原典の守護者
僕の『創造』の力は、**『真の原典』の広大な空間、すなわち『物語の法則』が凝縮された漆黒の宇宙の中に、一つの光を灯していた。それは、『空白の論理』へと向かう、僕自身の『自己肯定』**の光だ。
僕が**『空白の論理』**に触れようとした、その瞬間。
僕の目の前に、光の粒子でできた一人の男性の姿が具現化した。彼は、僕と瓜二つの容姿をしていたが、その瞳は遥か遠い過去の絶望を宿していた。
「ジョナサン・クラーク…いや、**『二代目の創造主』**よ」
その声は、この『真の原典』全体に響き渡る、重く深い響きを持っていた。彼こそが、僕たちの能力の始祖、世界を破滅へと導いたエイドリアン・グレイだった。
「あなたが…エイドリアン・グレイ」
僕が尋ねると、彼の光の体は静かに頷いた。
「私は、自らの『物語』が世界を破滅へ導いた後、この『真の原典』の深層に、私の**『意識の残滓』を隔離した。私は『創造主』として、最後の責任を果たすため、この『終末の物語』の『守護者』**となった」
彼は、僕の背後にある、長官の**『管理』**の記録を感知した。
「管理者の知識を継いだか。彼は、最後まで私の**『延命の物語』**を信じた、愚かで哀れな管理者だ」
「長官は、僕に希望を託した。彼は、この世界の『終末の物語』を止める**『空白の論理』**を、僕に埋めろと…」
僕の言葉に対し、エイドリアン・グレイは静かに首を横に振った。
「違う。管理者は、君の力がこの空白を埋め、『終末の物語』を完成させることを最も恐れていた。彼は、君が『創造』を諦め、『管理』の側に留まることを望んでいたのだ」
「では、あなたの真の意図は?」
僕が問い詰めると、エイドリアン・グレイは、その光の瞳を僕に向けた。
「私は、自らの失敗から学んだ。**『創造』は、世界の『理』を書き換える力を持つが、『自己肯定』**のない創造は、必ず世界を破滅へと導く」
彼は、**『空白の論理』**を指し示した。
「あの空白は、君が**『この世界と、この世界を創造する君自身の存在』を、真に肯定できた時に、初めて『終末の物語』を無効化するための、『安全装置』**だ」
「だが、もし君が**『自己否定』を持ったまま、創造を試みれば――あの空白は、『新たな絶望の物語』**で満たされ、世界は、以前よりも早く、確実に崩壊する」
エイドリアン・グレイは、僕に最後の試練を課した。
「ジョナサン・クラーク。君は、自身の**『物語のすべて』を肯定し、この世界の『絶望の物語』を、真に『希望の物語』へと書き換える覚悟があるか?君が『創造主』として、ここに立つ『真の理由』**を示せ」
僕の目の前には、**『空白の論理』という、世界を救うか、あるいは滅ぼすか、僕自身の『心』**に懸けられた最終的な試練が待っていた。




