表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
復讐鬼の転身録  作者: 被疑者っぽい容疑者
6/21

農嬢の神 降臨

怒りを(かなめ)に妖怪へ変身した衣玖

果たして魔理沙の恨みを刻みつけることはできるのか



バァァァアアンッ!!!

(その瞬間、衣玖の容姿が激変する)

ハァ..ハァ..!!

(ハルヤと同様、体色が肌色と薄い水色で

            綺麗に分けられた姿....妖怪化だ)


貴様まさかッ!?

(穣子(みのりこ)がナイフを逆手に持つ)


ラァアッ!!

(傷口が全て塞がっていて、指は生え終わっていた)


ドゴォオッ!!

(人間とは思えないほどの威力で穣子を吹き飛ばす)

ウアアアァァア!!!

(追撃を込めるように地面を踏み抜くように飛び出す)


チッ...!

(穣子が懐から謎の繊維を取り出す)


ソレガドウシタァア!!!

(衣玖が問答無用で突っ込んでくる)


ドパァアア!!

(柱に張られた糸を衣玖の拳が通過すると、肉が裂けていく)


ウガッ!?

「ピアノ線か....!!」


ジュウウウッ!!

(火花を散らしながら衣玖の肉が再生していく)


化物めッ...!

(今度は穣子が黒色の粉末をばら撒く)

黒色火薬でs..


ガァアッ!!

(衣玖が爆発的に風を巻き起こし、火薬が穣子の方向へ転換する)


ボガァアンッ!!

(爆風が院内を包み込む)


フゥゥゥウ....!!

(衣玖は飛び上がり、爆風を避けていた)

ドコダ....!!


防火布でなんとか防ぎましたが、軽減し切れなかったようですね。

(煙が晴れる中、穣子が血まみれで歩いてくる)


ウラァァアッ!!

(衣玖が燃え盛る羽衣を破り捨て、再び突撃してくる)


(その時、どこからか声が響く)

てこずっていルようですね、穣子


スタッ....

(天井から穣子によく似ている姿の女性が現れる)


.....余計なお世話です

(穣子がその女性の横へ立つ)


申し遅れたね、私の名前は秋 しずh..


ウガァァアッ!!

(言葉を無視して飛びかかる)


ドゴォオッ!!

(静葉の蹴りが深くまで衣玖の顔へめり込む)


ガ..ウ...!

「左目の視界が暗くなった....」


相変わらずですね、姉さんのその桁外れの筋力

(穣子が静葉の補助に回る)


ドゴッ!!

(静葉が床を抉りながら飛び出す)


カガッテゴイッ!!

(喉が張り裂けるほどの声量で衣玖が叫ぶ)



**べギャアアアァァッ!!!**



カツっ....!

(誰かが病院の入り口へ到達する)


やけに煙が登っていると思ったら...


ヴィ..ウィイン

(センサー扉がぎこちなく開いていく)


ヴォォォオッ!!

(激しく院内を炎が燃え盛っている)


ウガァァアッ!!

(衣玖が院内で暴れ回っている姿が確認できる)


.....誰だい、君は

(静葉が目を遣る)


私か?私の名前は夢原 恵

正義のヒーローさッ!!

(抜刀して静葉へ斬り掛かる)


Trun cate(切り落とす)....!!

ドパァアンッ!!

(勢いよく繰り出された一撃が静葉の胸を袈裟(けさ)に切り上げる)


クッ....!

(しかし、異様なほどの筋肉密度のせいか、

       思うように深くは行っていなかった)

斬れ味が悪いんじゃないですかッ!!

(強烈な蹴りが恵へぶつけられる)

ドゴォオッ!!!

(受けた恵の刀を粉々にする)


とんだ怪力ですね....!

(ステゴロに切り替える)


ベギっ!ドガガッ!!

(恵は静葉&穣子と互角に殴り合う)


そこですっ!

(恵があるところへ静葉を蹴り飛ばす)


ウガァァアッ!!!

(衣玖がすでに構えていた)

ラァアッ!!

(静葉の腹部へ拳を叩き込む)

ドガァアッ!!


ガハァァアッ!!!

(静葉が彼方へ吹き飛んでいく)


っ!!

静葉姉さん!!

(穣子が静葉の居る方向へ走り出す)


ウガァアッ!!

(衣玖が追い掛けようとする)


ガシっ!

(恵がしがみつくように衣玖を制止する)

落ち着くんだ!その体で動いたら間違いなく死ぬぞ!


アイヅヲゴロスンダッ!!!

