閑話 とあるダンジョンの深層部
ありがとうございます!
今日は誰かの過去の話しです。
とある魔王の支配するダンジョンの深層部…そこにある魔王の間の前に、四人の人影があった。
「まったく!お前がしっかり探さないから、こんなに時間食っちまったじゃないか!」
僕のスキャン能力でここまでトラップにほとんど引っ掛からなかったじゃないか。
とはいえない…隷属の首輪がある限り。
「そうよ、せっかく役に立つ魔法をいくつも与えてあげたのに…使えないわね。」
与えた?
自分達では解析出来ない魔法を、強制的に僕の体で実験しただけだろ。
とはいえない…隷属の首輪がある限り。
「ふふふ、相変わらずのだんまりだな。だが珍しく喜んでいるのがわかるぞ、魔王を倒したら開放されるってな、もう少しだってな。」
「ああそうだったな、開放されるさ。俺達が魔王を倒せばな…契約通りに、な。
まあ、その前にもう一つ。最後の仕事をしてもらおう。
俺達が闘っている間、ここを誰も通すな!いいな!」
僕は頷く。
それ以外の選択肢はない…隷属の首輪がある限り。
勇者達が魔王の間に入ると扉が閉められる。
後方から魔物がくる気配が僕にはわかる…。
数えきれない程の…。
コレを…乗り越えられるか?
乗り越えて僕に何がある…何もない…何も。
もし、乗り越えられたら…全て忘れて…。
それから数日後。
魔王が三人の勇者によって倒されたと世界中に知らされた。
世界が喜びに包まれた!
…だが、四人目の勇者の活躍を知るものはいない。




