プロローグ:契約と少女の微笑み
初投稿作品です
文におかしい部分があれば、教えてくれると嬉しいです。
その日、神谷透は死んだ――はずだった。
学校帰り、駅のホームで階段下で電車を待っていると、階段上から、足を滑らせたサラリーマンに押され
視界が一周した瞬間、電車のライトに目がくらみ、彼の意識はそこで闇に沈んだ。
だが、次に目を覚ましたとき、そこは見知らぬ世界だった。
空には黒い月が浮かび、地は灰に覆われていた。空気は重く、
どこか甘い腐臭が漂う。蓮の体は電車に跳ねられたはずなのに外傷ひとつなくなっていた。
「……ここは、地獄か?」
そう呟いた彼の前に、ひとりの少女が現れた。
漆黒のドレスに身を包み、金の髪を風に揺らすその少女は、まるで人形のように美しかった。
だが、その瞳には深い哀しみと、どこか狂気めいた光が宿っていた。
「ようこそ、《終焉の大地》へ。あなたを“契約者”として呼びださせてもらったわ。」
「契約者……?」
「ええ。あなたの命は、私が拾った。だから、あなたは私の“騎士”になってほしいの。――この世界を滅ぼすために」
少女の名はリリス・ティナ。この世界で“魔王”と呼ばれる存在だった。
そして蓮は、彼女と契約を交わすことで、異世界の運命に巻き込まれていく。
それが、滅びゆく世界で始まる、ひとつの恋の物語だった。
ゆっくり更新していきます。
誰かが楽しんでもらえたらうれしいです。