表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

5/20

第3話:ネクロマンサー、勇者と再会する

……メリュ様の護衛をすると決めた直後…

僕の目の前に光の粒が舞い降りて来た。

………どうやらレンは予想よりは遅く死んだらしい。

死ぬにしてもしっかり奮闘してそれでも敵わず……と言った所かな?

……相手は、心根が気持ちのいいアイツだったしね。

多分、次に会う時は味方として、な予感がする。



「なっ、なんじゃリト殿!その光は!?」


「あぁメリュ様、心配しないで。

僕の大切な…()が帰ってきただけだから。」


「ほっ?妹殿かぇ?」


「うん。」



やがて、光の粒が人型になり、その光が薄れると可愛らしい()()()が現れた。


栗色の髪、華奢な身体。

髪はまだ【レン】のままだからか短いけれど、それでも充分に女の子だとわかる可愛い顔だ。



「…おかえり、【レーネ】。」



【レーネ】

これはレンと2人で事前に決めておいた新しい名前だ。

候補は色々あったけれど、最終的にはこれに落ち着いた。

そんなレーネを僕はしっかりと受け止め、抱き締めた。

身体は小さくとも柔らかい、子供特有の温かさもある。

間違いなく彼…いや、彼女は生きている。


やがて、レーネは目を覚ました。



「ん…ぅ…?」


「お疲れ様、レーネ。

疲れて眠ってしまうほど程だったのかい?」


「…ぁ…おにいちゃんだぁ…♡」


「んんっ!?」



ちょっ!?寝起きでいきなりキス!!!?

まって!?メリュ様とリリカさんが見てー



「きゃっ♪」

「うわぁ…♪」



って楽しんでる〜!!

2人揃って手のひらで目を覆っているようで指の隙間から思い切り見てるじゃないか!!!



「のぅリリカ、わらわとリリカもあの様になれるかの?」


「え?お望みであれば今すぐーんんっ!?」


「んちゅ〜♡」



oh……

薄々予感はしてたけどやはりメリュ様とリリカさんってそうゆう…………

ちなみにメリュ様の見た目ははレーネと同い年(10歳前後)に見え、リリカさんは僕と同い年(16歳前後)に見える。

可愛らしい姫様 (黒髪ロングヘア、角付き)とキリリとした女騎士 (ストロベリーブロンドのツインテール)、と言った風貌の2人の絡みは眼福であるので絶対に間に入れない。

…今のレーネなら良いかもだが。



それよりレーネだよ………



「んぅ〜♪ぺろぺろ〜♪」


「ひいふぁふぇんやめふぇふふぇふぁいふぁひ?」

※いい加減やめてくれないかい?


もう確信犯だよねこの子、自分が女の子になってるのをいい事に(?)彼女気取りですかこのやろー。

元々僕もレンの事は好きだったから勇者辞めさせるついでに女の子にした訳だしもう女の子(レーネ)になったなら遠慮しないぞ?


「ちゅ…れろ……


「ふむぅっ!?」



僕の唇を舐めるようなキスをしてくるレーネの舌を優しく吸い、僕の口内へ導いて舌を絡める。

途端にレーネは力が抜けてクタリとした。



「…ふぅ。落ち着いたかい?」


「はふぇ……おにいちゃ……しゅごぃぃ………♡」



うん!10歳の女の子がしてちゃいけない顔してるね!!!!

とりあえずメリュ様の教育に悪そう(?)なのでレーネの顔を隠すように抱き直して2人の方へ向いた。



「……えっと、まぁ、コレがうちの妹です、はい。」


「ラブラブなのじゃな♪」


「仲がよろしいのですね♪」


「うん、凄くイイ笑顔だね君達!?」



あぁもう恥ずかしい………

とにかく!コレでレーネも揃ったしここからが本当の旅の始まりさ!!


………先ずは王都かな。



ー全く…レーネ、歩けそうかい?」


「………抱っこしてて?」


「ん、了解。」



ははは…何とも締まらない始まり方だけど、これもはまた僕達らしい、かな?


