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第14話:今のボクは勇者じゃなくて王女、だけど…!〖レーネ視点〗

更新がすごく遅くてごめんなさい………

「う…ぅぅ…………ハッ!?」



ボクは、気が抜ける様なやり取りがあってそうやって気を抜いて苦笑いしていたんだ。

さっきまで、そんな平穏な時間だったんだ。



「え…?あれ………??なん……なの……?なんなのさ……これは………



前後の記憶があやふやだけど、恐らく今まで気絶していたであろうボクの目の前に広がるのは、全身から血を流し、首をなくし、腕を消し飛ばされ、脚をもがれて、死んでいる…………



「お兄ちゃん…?お母さん…!?お父さん!!ローナお姉ちゃん!!」



鎧がひしゃげて帯電し、ローブや身体が未だに燃え、半分熔けた様になっている



「ルカさん!エリザベスさん!ギルバードさん…!!」



今、ここに生きている者は、誰一人として居なかった……………………

ううん、1人だけ、居た。



「クソっ…!嫌な予感はしていたが、まさかこう来るとはなぁァ!?」


「ヴァル………


「レーネ…お前は無事だったのか…!」


「うん…多分、お兄ちゃんが助けてくれたんだと思う。」


「っ…!ネクロマンサー!!ちくしょう!?コイツも不死身じゃ無かったのか!?」


「お兄ちゃん、は、多分復活すると思う。」



でも、ならなんで復活する兆しが無いの??

身体を真っ二つにされた時でも数分で蘇生魔法が起動していたのに…

それに、お兄ちゃんが、お母さんやお父さん、ローナお姉ちゃんにも、不死身の加護と言っても過言じゃないバフを常にかけていたはず。

なのに、なんで…………???



「ねぇ、ヴァルさん。今、どれだけ時間が経ったの…?」



ボクは信じられない、信じたくない思いで、掠れる声で、ヴァルさんに尋ねた、すると。

彼は予想外の返事をした…………



「ー3日だ。」


「みっ…か…?」


「この城。アルカディア城が崩壊してから3日だ。

その間、俺様は生存者を探し回った。が、見つかったのはお前だけだった。

ナイチンゲールの奴はお前が崩落に巻き込まれて死んだ時に消滅した。」


「……………聖遺物はお兄ちゃんから貰ってるから再召喚は出来るよ。

サモン【ナイチンゲール】。」



コールをすると、目の前に魔法陣が出現して、顕現するナイチンゲール…ナルちゃん。



『っ!マスターレーネ!!』


「ナルちゃん…!」


『良かった…無事とは言えないでしょうが()()()で目覚められた様ですね?

私を喚んでくださりありがとうございます。』


「うん…だけど、他のみんなは…………



3日も経ってるのにお兄ちゃんは復活しない。

つまり………………



「ねぇ……ナルちゃん……


『はい。』


「コレってさぁ………夢だよね……?悪い……夢を見てるだけだよね………?」


『はい。』


「ねぇ………夢だって!!お兄ちゃん達が死んじゃったのも!皆が生き返らないのも!!全部悪夢だって言ってよナルちゃん!!」


『はい、そうですよ?コレは夢です。』


ーーーえ?」

「は??」



ボクの隣で同じ様に困惑するヴァルさん。

そんなボクたちに、ナルちゃんは至極真面目な顔と声で繰り返す……



『コレは夢です。ええ。

私だからこそ、治療する者(ナイチンゲール)だからこそ言いましょう。

貴女達は突如として倒れました。

そして今、悪夢に囚われています。

現実のマスターは今、医務室にてリト様が膝枕をして寝かされています。

ヴァル様は医務室のベッドですね。』


「えっ…?えっ…??な、慰めなら、嘘なら、要らないよ………?ちゃんと、本当の…事を……


『事実です。元、とは言え勇者であるマスターと、魔族であり尚且つ四天王になれる程の実力者であるヴァル様は特に魔力が高い為、コチラ側の最大戦力と見なされ、離反した四天王であるグスタフの策略により悪夢に囚われてしまいました。』


「うそーん………



夢オチって…………一気にシリアスが霧散したよ………けど…………



「はぁぁぁぁぁ……………………夢で良かったぁぁぁ……………!!」


「いや、良くはねぇぞ?

何しろ俺様達は文字通り【夢の世界】に閉じ込められてるんだからな。

オイ、ナイチンゲール。ここから出る手段はねぇのか?

現実世界で俺様達が目覚めたら出れるってんなら既にリト達が起こしてくれてるはずだしな?

だが、お前がこっちに来ちまった、ってこたァ俺様達は目が覚めなかった、そうだろ?」


『察しが良いですね、ヴァル様。

ええ、私が目を覚まさせようと手を尽くしましたが、無理でした。

その折にマスターレーネ様に喚ばれたのでコチラに参りました。』


「なるほど。オイ、レーネ。仲間は増えたがまだ解決じゃねぇ。

どうやらここを出るには元凶、或いはこの世界を構成する要を破壊するしかねぇみたいだな。」



え、ヴァルさん、めちゃくちゃ考察するじゃん?

というか思案顔普通にイケメンじゃん??

まぁ元々イケメンだけどさ、ヴァルさん。

なんなの、狂戦士のクセに…って言い方も変だけどさ…………



「ねぇ、冷静な時のキミって頼りになりすぎない…?

