偽りの物語
プロメテウスとリリス、二つの『歪んだ物語』が、僕たちの前に立ちはだかった。
「僕たちの『希望』の物語を、終わらせるつもりか?」
僕が問いかけると、リリスは嘲笑した。
「あなたの『物語』は、この世界の『理』を歪ませる。私は、それを止めなければならない」
その時、プロメテウスの影が、形を変え、僕たちに襲いかかってきた。僕は、リリアンから託された光の粒を手に握りしめた。
(彼らは、僕を殺すつもりはない。彼らの目的は、僕の『物語』を、彼らの『物語』に、書き換えること…)
僕は、プロメテウスの影をかわし、リリスに視線を向けた。
「君は、プロメテウスに、利用されているだけだ!」
僕が叫ぶと、リリスは、わずかに動揺した。
「彼は、君の『絶望』の物語を、この世界の『理』に組み込もうとしている。そして、君は、彼の『物語』の、ただの道具に過ぎない!」
僕の言葉は、リリスの心の奥に潜む、彼女自身の『正義』を揺さぶった。彼女は、プロメテウスの『物語』から逃れるために、自分の『物語』を紡ごうとしていた。だが、彼女は、知らず知らずのうちに、プロメテウスの『絶望』の物語に、囚われていたのだ。
その時、僕は、リリアンから託された光の粒を、プロメテウスの影に投げつけた。
シュン!
光の粒は、プロメテウスの影を透過し、彼に直接命中した。プロメテウスは、まるで感電したかのように、体が震え、影が、一瞬だけ、実体を持った男の姿に戻った。
「馬鹿な…!お前は…!?」
プロメテウスは、驚愕の表情で、僕を見た。
「君の『物語』は、もう通用しない」
僕がそう言うと、リリスは、僕の言葉の意味を理解した。彼女は、プロメテウスから、一瞬だけ視線を外し、僕に目を向けた。
「君の『物語』の力…それは…」
「そうだ。僕の『物語』は、『偽りの物語』を、真実へと書き換える力だ」
僕が元いた世界の『知識』は、この世界の『理』から外れている。だから、僕の『物語』は、プロメテウスの『絶望』の物語を、真実へと書き換えることができたのだ。
「プロメテウス!あなたの『物語』は、偽りだ!あなたの『絶望』は、MI6の『物語』によって作られた、偽りの絶望だ!」
僕が叫ぶと、プロメテウスは、怒りに満ちた表情で、僕に襲いかかろうとした。だが、その時、リリスが、彼に銃を向けた。
「私の『物語』は…もう、誰にも奪わせない…!」
リリスは、そう言って、引き金を引いた。銃声が響き、プロメテウスの体が、再び、影となって消えていった。
リリスは、プロメテウスの支配から逃れた。だが、彼女の瞳には、まだ、深い憎悪が宿っていた。
「ジョナサン・クラーク。あなたは、私の『物語』を、救った。だが、私は、あなたを信じない」
リリスは、そう言って、僕に背を向けた。
僕たちは、プロメテウスとリリスの戦いに勝利した。だが、僕たちの『物語』は、まだ終わっていなかった。