とりあえず歩きながらメリュ様とリリカさん、2人の戦闘スタイルについて聞いてみようか。



「ところで、2人は戦えそうだけれどどんなスタイルなのかな??」


「私はこの刀と魔法ですね。」


「…つまり魔法剣士かい?珍しいね?」


「そうですか?私達の国ではそこまで珍しくも無いですよ?

私は四天王の1人、桜華様率いる魔法剣士隊の副隊長なので。」


「…え?副隊長があっさり死ぬとかなんなの!?」


「お恥ずかしい………


「いやまてぃ!そんな純滅級魔獣をあっさり倒したお主の方が異常じゃからな!?

あんなの桜華殿の様な隊長クラスでもなければ無理じゃ!!」


「えっ!?」


「えっ?」



逆に隊長格なら倒せるのか。

つまりファフニールは四天王と同等の強さ、と。


『主よ、いきなりですまぬが我は古の四天王だ。』


(え、本当に?)


『うむ、初代魔王様の四天王が1柱、『毒滅竜ファフニール』と呼ばれておった。』


(oh……)


本当に四天王だった………


『ついでに言っておくが、主が召喚する『時空剣士アーサー』、『魔術王ソロモン』、『悪魔聖女ジャンヌ』も我の同胞…古の四天王の1柱だ。』


(え!?その3人って伝説の勇者パーティーのメンバーじゃないか!!)


『…人間にはそう伝わっていたのか。嘆かわしい。』


えー………?


『あヤツらは初代魔王フェンネルとその妻、精霊女王アルカの親友にして仲間ぞ?』


(何それ怖い。アルカと言えば初代勇者じゃないか………)



なんなら僕達の住むこの国が【アルカディア王国】と言う名前である所以なんだけど…?

とりあえず四天王級の戦力をぶつけたから勝てた、と。



「…とりあえず分かったよ。

(少なくとも今の自分なら離反した四天王を相手に出来る事もね。)

…それじゃあメリュ様は?」


「わらわはこの〖符〗と魔法、なのじゃ!」


「符?また珍しいものを………



メリュ様が自慢げに取り出したのは何やら文字が書き込んである紙。

そしてそれをメリュ様は人が居ない方に向かって投げると…?



「うわっ!?剣が出てきた!!」



投げた符から剣が飛び出して飛んでいき、近くの木に突き刺さった!!

木に刺さった辺り結構威力があるね。

…あ、消えた。



「にゅふふ〜♪コレがわらわの攻撃手段なのじゃ♪

今のは【ソードⅠ】じゃな!」


「今のは…?という事は種類があるのかい?」


「そうじゃな!じゃがソレはまたお楽しみに!なのじゃ♪」


「なるほど、楽しみにしておくよ。」



…と、ここでレーネが改めて目を覚ました様だ。



「うにゅぅ〜……はっ!?」


「おや?レーネはやっとお目覚めかい?」


「お兄ちゃんがいきなりあんなキスをしてくるからでしょ!!」


「いや、先にキス攻めしてきたのはレーネでしょうが。」


「むぅ…好きっ!!」


「…?うん、僕も好きだよ?」


「そうゆうとこだよ!しゅきぃぃっ!!」


「あ、うん…?なんか知能低下してない!?」



どうしたのかな我が妹様は!!

…と思っていたら見慣れた看護婦…英霊のナイチンゲールが帰ってきた様だ。



『マスター、レーネ様、ナイチンゲールただいま帰還しました。』


「あっ、お帰りナルちゃん♪」


「ナルちゃん…?

