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魔王の俺が召喚されたのは異世界でした  作者: 三剣 シン
第一章 異世界にきた
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#8 妹と二回目のクエスト



 あーあ疲れた。それにしても精霊ってそんなにレアな存在なのか。

 ティーナの話では、精霊と会えるのは五千人に一人、契約できるのは十万人に一人いたらいい方なんだそうだ。

 そして俺が契約した精霊は精霊の中でも最上位の精霊なんだとか。

 はっきり言って何を言っているのかわからなかったが……。

 まあ、ワープとか使える時点ですごく強いのかもとわ思ったけどここまで強いとわ思わなかったな。

 神様に貰ったチートといいこの世界俺に優しすぎませんか。まあ、この世界についてなにも知識がない俺にとってはありがたいけど。まあ、いいや。明日はリーシャさんと魔王の称号についての話があるみたいだから早く寝よう。



「おはようございます」


 ティーナがあくびをしながら食堂に入ってくる。

 まあ、昨日は夜遅くまで俺と話し込んでいたからしょうがないだろう。


「おはよう」

「おはようございます」

「おはようございます」


 あれ?今、俺と、レティアさんのほかにもう一人、リーシャさんの声がした気がしたんだが気のせいかな?

 俺も疲れているのだろうか?

 するとティーナが後ろを振り向いた。


「おはようございます。リーシャさん」

「おはよう。ティーナ」


 やっぱりいたのね。


「どうしたんですか?こんな朝早くに」

「そんな、露骨に嫌そうにしなくても」


 え、俺そんなに嫌そうな顔してたか?まあ、嫌だけどさ。


「それで、どうしたんですか?」

「ああ、君の称号についてわかったことがあってね。それがものすごい大変なことなのよ。だから早く知らせたほうがいいと思って」


 魔王の称号についてか、それは聞きたいな。

 まあ、そのために朝早くに押し掛けて来るのはどうかと思うが……。


「で、何がわかったんですか?」

「まず、ギルド本部にもその称号がなかったこと」

「ギルド本部ってなに?」

「ギルド本部はその存在は知られてますが、どこにあるか謎の物です。ギルドマスターはギルド本部が任命するものです」

「そう、ギルド本部にはすべてのギルドの情報がつまっているの。だからギルド本部にない情報は存在しないも同然。もしくは各国のトップレベルの人しか知らない情報ってわけ。ごめんね」


 リーシャさんはそういって頭を下げた。

 いまいち話が呑み込めないのだが魔王って称号はこの世界に存在しない可能性が高いってことか。


「そんな。無理なお願いをしたのはこちらですから。頭をあげてください」

「ありがとう。ティーナさん。私も出来る限りの協力はするから何かあったら言ってね。私は仕事があるからギルドに戻るね」

「ありがとうございました」

「ありがとうございました」


 リーシャさんは顔を上げ、申し訳なさそうにしながらギルドへ、戻っていった。

 しかし困ったなこれで、手がかりはなしになってしまったな。

 まあ、これからもこの世界で暮らしていくことになるんだろうし、そのことはまたあとで考えればいいだろう。


「マサトさん」

「ん、ティーナどうした?」

「今日は、クエストを受ける時間はありますか?」

「うん、大丈夫だよ」

「じゃあ、一緒にクエスト受けにいきませんか?」

「わかった」


 ティーナにてを引っ張られながら、外にでる。

 ワープを発動して、ギルド前にでると、なにやら騒がしかった。


「なんだろうね?」

「なんでしょうか?」


 人ごみを抜けて前にでる。そこにはティーナと同じ年齢ぐらいの女の子が初めてギルドにきたときに殴りかかってきた男とにらみあっていた。うっわ、喧嘩だ、しかもギルドの前で喧嘩しているから、入れないじゃないか。面倒だけど、どいてもらうか。


「あの、すいません」

「あん、なんだお前。お呼びでないからとっとと失せろ」


 えー、一回喧嘩売って負けた相手のこと忘れるか普通?

 まあ、いいや。


「いや、ギルドの前でやられると迷惑なんですけど。邪魔だからどいてくれませんかね?」

「失せろつってんだ」


 うるさ。こんなに近くにいるから怒鳴らなくても聞こえるのに何で怒鳴るの?

 男が殴りかかってきたので、身体を少し横にずらし、こけそうになる男の首筋にひじを入れてやると、すぐに倒れた。気を失っているみたいなのでこの前レイカと契約したときに言ってた治癒魔法を使ってみる。


「我汝と契約せし物 聖なる祈りとともに我に汝の力を与えたまえ リカバリー」


 呪文を唱え終わった瞬間、男にかざした手のひらに魔力が集まっていくのを感じる。

 魔法を終えた瞬間、男が起き上がりキョロキョロとあたりを見渡して俺を見つけると


「覚えてろよ」


 と、捨て台詞を吐き捨てて逃げるように去っていった。

 それは悪役がはくセリフだぞ。

 さっき使ってみてわかったがレイカの言ってた今の魔法はどんな状態異常も治してしまいそうだ。

 呪文がちょっと長いのが唯一の弱点かな?

 戦闘中には使えなさそうだな。


「あんた、何してくれたのよ」


 声がした方をみると、さっき喧嘩していた女の子だった。


「何って邪魔だったからどいて下さいって言ったら殴りかかられたので倒しただけだけど」

「あたしが格好よく倒すはずだったのに、まあ、その助かった。ありがとう」


 おいちょっと待て、剣にてをかけるのやめろ怖いから。

 怒っているのか、いないのかよくわからないな。でも感謝してくれてるみたいだし、まあ、いっか。

 それにしてもこの子前衛かな?強そうだしダメ元でチームに誘ってみるか。


「あのさ、君」

「あ、お姉ちゃん、元気にしてた?」

「お姉ちゃん?」

「はい、この子はリーナと言って私の妹です」


 い、妹。確かによくにているが、全く気づかなかった。


「私、お姉ちゃんとチーム組むんです」

「あ、あのねリーナ、その人私の仲間でマサトさんっていうの」

「じゃあ、マサトでいっか。私はリーナよろしくねマサト」

「お、おう。よろしく」

「じゃあ、マサト私も仲間にしてね。じゃあ、そういうことでよろしく」


 なんか知らない間に仲間が一人増えていたんだが。

 てか、ティーナとリーナ名前はにてるし容姿はそっくりで髪の色と目の色でしか見分けつかないってどうなんだよ。ちなみにティーナは髪の色が黒でリーナは髪の色は金色、髪の長さはショートとロングだから、安心だけど髪の長さまで一緒だったら見分ける自信ないんだけど。

 こんなに似ているのに性格が反対って何でだろうな?

 ティーナはおとなしくて、優しい。リーナはまだあって数分だけど、活発な女の子に見える。

 まあ、容姿はどちらも可愛いからモテるんだろうけど。


「あの、マサトさん、リーナはギルド登録がまだなので登録してくるので待っててもらえませんか?」

「うん、わかった」

「ありがとうございます、マサトさん」

「ありがと、マサト」


 三人で連れだってギルドに入りリーナがギルド登録を済ませるのをまつ。


「お待たせしました」


 リーナのギルド登録が終わったみたいなので、三人(俺は字が読めないので実質二人だが)で受けるクエストを決める。今回はシルバーウルフ討伐にした。オオカミか、俺、昔犬に噛まれて犬とか無理なんだよな、大丈夫かな?そんな俺の心配を気にも止めることなく、ティーナがギルドに申請して戻って来ると馬車に乗って出発だ。


お読み頂きありがとうございます

次回は八月十六日午後九時頃投稿予定です


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