!人の多さにビビっちゃって!ボクは独奏だし!」
「ボクも武闘会のとき同じ気持ちだった。いつも通りのヨーキーでいいんだよ」
頭を撫でてあげるとギュッと抱きつく力が強くなる。数人の女性出演者が『ゲヘヘ…。ありがとうございます…』って顔をしてボクらを見てる。なぜかちょっと視線が怖い…。
「ウォルトのおかげで大分落ち着いてきた!」
「それはよかった」
「でも、朝から緊張しすぎて大事なモノを忘れたんだ…。どうしよう…」
「なにを?」
「『拡声』用の魔石なんだけど」
『拡声』は、声や音を増幅して大きく響かせることができる生活魔法。広い場所で歌うのなら不可欠だ。さっきの歌い手も使っていた。
「忘れモノはそれだけ?」
「うん。借りようと思ってるけど」
「ボクに任せてくれ。ヨーキーの出番は?」
「次の次だよ」
「わかった。ヨーキーは心配せずに歌ってくれたら…」
「わかった!任せる!」
「まだ全部言ってないよ」
「大丈夫!ウォルトを信じてるからね!ボクはただ一生懸命歌う!」
「うん。それでいい」
ヨーキーの笑顔にボクも笑って応える。
「よぉし!やるぞぉ~!」
「近くで見てるから頑張って」
ヨーキーと別れて観客席に戻ると、ちょうど幕間だった。なにやら騒がしい。
「おっらぁぁっ!」
「うりゃぁっ!」
遠目に見える4姉妹の姿。サマラとアニカが、見知らぬ男を殴ったり投げ飛ばしたりと大暴れしてる。何事かと急いで駆け寄る。
「ひぃぃっ…!なんだコイツら!?ヤベぇ!逃げろ!」
「こら!待てっ!」
「絡んできたのはそっちだろ!ふざけるな!」
「サマラさん。このくらいにしておきませんか?追っかけてまで暴れたら、ヨーキーさんが観れなくなります」
「アニカさんも我慢しましょう。歌い手も驚いてますよ」
「「むぅぅ~っ…!」」
逃げる数人の男達を尻目にウイカとチャチャが宥めている。駆け寄って鼻息荒いサマラに声をかけた。
「どうしたの?」
「あっ!帰ってきた!どこ行ってたの!」
「緊張してるみたいだったから、ヨーキーに会いに行ってた。さっきのは?」
「ナンパだよ!断ってるのに身体に触ってきたからぶん殴ってやった!かなり加減したけどね!」
ボクも断りなく他人に接近されたり、身体を触られるのは嫌いだから気持ちはわかる。
「怪我はない?」
「ないよ!気は済んでないけど!」
「街で見掛けたら気が済むようにやればいいけど、ヨーキーの晴れ舞台だから今だけは一旦堪えてみないか。アニカも堪えてくれないかな」
「…そうだね。そうするか!」
「…わかりました!」
「ありがとう。出番は次の次だって言ってたよ」
「よし!次の幕間に皆で前に行こう!」
ヨーキーの前に若い女性3人組のダンスと歌が披露されたけど、彼女達のファンであろう男達が、「オイ!オイ!」と一体感のある独特な踊りと掛け声で応援していて見ていて楽しかった。
あの踊りは応援するタメに考案したのかな?一緒に踊りたくなるようなキレのある踊りだった。彼女達の出番が終わると波が引くようにいなくなってしまったので、難なく前列に移動できた。
いよいよヨーキーの出番を迎える。
「次、ヨーキーだね♪」
「楽しみ~♪」
ボクら以外にも結構前列に陣取っていて、ちらほら若い女性の声が聞こえる。
「ヨーキーのファンかな」
「そうかもね。街角で歌ってるときも、結構立ち止まって聴いてる人多いよ」
「ファンがいるなんて凄いなぁ」
「歌なのか見た目なのかわからないけどね」
「どっちもヨーキーの魅力だよ」
これからも応援してほしい。そんなことを考えていると、ヨーキーが出てきた。足取り軽く舞台の中央へ向かう。とりあえず緊張は解けてるみたいだ。
「ヨーキー!」
「可愛い~!」
「笑って~!」
黄色い声援を受けたヨーキーは、ニコッと笑った。
「近くで見ると凄く可愛い人ですね」
「あぁ見えて、私と同い年の男だからね!」
「マジですか?!相当可愛いですけど?!」
「負けてる気がします…」
ボクは魔法を準備しよう。舞台上には『拡声』の魔石を設置するスタンドが立ってる。通常その前で歌う方式だけど、魔石を忘れたと言っていたからヨーキーの前方に視認できない『拡声魔法陣』を展開する。
これでリュートの音も増幅できる。観客から姿が見えるように魔法陣は隠蔽した。
『ヨーキー。準備ができたからいつでも歌っていいよ。動き回っても大丈夫だ』
『念話』で呼びかけると、微かに頷いて笑顔で歌い始めた。声とリュートが心地よく響くように魔法陣を調整してボクの手助けは終了。あとは、純粋に応援するだけ。
