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復讐鬼の転身録  作者: 被疑者っぽい容疑者
11/21

ハルヤの決断

特になし!!



か..母さん....!!

(ハルヤの目の前に現れたのは、忘れたくても、

       忘れられなかった、妖怪に覚醒したあの日、

                  離れた自分の母親だった)


飛鳥...さん..!?

(恵も亡霊を見たかのような気分になる)


久しぶりね、ハルヤ、恵ちゃんも

(容姿は昔から変わらず、青髪のロングヘアで

   モデル顔負けのスタイル、そして何よりも雰囲気だ、)


今度は偽物なんかじゃない...本物の母さんだ....

(数時間前、ハルヤは自分の母親のフリをした

   瑞霊に奇襲を仕掛けられ、両腕を削り取られてしまった)


し..信じられない...あの飛鳥さんが......

(涙を溢すハルヤに呼応するように恵もシトシトと泣く)


二人とも、とりあえず病院に行きましょう、手を貸すわ

(恵とハルヤに駆け寄る)


ま、待って母さん..四郎..四郎先生の

    元へ行けば治療してくれるんだ!


なんですって?


四郎先生には、どんな怪我も治せる背後霊が憑いてるんだ!

だから四郎先生を探せばすぐに治るはずなんだ!

(よろよろと立ち上がる)


...いいえ、このままじゃ貴方たちは間違いなく出血多量へ直行よ

一旦病院で手当を受けてもらわなきゃ

(恵とハルヤを軽々と担ぐ)


ちょ、母さん!

っやべ...視界..が.....


だから言ったのに、急ぐわよ!

(まるで二人の重さなど無いかのような速度で走り抜ける)



**四郎のところでは**



ドララァアッ!!!

(紫苑へ伸びてくる瑞霊が出した触手を打ち払う)


ドゴゴォッ!!

(触手を叩き落としては生え、

    叩き落としては生えが永遠とループする)


っどくせぇな...!!

(服は触手の血や粘液で汚れ、

    帽子はどこかへ飛んでいってしまった)


アハハハッ!!

かれこれ20分以上はずっとやってますが、

やけに粘りますねぇ!?

(触手を出す頻度を上げる)


ラァッ!!

(一撃三本を殴り抜ける)

クソっ...キリがねぇ...!

「紫苑だけは死んでも守る....!!」


ハァアッ!!

(20本の触手を召喚する)


また増えやがった....!!

クレイジー・ダイヤモンドッ!!

(ラッシュで殴り潰す)


雷之(サンダー・)...波動(ボルテックス)..!!


ズシャアアンッ!!

(放電された(いかづち)が触手の発生源を焼き払う)


なんだと....!?

まさか...!!

(倒れていた紫苑のところへ目をやる)


ハァ..ハァ...最後の..一発......

(その言葉を最後に顔を落とす)


よくやった...紫苑、上出来だっ!!

(瑞霊へ容赦なく飛びかかる)

往生しやがれッ!!クレイジー・ダイヤモンドッ!!

(背後霊のラッシュを延々と打ち続ける)

ドララララララララララァッ!!!


ドゴゴゴゴッ!!!

(瑞霊へ無数の打撲痕が出来上がる)

アガガガガァッ!!


ふぅ..ふぅ...!!

トドメじゃオラァッ!!!

(四郎が吹き飛んだ瑞霊へ追撃をしようとする)


シャッ....!!

(何者かが後ろから走り込んでくる)


「殺気.....!!」

何者だっ!?

(四郎が咄嗟に防御しようとするが、間に合わず、

           背中に深い袈裟斬りがめり込む)


ドシャアアッ!!

(袈裟斬りを放った人物、それは)


破滅之槍(ガエ・ボルガ)....!!

(それは列車に両断されたはずの穣子(みのりこ)だった)


なんでお前が生きてる....!?

(背中がジンジンと痛み出す)


私は死人(ゾンビ)ですよ...?

(腹部を見せる)

接合すれば再び動き出せるんですよぉ....


めんどくせぇ....!

(四郎が紫苑へ目をやる)

待てよ...

「瑞霊が近くに居ない今、穣子(コイツ)程度なら

         治癒する隙があるんじゃねぇか...?」


さぁッ!断末魔を聴かせてもらいますよッ!!

