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幕間/一富士二鷹きくちひこ。または歪なファンの所業。

顔淵死す。子、これを哭して慟す。

ニューギニアカーゴカルトだマッドメン。(詠み人知らず)

クズが一つ消え去り、北の地ではセルゲイが倒れ、雷雨の中で苦言を呈した友を置き去りにピザ屋へ急ぐ男が危うくトラックに轢かれそうな頃合いに。

風雨に晒され朽ち果てるまま、山鳥や虫が住まう廃村。

月明かりも街灯も事無く、土の匂いと深い暗闇に包まれた廃屋の中で身を横たえる者が一人。

人の目を避け眠る者は、過去に抱かれながら目覚める時を待つ。

彼の見る夢。

様々な土地。沢山の顔。異なる声。

遠く過ぎ去りし日々と今に至る事象を整理させる為なのか。

「参は猛悪にして血を好み……」

柔和な顏を湛える観音が多い中、唯一の憤怒像。暴悪大笑面。

「テケリ・リ！テケリ・リ！」

山の中で阿闍梨がサンスクリットだろうか、真言を唱えると共に地響きが、大地が崩れる。

ウワハハハハハハワハハハハハハハハハハハハハハハ

地獄が開いた。

「天、我を滅ぼせり！天、我を滅ぼせり！」

ヒラニア・ガルバ、何を夢見ている？

やがて、深い眠りから目覚めた男は、廃屋の横でひっそりと佇む相棒に乗り込んだ。

とにもかくにも暴悪大笑面を出したかった。

ウワハハハハハワハハハハハハハハハハハハ

当作品並びに作者は諸☆作品に多大な影響を受けております。