本当に狂戦士??と言うかなんで狂戦士してるの??」


「あー…なんでだろうな?」


「えー………



訊いてるのはボクなのにキミが首を傾げないでよ………はぁ…………



「まぁ良いや。ヴァルさんはヴァルさんなんだし。」


「ははっ、まぁそうゆうこった!」


「それじゃ、気を取り直して行こっか、ナルちゃん、ヴァルさん!」


「おうさ!」


『はい。』



…………待っててねお兄ちゃん。

ボク達は頑張ってこの悪夢から脱出するから!!









~悪夢世界を探索し始めて数時間後~











ー瓦礫やおかしな死体以外は本当になんも無いなぁココ………

夢の世界だって認識してても頭がおかしくなりそう……

なんだっけ…?精霊神(サフィー)ちゃん風に言えば【さんちがへる】、だっけ??

あれ?そう言えば()()って事は?

あははー、まさかね。



(助けてージャンヌさぁん?)


「ーおや、そこの可愛い貴女、今わたしを喚びましたか?」


「うそぉん!?声にだしてない&ボクは聖遺物何て持ってないのに来た!?」


「はい…?お初にお目にかかります。

わたしはジャンヌ。【ジャンヌ・サフィーア=ドラグナー】です。

普段は孤児院にてシスターを務めております。

…子供がわたしに助けを求める声に応じて推参したのですが…?」


「え、あれ?ジャンヌさん、何時もの猫なで声は?」


「猫なで声…?はて………??」


「え?」


「はい…?」



んー……なんか変だなぁ………?

と言うか、ドラグナー…??

と、思っていたらナルちゃんが慌てた様子でボクに告げてきた…?



『マ…マスター!?

その方は()()()()()()です!

聖女【ジャンヌ・サフィーア=ドラグナー】様本人です…!!』


「え?聖女…?悪魔聖女じゃなくて??」



と、騒ぎを聞きつけてか、先行していたヴァルさんも戻ってきた…



「は?どうしたレー…ってジャンヌ!?」


「えと…?あの、お久しぶりですねナイチンゲールさん。1000年ぶりです?

それと貴方は…ファフニールさんに雰囲気が近いですね?」


「え、まぁ、一応俺様の爺様はファフニールだが……何度も会ってるだろ?今更ーってお前は本体か!!」


「冷静な時のヴァルさんが相変わらず察しが良すぎる&超速理解なのが怖いよ!!」


「つーことはなんだ…?お前…………



…?あれ?ヴァルさんの顔色がちょっと悪いよ??

なんで?ジャンヌ(本体)さん…うん、ややこしいから家名のドラグナーさんって呼ぼう…に何かあるの??

ってあれ…?ドラグナーさんの顔が怖い!?



「………ところで、貴女から旦那様の香りがするのですが、何者ですか?

もしや貴女、旦那様と何か関わりが??」


「えと…?旦那様って??」



ボクが怖々と聞き返すと、ドラグナーさんは“カッ”と目を見開き、ボクの両肩を掴んで凄んできた…!?



「惚けないで下さいますか!?

貴女!旦那様を!アーサー・ドラグナーを知っているでしょう!?出しなさい!出せ!!!!今すぐ!!アーサーを!!ここに!!!連 れ て き な さ い !!!!!!!」


「ひぃぃぃっ!?」



いや誰これ!!誰これ!!!???

顔はジャンヌさんだけど全然別人だコレ!?



「落ち着けジャンヌ殿!?」


「ウルサイッ!わたしは今!コイツに聞いているんだ!!言え!!アーサーを何処へやったこの女狐がァァァ!!!」


「あぅぅ………たしけてお兄ちゃん…………



悪夢以上に悪夢だよぅ…!?

そもそも

助けを呼んだら呼んだ人が敵になりました☆

とかやめて…………

あ。

お兄ちゃん??



「そうだ………お兄ちゃんだ………


「ボソボソ言うな!ハッキリ言え女狐!!」


「…ボクを、ボク達をこの悪夢から連れ出してよ。

そしたらアーサーさんに会わせてあげれるよ。」


「そうか!ならさっさと行くぞ!!

ディスペルを複合魔法版で使う!わたしに合わせろナイチンゲール!」


『はぁ………アーサー様が絡んだ時の貴女は変わりませんね…………分かりました。』


「脱出出来そうなのは良いが……やっぱおっかねぇなジャンヌ殿の本体は…………

(ジャンヌ殿の義母…育ての親であるサフィーア殿とは反対、だな。)


「聞こえているそ、ヴァル。」


「……本当におっかねぇなアンタは!?戦闘狂だがアンタとは戦いたくねぇぞ!?」


「賢い選択だ、わたしをただの聖女だと甘く見ない方が良いぞ。」


「分かってるさ、一騎当千の実力者だからこそ、初代魔王軍四天王だった訳だしな、ジャンヌ殿は。」


「フッ…ではやるぞナイチンゲール。」


『はい。』



あ、話しながらも滅茶苦茶巨大な魔法陣を展開してた!!?

もうヤダこの聖女様!!



『「ホーリー・ディスペル」!!』


「「うわ(うお)!?眩しい!?」」



目が!目がぁぁぁ〜!!

とんでもなく眩しい光にのまれて、ボクは意識を手放したーーーーー




















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