71 とっくに番外編(1)三人が来た
これは短いけど、近いうちに書き足します。
「レイさん、桜を見に来たの?」
「この桜が気になって」
「綺麗だよね」
「綺麗ね」
夏川レイとアキラは、夜桜を見物している。桜は一度は伐採されそうになったが、レイが魔法で咲かせたことがきっかけになって残してもらえた古木だ。
「レイさん、それで、お兄さんたちまで、なぜ……」
「アキラ殿、そう冷たいことを言わんでください。妹がとんでもなく魔力が増えているのを見たら、そりゃこの世界に来たくもなりますよ」
「そうですとも。しかも、この世界の食べ物は、何を食べても旨い」
兄二人の言葉に、レイは苦笑している。
「梅の実がたくさん実るようになって、兄たちが『もったいない、お前だけが異世界に行くのはずるい、自分達も行きたい』と繰り返すもので」
ガタイの良い二人の兄たちは桜の花を眺めながら、上の兄はタコ焼きを、下の兄は焼きそばドッグを食べている。
「これからは毎年妹とこの異世界にお邪魔したいと思っているのですよ」
「お兄様、そのように大声で異世界などと。誰かに聞かれたら不審がられます」
「はっはっは、いいではないか。細かいことは気にするな。どうせ三日目には消えていなくなるのだから」
「お兄様! 声が! 大きいですっ!」
「レイさんの声が一番声が大きいよ」
「あっ」
春の夜風にのって、ひらりひらりと満開の桜の花びらが飛んでいく。
「なんだか賑やかだなと思ったら、レイさんだ」
「千代ちゃん! 久しぶりね」
「美穂さんには連絡したの? 美穂さん、レイさんに会いたがってたよ?」
「もう遅いから、明日の朝連絡する。と言ってもスマホがないから、直接お邪魔しようかな」
「じゃあ、私が美穂さんに伝えておくね」
「ありがとう、千代ちゃん」
夏川レイの三日間のお楽しみの始まりだ。
夏川レイのコミックが秋田書店・ヤンチャンwebさまにて始まりました。
この小説がこんなステキ作品に?と驚きますよ。私は原稿を拝見するたびに毎回驚きます。
この小説をお読みいただいた皆様にも、ぜひお読みいただきたいです。
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