#3 喧嘩そして冒険者としての始まり
お読み頂きありがとうございます。
楽しんでいただければ幸いです。
さて、アステナにきたはいいがなにしよう。
「マサトさん、私はギルドにクエスト達成報告にいってきますが、どうされますか?」
アステナは周りを城壁で囲われた都市だ。
そのため入るのにも身分証明の物が必要だったのだが、俺はこの世界に来たばかりなのでそんなものを7持っているはずもなく、少しもめてしまったのだが、ティーナのおかげで何とか入ることができた。
ティーナはこのアステナでは有名な冒険者らしい。
「うーん、まあ、目的もないし、俺もギルドにいくよ」
「マサトさんはギルドに登録してないんですか?」
「うん」
ギルド?登録?わからん、俺もした方がいいんだろうか?
そんなこと考えていると、
「マサトさん、早くいきますよ」
ティーナが100メートルほど先にいっていた、
神様にアドバイスもらえないしどうしよっかな。
そんなことを考えながらティーナについていく。
「マサトさん、どこ行くんですか?」
ティーナが顔をのぞきこんでくる。どうやら着いたみたいだ。
ティーナに連れられ中にはいる、うわ、男どもの視線が痛い。まあ、確かにティーナはかわいいからわからんでもない。
ティーナがクエストの報告にいっている間、俺はクエスト掲示板らしきものを見ている、らしきものというのは文字が読めないのでわからないからだ、そうこうしているうちに、ティーナが終わったらしくこっちに駆け寄ってくる。
「マサトさん、終わったから宿いきましょう」
ティーナにいわれて外に出ようとすると
「おい」
ゴツい男にかたを叩かれた、何事かと思ってそっちをみてみると、急に殴られた。
「お前何でティーナさんと一緒にいる?ティーナさんは皆の天使なんだ。お前ごときが一緒にいていい相手じゃねんだよ」
するとさっきまでガヤガヤしていた男達が揃って
「そうだ、そうだ」
と、声をあげる。
「そうなの?」
一応ティーナに確認する。ティーナは怯えながらくびをふるふると横に振った。
「こういってるけど、どうすんの?」
「俺と勝負しやがれ、お前が勝ったらおとなしく引き下がってやる」
正直言ってめんどくさい。
ティーナがかわいいから憧れるのはわからなくもないが、ティーナと一緒にいたくらいで文句を言われるのは少し嫌だ。
こんなことを言っても相手を余計に怒らせるだけなので、黙っておく。
男について外に出る。外に出た瞬間、男が殴りかかってきた。それをよけ、
「大地よ我に力を グラウンドアッパー」
呪文を唱えると相手に命中し相手の男は大きくのけぞるそしてどしんと音を立てて倒れる。
これも神様のおかげだろうか?
元の世界にいた時よりも明らかに身体能力が高くなっている。
もともと剣道をやっていたので身体能力はものすごく低いというわけではないがそれでも違いが分かるくらいには身体能力が上がっていた。
喧嘩売るんだったらもうちょい強くなってから売れよと思いながら
「ティーナ次いこう……」
ティーナに声をかけたんだが反応がない、周りをみると皆、驚愕の表情をしながらこっちを見ている。
その中から一人の女性が出てきて
「すいません、ギルドのものですが、少々お時間よろしいでしょうか?」
「あ、はい」
なんとも気のない返事をしてしまった。てかホントに皆どうしたんだろ?
「ティーナいくよ」
「あ、はい」
ギルドの人に連れられてギルドの中にはいると、なんかしらんが別室に通された。
そこで待つこと10分、ギルドの人がかえってきたと思ったら、急にティーナが立ち上がって礼をした。
俺もワケわからずに一緒になって礼をすると、若い女性が入ってきた。
「ねえ、あれ誰?」
「ギルドマスターです」
そんな会話をしていると、座るよう指示された。
「本日は急にお呼び立てして申し訳ない」
「いえ、おきになさらないで下さい。それで、なんのご用でしょうか?」
女性は俺の正面に座りこちらに頭を下げてくる。
「少し話をさせてもらってもいいかな?」
一応こちらに確認をとってはいるが明らかに命令している。
ここで反論するのは得策ではないだろう。
「ええ、大丈夫です」
「そうかすまないな。先ほどギルド前でもめ事があったと報告が入った。君がもめ事を起こしたのだね?」
「はい。そうですが」
話の内容が見えない。
「ギルドは冒険者のための場所であり、喧嘩をする場所ではない」
「ま、待ってください。マサトさんは悪くないんです」
ティーナは話の意味が分かっているようだ。
「どちらが喧嘩を売ったか。どちらが悪いか。は今は関係ない。ギルド前で魔法を行使し、相手に軽傷とはいえ怪我をさせた。これは事実だ」
「そ、それはそうですけど」
「君はギルドにはまだ登録していないのだね」
「え? 俺ですか?」
「君以外にだれがいる」
いや、さっきまでティーナとしゃべっていたからそんな急に話を振られても。
「まだですけど」
「今回は注意だけだ。一回目だし、相手から喧嘩を売ったという報告も入っているからな。だが、これからは気をつけろよ」
そういうとギルドマスターは席を立ち部屋から出て行った。
最後の方が最初から変えてあります。
今読み返すと明らかに不自然でしたので……。
こんな小説ですが、PVも一万を突破し、総合評価も100ポイントを何とか突破することができました。
皆様本当にありがとうございます。
大幅改稿によってより多くの皆様に面白いと思ってもらえるように頑張りますのでよろしくお願いします。