んんっ…ご苦労さまナイチンゲール。魔族戦の事後処理はどうだった?」


『影達により問題なく終わりました。

…他の4人の死亡も確認しました。』


「そうかい…本当にご苦労さま…君には辛かったんじゃないかな?」


『…私が望んだ事です。』


「うん…?本当に、君らしくない志願だったけどね。」


『…私は、勇者システムには反対ですから。』



みなまで言わない。

まぁ、ここには魔王(メリュ)様とその部下(リリカさん)が居るしね。

と、そのメリュ様が興味を示した。



「ん?リト殿、今度は誰じゃ?」


「ナイチンゲール…治療が得意な英霊だよ。」


「…さっきのアスクレピオス殿とは何がちがうのかぇ?」


『ドクターは蘇生が得意で私は根本的な治療と衛生です、メリュ様。』


「えいせい…とな?」


『そうですね…噛み砕いて言えば病気に罹りにくい場を作り出す事、です。』


「なるほどのぅ…?」


「本当に理解していますか?メリュ様。」


「むっ!失礼じゃなリリカ!分かっておるのじゃ!つまらり徹底的な掃除じゃろう!?」


「ふふっ…♪そうですね、概ねその解釈で良いかと。」


「むぅ…!

わらわはまだ実際に子供ではあるが何だかその扱いは納得出来ぬのじゃ…!」


「………ぽしょぽしょ。」


「ぬわっ!?はわわ……あ、ありがとうなのじゃ………



うん、なんかリリカさんが耳打ちしたらメリュ様は急に真っ赤になって大人しくなったね。

………仲良いなぁ。

ん?僕の襟を引っ張ってどうしたんだいレーネ。



「そう言えばお兄ちゃん♪」


「なんだいレーネ。」


「……その女達はダレ?」



ん?なんか雰囲気が怖いよレーネ。

まぁ、“勇者パーティー”の時の女共がアレだったから女性不信になっているのかも………



「黒髪のお嬢様がメリュ様、ストロベリーブロンドの騎士さんがメリュ様の護衛(兼恋人?)であるリリカさんだよ。

魔物討伐の依頼中に出会って王城まで護衛する事になったんだ。」


「ふぅん…?ねぇメリュちゃん?」


「な、なんじゃレーネ殿。」

(くっ…!?なんじゃこの威圧感は…!?)


「お兄ちゃんに手を出したら…殺すよ?」


「のじゃっ!?」


「っ!?」


「コラコラ!護衛対象に何してるのレーネ!?」



レーネはなんで威圧してるの!?

メリュ様は怯えてリリカさんなんか咄嗟に抜刀しちゃってるし!!



「なんなのじゃお主の妹殿は!?

わらわはリト殿を奪う気など毛頭ないのじゃ!!」


「そうですよ!メリュ様には私が居ますから!!」


「そうじゃ!わらわが好きなのはリリカなのじゃ!! じゃから安心せいレーネ殿!?」


「…そっかぁ〜♪なら安心だね♡」


「「本当になんなのこの妹(殿)!?」」


『…レーネ様、(レン様だった時より)独占欲強くなりました?』


「あ、ナルちゃんは従者枠だからおっけー♡」


『……………承服しかねますが敢えてスルーさせていただきます。』




そんなやり取りを挟みつつ数時間かけて歩き近くの村まで戻ってきた。

え?行きみたいに一気に飛ばないのかって?

うん、転移魔法が使えるレーネはまだこの村を知らなかったし、転移石はこの村にポータルが無いから使えない。

そしてファフニールに乗っていくか竜人の姿で行くと余計な混乱を招くからね……

行き?超高度をステレス飛行してきた。

行きは村に寄る必要が無かったからね。

帰りは依頼表に村長さんのサインが必要だから寄らざるを得ないんだ。

ただ、村からの帰りの足はレーネと合流予定だったしそうでなくとも転移石でポータルのある街か王都のギルドまで帰れるから…まぁ、実質護衛と言ってもこの村までだった訳で。

まぁ、後はメリュ様にもっと詳しく事情を聴いて急いで魔王城へ帰るべきかどうか判断、だね。

【おまけ】件の英霊三人


時空剣士アーサー:この剣にかけて貴方を御守りします。

背中はお任せを。

(イケメンムーブ)


魔術王ソロモン:魔術の深淵を見たいのならば私を頼るが良い。

最高の術を披露しよう。

(優しい目をしている)


悪魔聖女ジャンヌ:私は民の幸せを糧にする悪魔なので皆さんを幸せにするのが生き甲斐です♡

(アルカイックスマイル)



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