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Invitation to MI6  作者: 徳田新之助
第一章 この世界の理
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論理の糸





私は、拳銃を構えたまま、ゾンビ化した男の動きを冷静に観察した。彼の動きは、ふらふらしているようで、獲物を狙う獣のように、一瞬の隙も見せない。




(こいつは、ただの人間じゃない。だが、意思も持たない。なら、この行動は…誰かが遠隔で操作している?)




その時、私は、彼の首筋にある、小さな傷跡に気づいた。それは、まるで、何かの機械を埋め込んだかのような、不自然な跡だった。




「なるほど…」




私は、この男が、無線通信で操られているのだと直感した。




「グルルルル…」




男は、唸り声を上げながら、私に向かって跳びかかってきた。


私は、拳銃を撃つ代わりに、彼の攻撃を紙一重でかわすと、懐から小型のタブレットを取り出した。それは、ヴァルカンとの戦いでも使った、無線通信をハッキングするためのツールだ。




「この男は、無線信号で操られている。なら、その信号を遮断すれば…!」




私は、タブレットの画面を必死に操作した。男は、再び私に襲いかかろうと腕を伸ばすが、私の指先が、画面を滑るように動く。


その瞬間、男の動きが、一瞬だけ止まった。




私は、その隙を見逃さなかった。男の背後に回り込むと、彼の首筋にある傷跡に、小型のEMP(電磁パルス)発生装置を押し付けた。




バチッ




EMP発生装置が、小さな音を立てて光を放った。男は、全身に走る痺れに、目を丸くし、その場で崩れ落ちた。彼の瞳から虚ろな光が消え、まるで、操り人形の糸が切れたかのように、動かなくなった。


私は、倒れた男の呼吸を確認した。脈は安定している。私は、彼を殺さずに、無力化することに成功したのだ。




「これで…この事件の謎を、解き明かせる…」




私は、男の腕に刻まれた、小さなタトゥーに目を留めた。それは、牧場に残されていたタロットカードと同じ、**『運命の輪』**の絵柄だった。


そして、そのタトゥーの周りには、見たこともない、奇妙な文字が刻まれていた。




それは、まるで、この世界の**「ことわり」**を書き換えるかのような、異質な法則を示す暗号だった。



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