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Angel Wing

作者: 志瑞 流
掲載日:2017/05/04


 「どうして、天使の背中には羽根がついてるの?」

 ミリがきく。

 「それは、神様がくださったからさ」

 ライルが答える。

 「どうして、人間には羽根がないの?」

 ミリがきく。

 「人間は罪を侵したんだ。神様にも許せない程の罪をね」

 ライルが答える。

 「罪って?」

 ミリがきく。

 「神様の存在を忘れてしまったことさ」

 ライルが答える。

 「神様を忘れると、羽根が消えちゃうの?」

 ミリがきく。

 「そう。人間は本当は僕たちと同じ天使だったんだ。でも、長い月日が流れるうちに神様を疑う者たちが現れた。そいつらは、自ら羽根をむしり、地に堕ちることを選んだんだ」

 ライルが答える。

 「どうして、人間には天使のことが見えないの?」

 ミリがきく。

 「見ようとしないからさ」

 ライルが答える。

 「どうして、天使には人間が見えるの?」

 ミリがきく。

 「それが、僕たちの使命だからさ」

 ライルが答える。

 「使命って?」

 ミリがきく。

 「人間を見守り、正しき道を歩ませること」

 ライルが答える。

 「でも、神様は人間を許せなかったんでしょ?」

 ミリがきく。

 「そう、許せなかった。でも、見捨てたりもしてないんだ。その証拠にほら、ごらんよ、君には僕の姿が見えてるじゃないか。僕にも、君の背中に翼が見える」

 ライルが答える。

 「じゃあ、あたしも天使になれる?」

 ミリがきく。




 「お前は、生まれた時からずっと私の天使だよ」

  ミリの父親は、眠っている我が子を抱きあげ、静かにそう呟いた。


<終幕>


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