#22 神様の事情説明
「ふーん、で、私は一度死んじゃったって訳ね」
「はい、そうです。すいません」
今、俺の目の前で神様が土下座している。花音によると、何も知らされずに異世界に放り出されたのが不満だったらしい。俺はそれに異世界で殺された可能性がついてくるんだが……。
「それで、ここはどこ?」
「ここは地球で、正人くんが生活していた部屋を、真似したところじゃ」
「ふーん、ダサい部屋ね」
花音が部屋を一通り見渡して感想を言う。おい。悪かったなダサい部屋で。あ、そういえば
「あの、神様少し聞いてもいいですか?」
「どうしたのじゃ? なんでも聞いとくれ」
「神様に始めて会ったときに、ゲームとシステムが、一緒って言いましたよね?」
「ああ、いったがそれがどうかしたのかの?」
「ゲームと一緒っていってる割にはその要素が少なすぎる気がするんですが?」
そう。最近疑問に思っていたことがある。神様の話では、モンスター等もすべて一緒な筈なのだが、そんなことがないのだ。レベルという概念もなければ、モンスターが一緒なこともない。ギルドのランクはあったが、そんなシステムはゲームには実装されていない。矛盾が多すぎるのだ。
「最初は一緒だったのじゃがの。どんどん独自の進化を遂げているのだ。但し今君が着ている防具は使えているじゃろ」
神様に始めてあってチートを貰ったときに、持っていた防具一式もついてきたのだ。それは役に立っている。武器は捨てたが……。
「なんの話をしてるの?」
「は、はい。正人くんが始めてここに来たときの話です」
花音が話に入ってき、神様に質問した途端神様が正座して敬語になってしまった。神様を怯えさせるのは一種の才能のような気もする。
「あの、神様。何で俺達はここに呼ばれたんですか?」
「そうじゃ。その話をまだしていなかったな」
そう神様が口にしたとたん、神様の手にどこからともなく木の杖が握られていた。それを神様が花音の頭の上でくるくる回したと思ったら
「ほいと、終了じゃ」
「終わりですか。早いですね」
「今回もそんなに難しい仕事ではなかったからの。それで、チートの方なんじゃが」
あ、この人自分でチートっていってる。認めてるじゃん。
「そのドラゴン」
「ドラゴン?」
「そうじゃ。転生後の世界では、ノーマルドラゴンと、ワイバーンドラゴンの子供ってことになっているのじゃろう。それをやろう。言っとくがとてつもなく強いぞ」
あの、討伐依頼のドラゴンあんたの仕業か。
「それじゃ、正人くん、去らばじゃ」
「え、何で俺だけ。花音は?」
「そうですよ。神様。私は帰れないんですか?」
「いやそういう訳じゃなく、少し事情説明と言うか。正人くんには聞かせられない話があるのだ」
「はーい」
「わかりました。さようなら、神様」
そう神様がいったので、しぶしぶ了承する。
来たときと同様、徐々に眠くなっていく。
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次回は九月七日午後十時頃投稿予定です。