(暴れ狂う)


やむを得んッ....!

(手刀を衣玖の首へ叩き込む)


ガッ...!?

(ようやく衣玖が床へ倒れる)

........


ダッ...

(恵が衣玖を抱えて飛び出す)

病院よりも四郎先生の元へ行ったほうが良さそうですね....



*部室では*



お前ら!今日から部員が一人増えるぞ!!

(四郎がドアを開ける)


よ..よろしくお願いします

佐々木 千尋です!

(恥ずかしそうに)


なぁ、紫苑

佐々木って...

(紫苑へアイコンタクトをする)


失礼ですけど..貴女、母親は居ますか..?


え、はい...数日前に......亡くなってしまいましたけど

(潤んだ目になる)


ごめんごめん!

(紫苑が千尋に抱きついてあやす)


(その瞬間)

ドゴォオン!!


四郎先生!急患です!!

(衣玖がドアを突き破って部室へ入ってくる)


なんだこの傷、信じらんねぇ....!

クレイジー・ダイヤモンド!

(四郎が背後霊を召喚する)


ズシャァァアアン....

(衣玖の打撲痕や刀傷が次々と癒えていく)

こんなボロボロになるまで何をしていたんだ...?


実は...

(恵がある箱を担いでくる)


ガコッ...

(箱を開けると、両断された魔理沙の遺体が現れる)


は...?

(ハルヤが膝から崩れ落ちる)

嘘..だろ...?


そんな..馬鹿なことが....

(紫苑の顔が青ざめる)


あの..この方って....?

(恐る恐る聞く)


この人は霧雨 魔理沙さん...

(抱きしめている千尋を撫でながら)


霧雨って...母さんから聞いたことがあります..

昔この町を救った英雄の一人って...


町を救った英雄ってのは、ここにいるハルヤと恵もなんだ

(治療を終えた四郎が口を開く)


えっ!ハルヤさんたちもなんですか!?

(ハルヤと恵の手を握る)

母さんからずっと聞いてました!

優秀でとっても大切な生徒が居るって!


た..大切..?

「桂奈先生がそんなことを...?」


あの先生がか、しかし信じられんな

ツンデレってやつか?


(四郎が魔理沙の入った箱を閉じる)

葬式は全てが片付いてから行う、それまでは

魔理沙の遺体は冷却して保存する。


....わかりました

(ハルヤが何かを引き出しから取り出し、部室から出ていく)



*屋上*



チッ..魔理沙...

(ハルヤが涙を流しながらタバコに火をつける)

っふぅ〜.....

やれやれ....お前が一番最初に逝くなんてな..


(その時、屋上の扉が開く)

あ、あの!

(ゆっくりと千尋がハルヤのところへやってくる)


あ...?

(雰囲気の変わったハルヤ)


ま、魔理沙さんのこと..詳しく聞かせてもらえないですか?

その、なにぶん新人なもので...


(ハルヤが口角を緩め、話し始める)

魔理沙はな...

(これまでの全てを語る、過去に魔理沙が殺意に

    支配されていた時期、恵と共に戦って生き残った事も)

こんな話聞いて、信じるか?


(千尋が目を輝かせる)

母さんから聞いた通りです!

私、ハルヤさんたちみたいな勇敢な人になりたいんです!!


...そう言ってくれたらあいつも浮かばれるかもな

(千尋を見つめながら)

千尋は夢や目標ってあるのか?


目標..ですか?


あぁ、あれになりたい、とか、これがしたい、とかな

(再びハルヤが遠い虚空を見つめる)


私は...お母さんみたいになりたいです

(恥ずかしそうに言い出す)


佳奈先生みたい...か?

(不思議そうに)


お母さんみたいに..誰かのために死ねたり、

誰かのために自分を捧げられる人間になりたいです...

(その時、ハルヤが千尋の方へ向き直す)


おい、千尋

(声に怒気が篭る)

誰かのために死ねる人間...それで残された

             奴らはどう思うんだ?

はっきり言って佳奈先生のことは微塵も信用していなかったが、

千尋の思う佳奈先生は誰よりも優しい大切な人なんだろ?

なら、お前のために生きた佳奈先生のためにも、

お前は精一杯長生きするべきだと、自分は思う。


....なるほど

ハルヤさんに...目標ってあるんですか?


そりゃもちろん...



自分の手の届く範囲で人を死なせねぇことだ!!





Part6 END



Part6を閲覧頂き恐縮のキワミ


次回は多分久しぶりにハルヤの活躍が見られるかも。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