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Invitation to MI6  作者: 徳田新之助
第二章 プロジェクト アザゼル
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管理された物語





「君の『正義』は、この世界の『物語』を破滅へと導く」




長官は、そう言って、僕に銃を向けたまま、静かに語り続けた。彼の瞳には、憎悪ではなく、この世界の『物語』を守ろうとする、強い信念が宿っていた。




「我々の『正義』は、この世界の『物語』を、完璧に『管理』することだ」




長官は、まるで教師が、生徒に真実を説くかのように、丁寧に語り始めた。




「この世界には、『物語のことわり』がある。それは、人々が紡ぐ、一つ一つの『物語』の連なりだ。そして、その『理』が、この世界の秩序を保っている」




彼は、そう言って、リリアンとリリスに視線を向けた。




「リリアンのような『希望』の物語だけでは、この世界の『物語』は、現実離れした、歪なものになる。そして、リリスのような『絶望』の物語だけでも、この世界の『物語』は、破滅に向かう」




長官の言葉は、まるで世界の歴史を語っているかのようだった。




「我々MI6は、この『物語の理』を、守るために存在している。我々は、人々の『物語』に、過度な『希望』や『絶望』が入り込まないよう、そのバランスを保ってきた。それは、この世界の『理』が、壊れないようにするためだ」




長官の『正義』は、この世界の『物語』を、MI6の都合の良いように、管理することだった。それは、希望も、絶望も、すべてをコントロールし、この世界の『理』を、完璧に保つことだ。


そして、彼は、僕に視線を戻した。




「例えば、第一次世界大戦。多くの命が失われた、悲劇的な『物語』だ。だが、その悲劇によって、人類は、新たな平和の『物語』を紡ぐことができた。我々は、その『絶望』の物語を、この世界の『物語』の『理』に、組み込むことで、この世界の『物語』を、管理してきた…」




長官の言葉は、MI6の『正義』の根源を示していた。彼らは、過去の悲劇を、この世界の『理』を保つための、犠牲として受け入れてきたのだ。




「そして、私は、その『正義』を、この身に委ねた…」




彼は、そう言って、苦しげに瞳を閉じた。




「この世界の『物語』のすべてを、管理するという、重い責任を…」




長官は、僕たちを追うことが、彼の個人的な憎悪や感情によるものではなく、MI6の『正義』を果たすための、苦渋の決断であることを示していた。




「君という『存在』は、この世界の『物語』にとって、最大の『バグ』だ。君の『知識』と『知恵』は、この世界の『物語』の法則を、すべて壊す力を持っている」




長官は、そう言って、引き金に指をかけた。


彼の瞳には、この世界の『物語』を守るという、強い『正義』が宿っていた。



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