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1章<違和感、うまれし謎、矛盾>

一部、オカルト的要素、残酷な描写などがありますので、R15にしました。

ご注意ください。

ーーーーー神楽 千尋の家ーーーーー


「はぁ………」

もう何回目かわからない溜息をついた。考えないようにしても、考えてしまう。


………海辺 雫が死んだ。


あの日見たのものが、鮮明に思い出される。その度にどうしようもない感情が湧いてくる…


「………くそっ!」


高校になったら、お互い違うとこに通うことになってしまったため最近会えてなかったのだ。

………正直突然すぎた。実感がわいてない。いや……違う。ただ目を背けてるだけなのかもしれない。



……………はぁ、だめだ…


考えれば考えるほど、雫の死という現実が僕にのしかかる


幼馴染の突然の死というのが、どうやら思った以上に精神的にきているみたいだ。




ピンポーン。


…チャイムだ。いったい誰だろう?


考えながら、玄関のドアを開けると、



「こんにちは。ーあ、私こういうものっす」


「警察…?」


「海辺 雫さんについて聞きたいことがあるんすけど…」


…やっぱりか。通報したあの日もちょっと警察と話したけど、

まだ聞くことがあるのか。別にそこまで嫌なわけではないが…



「えっと、なんですか?」


「あなたは雫さんの幼馴染なんすよね?最近彼女になにか何かありましたか?」


「うーん…」

正直言うべきか悩んだのだが、


「まぁ…一応気になったことなら」


「気になったこと?」


「あぁ、いや、これはそんな関係ないと思いますけど…この前、ひさしぶりに幼馴染同士で集まったんですけど、その時見たら、雫の右足と左腕にあざみたいのがついてましたよ。」


「ああ……あれね、謎なんすよねーあのあざ。」


「え?」


「あぁ…いや、なんでもないっす。気にしないでください。…あぁ、ちなみに彼女の死亡時刻は一昨日の午後二時ごろみたいっす。」


「それが…何か?」


「いや、特に深い意味はないっす。なるほどねぇ…わかりました。今日はありがとうございました。」


「あ、はい。」


…行ってしまった。


何故犯人が雫を殺したのか、それはわからないけど

とにかく早くつかまってほしかった。

………

……



「んぉ?」


いかん。どうやら寝ってしまっていたみたいだ。

てか、携帯鳴ってるし。早くとらないと…


「あ……」


しまった。切れてしまった。


携帯を確認するとそこには<<野田>>の文字が写っていた。


そういえば一昨日はそれどころじゃなくて、行ってないんだよな…

明日にでも顔を出すかなぁ。


「……って、あれ?」


そこには、


一昨日の午後三時に雫から電話が来ているのを示すメッセージが表示されていた。




………………なんだこれ?

違和感、

何かがおかしい。



落ち着け……こういう時は、まず順を追って確認してみよう。

………

……



~ Thinking time ~

         ー 出題.違和感の正体 ー

Q.まず確認。僕が違和感を感じたこのメッセージは、

誰が電話してきたものか?(A.海辺 雫,B.野田さん)

             







A.海辺 雫



 そう、海辺雫だ。これは間違いない。



Q.では僕が感じているこの違和感の正体はなんだ?(A.携帯,B.時間)

             







B.時間



Q.この二つのことから浮かび上がる答えとは?



 ____________________

 |警察が言ったことと矛盾している(回答)|

  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄




………………変だ。


だってあの刑事さんは、一昨日の午後二時に死んだって言ってたはずだ。


つまり、午後二時に死んだ雫が、午後三時に僕にメールを送ったってことになるわけで………



いったいどういうことなんだ?





いろいろ考えた結果、死体を見つけたあの場所に行くことにした。

もちろんあまり気が進まないが…

あのまま自問自答し続けるよりはこっちのほうがいいと思ったからだ。

うまく言えないけど、なにか犯人につながる手がかりを発見できる気がしたのだ

戻ってきた、この場所に。

………だが僕がそこに着いたとき、もうすでにそこに来ていた人物がいた。



1章<違和感、うまれし謎、矛盾>(了)


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