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幽霊屋敷で押しつぶす  作者: 鳥木木鳥
「裏内屋敷」対「乾森学園」
14/62

悪意

 3年3組は3階建て校舎の最上階に位置する教室である。

 だからその上には何もない。

 あるのは。

「貯水槽、ですか」

「とりあえず怪しいのはそこね」

 屋上に出て、校舎の全景がようやく見ることができた。

 学園の外には普通の街並みが広がってる。まあ背景映像みたいなもんらしいけど。

「さっきの教室。天井から水が漏れてた」

「水? 血じゃなくて、ですか」

「最初の教室も廊下も、床や壁は血で染まってたけど、天井はきれいだった。だからなんとなくあの教室もそうなのかなと」

 なんとなく。

 たまたま厄を引き当てる。

 そんな体質。


 ―触れるだけで大ごとになるー


「それに倒れた時、服に血が着いたの。つまり床の血が乾いてなかったってこと」

 まあ、こんな大量の血糊がしたたり落ちる水程度で溶けるのか、とかツッコミどころは多々あるけど。

「祟りは何かを伝えるもの、なんでしょ」

 だったら

「3年3組の真上にある貯水槽なんていかにも、な代物がある。そこにこそ、この幽霊屋敷の心臓があるって考えるべきでしょう」

「えっと、その決めゼリフっぽい空気の所、恐縮ですが、我が心臓」

「何。ちょっと待ってって。えっと貯水槽には梯子かなんかないの?」

「あんな修羅場でそんなことを考える余裕があったんですか」

「なかったよ」

「なかったですか」

「正直に言うと今の説明は後付け」

 お、梯子あった、いや「中」を見るのって、蓋を開けるんだよな。

 ・・・鍵がかかってたらどうしよう。

「ただ、私がこうして関わったのなら、333名を喰らった悪意」

 鍵はかかってなかった。

 それどころか、まるで内側から押し上げられたように

 アッサリと蓋が開いた。

「程度で終わらないっていうことははっきりしていたから、ここにたどり着けた」


「そうでしょう、乾森学園の心臓さん」

 そこには

 悪意の塊があった。


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