「凄くいい感じに声が響くね」
「野外なのにまるで包み込むみたいな。どうなってるんだろ?」
ちらほら観客の声が聞こえてくる。魔石を使わず生声で歌っているのに、『拡声』されて会場に響いてるから少し不思議に思ってるかもしれない。
ヨーキーは、アップテンポでリズムも軽快な歌を聴かせる。いつの間にか会場中から手拍子が巻き起こり、観客の反応に嬉しそうな笑顔を見せながらボクらにも何度か視線を送ってくれた。
「凄くテンポがいいですね」
「明るくてノリがいい曲です!」
「元気を押し売りするのがヨーキーのスタイルだから!」
「楽しくなってきます」
舞台の上を忙しく動き回りながら歌を届けるヨーキーは立派な歌い手だ。観客との一体感がある。もうちょっとだけ魔法で会場とヨーキーを楽しませてあげたくなった。こんな魔法はどうかな。
「わぁ~っ!」
「すごい演出!なにこれ~!」
「かわいい~!」
歌声とリュートの音に反応して、魔法陣からカラフルな音符と五線譜が飛び出す。観客の前で花やシャボン玉や小鳥に変化して楽しんでもらう。ヨーキーも楽しそうに笑ってくれてる。
3曲歌い終えて、ヨーキーの出番は終わった。「みんなありがとう!」という感謝の言葉とともに、満面の笑みで観客に頭を下げて、拍手に応えるように手を振りながら舞台袖に引っ込んだ。
「やり終えたね!大したもんだ!」
「そうだね。ヨーキーらしい歌だった」
「魔石を使ってないのに『拡声』してたのは、ウォルトさんの魔法ですね?」
「そうだけどいい感じに聴こえたかな?」
「かなりいい感じでした!」
「ホント、兄ちゃんってなんでもできるね。飛び出す音符もビックリした」
「できることだけだよ」
「私、裏でヨーキーと話してくるよ!労ってくる!」
「私達も挨拶したいです」
「よし!4姉妹で突撃しよう!喜ぶよ!喜ばなかったら首締めるから!」
「「「はい」」」
首は締めちゃダメだけど、そんなことにはならないはず。ボクはさっき会ったし、歌を聴きながら待っておこう。
舞台に目をやると、ヨーキーの次に出てきたのはツバの大きな帽子を目深に被って顔が全く見えない歌い手。手にしている楽器はギターだ。どうやら弾き語りするっぽい。
多分男性だけど、どんな歌を歌うんだろう。
顔が見えない歌い手の演奏が終わった。男性は控え目に頭を下げて舞台袖に消える。
素晴らしかった…。初めて歌を聴いて涙が出た。ギターを片手に、時に叫ぶように、時に囁くように想いを声に乗せて歌い続けた。哀調を帯びた旋律に重厚な歌声を乗せて観客に届けた。
恋愛や幻想を一切歌うことなく、人生の苦難を叙情的に表現した歌詞は、ボクの知るどんな詩歌にも勝る。まさに彼の心情と感性を表し琴線に触れる素晴らしさだった。顔も名前も知らないけれど、他の曲も聴いてみたいな。
涙も乾いたところで4姉妹が戻ってきた。
「ヨーキーに会えたよ。大満足だったみたい!魔法に感謝してた!」
「食事に誘ったんですけど、出演者だけで打ち上げがあるみたいでした」
「それは大事だね。ところで、教えてほしいんだけど」
「なに?」
「さっきの歌い手の名前はわかる?」
「ギターで暗い曲歌ってた人?」
「そう」
「確かロムーさんだと思います。なかなか表舞台には立たないことで有名な歌い手だったと思います。今日は珍しいんじゃないでしょうか」
「ウイカ、ありがとう。ロムーさんか…」
「なにか気になった?」
「凄い歌い手だと思って。ファンになったんだ」
「そっか!また皆で聴きにくればいいよ!私はヨーキーみたいな元気系が好きだけどね!」
「私はさっきのグループが好きです。オリオンでしたっけ?星の歌を歌ってた」
「私は女性グループのフラワーもよかったです!可愛くて曲もいい感じでした!」
「まだまだいい歌い手が出演しそうですよね。楽しみです」
人それぞれ好みはあるけど、皆が楽しめる音楽祭はあいイベントだ。また来てみたくなった。このメンバーだから楽しいのかもしれないけど。
フクーベに来る楽しみが増えるとは思わなかった誘ってくれた皆に感謝して残りの音楽祭も楽しんだ。
獣人の「ヴォォォアァッ!」と雄叫びを上げるように歌うグループもよかったな。脳より腹にくるというのか、本能を刺激するような歌声だった。歌詞なんてあってないような歌なのに格好よかった。
皆は耳を塞いでたけど。
後日、住み家に修練に来たオーレンが「会場で大暴れしているアニカ達を見つけて、笑えたけど恥ずかしかった」と苦笑していたのは余談。