(槍を地面へ刺し、懐からナイフを二本抜く)


甘いですね....♪

(穣子の視界へ、逆さの楓夏が映る)


は.....?

(穣子の視界が消える)


ズシャッ!!

(楓夏が陽蓮之壱葉(ようれんのいちば)で穣子の両眼を斬っていた)

神楽さんっ!


言わなくてもわかってるよっ...!!

(ロングナイフを両手に召喚する)


ドパァアンッ!!

(神楽が穣子の両足のアキレス腱を切断する)


ガァアッ!?

(成す術もなく穣子がズタボロにされていく)


さ、四郎さんはこちらへ

(楓夏が四郎を担ぐ)

神楽さん!トドメを差す時間はありません!

紫苑さんのところへ!


了解、

(神楽がロングナイフを捨て、紫苑を背負う)


貴様らァッ!!どこへ行ったァ!!

(穣子が一心不乱にナイフを振り回すが、

        四人はすでに消えた後だった)



**病院では**



貴方達、全治6ヶ月の重傷だそうよ

(入院室の椅子に座りながら)


ま、まぁ..先生が来れば治るから..

(包帯でグルグル巻き)


それにしても、飛鳥さん、

どうして今頃に会いに来たんですか...?

(頭を包帯で巻いている恵が)


色々と分別がついて、かしら

すぐにでも会いたかったんだけど、色々あってね

息子のピンチに駆けつけれたのは本当に良かったとは思っているわ


そういえば、飛鳥さんはどうして八極拳が使えるんですか?

(そう、少し前の蹴り技は八極拳のものだ)


ん...?

あぁ、それはな

(ハルヤが口を開く)

自分に八極拳教えてくれたの、母さんなんだよ


.....why(マジ)


実際、技の精度なら母さんの方が高いし

(ハルヤが呪いが解けたのを確認し、妖怪化を発動する)


バァァアアンッ!!

(包帯が消し飛び、傷が全て完治する)

ふぅ..


ハルヤさ〜ん!

恵さ〜ん!!

(千尋が病室に飛び込んでくる)


どわぁっ!?

(寝具に寝転んでいるハルヤに千尋が飛び込んでくる)


あらあらハルヤ、もしかして彼女?

うちの子は本当進んでるわねぇ〜


ばっ!

ちげぇよ!!

ただの部員だよ部員!

(頬を赤らめながら否定する)


ハハハッ、まぁハルヤの色恋沙汰って

あんまり聞いたこと無いしな



**病院の入り口では**



すみません、通してください

(淡々と楓夏が神楽と共に病院へ足を踏み入れる)


一名が背中に深い刀傷、もう一名が電線による全身の感電です

(神楽と楓夏が担架へ四郎と紫苑を乗せる)


白い服の人を優先して治療をお願いします、

その人さえ起きれば片方の人の治療がでるので


わ、わかりました!

(四郎を乗せた担架が集中治療室へ運ばれる)


やれやれ..人間は脆いですね.....

(楓夏が壁に背を付け、しゃがみ込む)


えぇ....私も..死人(ゾンビ)ですが、人間よりは頑丈ですし..

それに...瑞霊が死ねば、私も消える...

(神楽が(うつろ)な目をして語る)


まぁ、残り短い人生なら、

太く短く生きてみるのも一興ですよ

(楓夏が少し笑いながら)


そうだな、アイツらと関わって、お前も考えが

変わってきたみたいだしな?

特に紫髪のやつとは親しげだし..

(上を向きながら)


永江衣玖のことですか、

確かに彼女とは仲良くやらせてもらっています。

目的もなく暴れていたあの頃よりかは

充実した生活を送れていますね...


(その時、ある人物が通りがかる)


......は?

(その人物が楓夏を見た途端、目の色が変わる)

テメェ...よくも自分が居るところに...

ヌケヌケと来れたなァッ!!


ドゴォオッ!!

(そう、通りかかったのはハルヤだ)

祗瑞...ハルヤ......


バァァアアンッ!!

(怒りのままにハルヤが妖怪化を発動する)


顔が変形するくらいぶん殴ってやんよ....!!




part11. END



part11閲覧頂き恐縮のキワミィ


楓夏とハルヤの(わだかま)りは取れるんかな

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