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魔王の俺が召喚されたのは異世界でした  作者: 三剣 シン
第一章 異世界にきた
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#6 初クエスト終了と女の子

さあ、お盆休みに入られた方もいるのではないでしょうか。

暑いですが、小説投稿頑張りますので応援していただけたら幸いです。


「帰ろうか」

「はい」


  初めてのクエストが無事終了して、漆黒の森を出ようとすると、ドーンと大きな地面が揺れるような音が聞こえた。

 すぐさま、


「高位魔法が使われました、行ってみましょう」


  ティーナが走り出したので、俺もうしろをついていく。


「高位魔法ってなに?」

「高位魔法は、とても協力な魔法です。ランク三以上でギルドの許可がおりた魔法士のみ使うことをゆるされます」


  ランク三か相当強い魔法士しか使えないのか、何でそんな魔法がこんなとこりで?

  五分ほど走るとそこには驚くべき光景があった。

  木々はなぎ倒され、地面がえぐられていた。その中心に女の子が一人倒れていた。

  年は十二、三歳位で、いい服などから、裕福な家の出だとわかる。


「大丈夫ですか!」


  女の子にティーナが駆け寄り肩を揺する。


「うーん」


  どうやら生きてはいるみたいなので、すぐさま町に連れて帰るため、俺がおぶる。

 馬車の所に戻ったが、馬が逃げ出していたので歩いて帰っていると、


「大丈夫ですか」


  親切な老人が馬車をとめてくれた。


「どうされました?」

「高位魔法にあたったみたいで、乗せてもらうことって可能ですか?」


ティーナはそういったが俺は高位魔法とやら当たったというのはないと思っている。

どんなものかは分からないがとても強力なものだという事はわかっているつもりだ。

そんなものに当たったのに服が少しも破れていないのはおかしい。

そんな俺の心情を知る筈もない老人は


「どうぞ、どうぞ」


  と言って快く乗せてくれたので、アステナにずいぶんと早く着いた。お礼を言ってギルドに向かう。

 ギルドに向かう途中で女の子が目を覚ました。


「ん、ここは?」

「アステナだよ、君、高位魔法があったところにいたんだよ」

「そうか、礼を言うぞ。名はなんと言う?」

「マサト、宇都宮 正人」

「マサトか、良い名じゃ」


  えっと、この子俺より年下だよね。なんで偉そうな口調なの?

 貴族のご子息とかじゃないよね?この世界に貴族がいるのか知らんが、前にティーナが、名門貴族がどうたら、こうたら言っていたから、いるんだろう。


「私はティーナと言います。あなたのお名前はなんですか?」

「エレナと言う。マサト、ティーナ。よろしく頼む」

「ああ、よろしく」

「よろしくお願い致します、でも、エレナといえばエルバンブレム第二王女エレナ・スーレリアン様と同じ名前ですね。年も近いようですし……」

「関係はない。年が近いのも偶然じゃ」

「ああ、ついた」


  ギルドに着いたので、中に入りエレナを椅子に座らせる。

  ティーナがギルドの人に事情を説明している間にエレナにあそこにいた理由をきくことにする。


「エレナはなんであそこにいたの?」

「ギルドのクエストでな。キノコ採集のクエストをやっていたのじゃが、途中で疲れての、一休みしとったんじゃがそこからの記憶が曖昧でのすまんな」

「ギルドの人を呼んできましたよ」


  ティーナがギルドの人を連れてやって来た。ギルドの人は応急処置をして、医者がくるまで安静にしているようにいってきた。

  ギルドの人が戻ってからしばらくして、エレナ申し訳なさそうにしながらうつむいていた。


「ん、どうした?」

「その、ありがとう」

「ああ、そういうことか。いいよ、気にしないで」

「で、でも」

「じゃあ、早く元気になってくれ。本当にお礼はいいから」

「わかった。ありがとう」


  そういってニコッとはにかみながら笑う。

  医者が到着したのでみてもらったがどこにも以上がないらしい。

  良かったとホッとしたことで疲れが出たのか一気に身体が重くなった。

  今日はクエストの完了報告だけしてしまって、帰ることにした。

  ちなみにエレナは大丈夫だとわかるやいな、駆け出してギルドから飛び出していった。

  まあ、あれだけ元気があれば医者じゃなくても大丈夫だとわかる気もするが……。

  ティーナが報告を終えて戻ってくる。ちなみにティーナが俺に銅貨八枚渡してくれた。

  銀貨一枚はたまってからでいいそうだ。

  でも、銅貨十五枚の報酬だと均等に分けれないので、今度から気を付けないとな。

  大通りを歩いているといいにおいがしてきた。

  そっちに行ってみると、焼き鳥をしていた。


「おじさん、これ一本いくら?」

「一本、小銅貨九十枚だ」

「じゃあ、これで一本下さい」

「あ、私も一本下さい」


  銅貨一枚を差し出すと、


「はい。じゃあおつり小銅貨十枚ね」


  ティーナと一緒に歩きながら食べる。うん、美味しい。

  タレはかかっていないが、塩コショウがよくきいている。

  食べ終わりしばらく歩くと、宿屋白鳥の看板が見える。

  この前きたときに教えてもらったが、名前の由来が創業者が白鳥が好きだからだそうで、何とも適当だなと思った。


「お帰りなさい」


  白鳥に入るとレティアさんが挨拶してくれた。

  というか、この店営業大丈夫か?俺とティーナ以外の客を見たことがないんだが。

  レティアさんに挨拶返し自分の客室に戻る。

  今日一日あったことを振り返りながらベッドに入るとすぐにまぶたが重くなり、眠ってしまった。

 

  次の日の朝、ドシーンという音でめが覚めた。

  客室を出て一階の食堂(といっても民宿もためそんな大きいものではないが)にいくと、知らないおじさんがしりもちをついていた。

 

「あの、大丈夫ですか?」

「ああ、ありがとうございます。えっと、誰でしたっけ?」


  いや、こっちが聞きたいんですけど、すると厨房の方からレティアさんが出てきた。


「お父さんどうしたの?」


  お、お父さん!

  確かにレティアさんと青色の目とかにているし、そういわれればにている。


「ああ、大丈夫だ。それより、この人はどなたなんだ?」

「お客さんで宇都宮 正人さん」

「ああ、お客さまでしたか。私、この店のオーナーをつとめておりますゴードンと申します。以後お見知りおきを」

「マサトです。よろしくお願いします」

「マサトさん、食事ここにおいておきますね」

「はい、ありがとうございます」


  ああ、オーナーさんだったのか、日曜大工でもしてたっぽいし、よく見ればきずいたかもな。

  レティアさんが作ってくれた朝食を食べていると、ティーナが目をこすりながらおりてきた。

 

「おはようございます。あの、マサトさん。今日って空いてますか?」

「うん、予定はないけどなんで?」

「お買い物にいくんですけど付き合ってもらえないかと思って」

「わかった。いいよ」

「本当ですか!ありがとうございます」


  よしじゃあ、今日の予定はティーナと買い物で決まりだな。

 


  この時俺はまだ知らなかった、俺がこの世界に召喚された理由と、自分がこの世界にとってどういう存在なのかを。



 



お読み頂きありがとうございます。

第七話は七月十三日午後十時頃投稿予定です。

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