このは雨
秋が深まり、木の葉が雨のように散りゆくさまを、「このは雨」というのだそうです。大きな公園の並木道で体験した「このは雨」の感動を、一篇の詩に託しました。
地平に近づく太陽が
真っ直ぐに僕を照らしている
木立ちを走る爽籟が
長い雨の終わりを告げた
鮮やかに色づく並木道
銀杏黄葉がひらり、
舞い落ちて
このはの雨が降る
きんいろの風に 包まれていく
ひこうき雲が 空にとけていく
雨にうたれ、嵐をこえて
穏やかな風に散る刹那よ
このはが千々に舞い踊り
光の中にとけていく
大地が茜色に染まる頃
メタセコイアの丘に
陽が落ちて
君といた季節を
ひとりきりで今、見送ったよ
想いを風に、空に託して
ーーこのはの雨が降る
本作はボイスコの修行をしようとやってきたネットの世界で、執筆活動を始めるきっかけになった作品です。オリジナル楽曲の歌詞をもとに書きました。
私が朗読、BGM、編集を手掛けた動画をYouTubeにアップしております。ご覧頂ければ幸いです。
https://t.co/GGgQcqfql4?amp=1
Photo by Pexels.com