〖修行〗そして夜明け
1日で4話目!なかなか大変だなぁ
@pampamsyosetuがTwitterのアカウントです!
〖氷月の深界〗での修行はまず滝行から始まる。
滝、と言っても流れてくるのはただの氷水である。
氷に打たれ水に砕かれることで心を冷たくするらしい。その心が氷には必要らしい。
らしいと言っているのは全て〖青薔薇〗が言っていた事だからだ。
その次はただひたすらに氷魔術を使う。
ひたすらに、そうあの2週間と同じ。簡単な話だ。
ただし、相違点が一つだけ。〖氷月の深界〗は魔力回復速度が地上の約5倍。これによって魔力容量は飛躍的に伸びる。
3日間でだいたい1.5倍から2倍。もはや化け物の領域だ。
ここにはモンスターが大量に発生する。例えば氷クラゲ、他には氷狼、あとは蜘蛛やら、リザードやらのモンスターのデパートだ。寝られるときには寝るが、モンスターの殺気を感知して起きなければならない。最初の方はなかなか分からず【青薔薇】に緊急アラートのように心の中で叫ばれ飛び起きる。そんな生活が続いた。
そしてそのモンスターは7、8割りはAからSランクのモンスター。まぁ太刀打ちできずに腕やら足やらをもがれる。
もがれても〖青薔薇〗の魔力でほぼノータイムで回復される。なんでもここの魔力は〖青薔薇〗にはあっているそうで〖青薔薇〗の魔力も簡単に回復するらしい。
しかし、ちぎれた服は再生することは不可能なため蜘蛛の糸をあーでもないこーでもないと悩みながらもあて布や服自体を作って過ごした。
そのおかげで俺の腕がバッチリ残っているんだからありがたいことで。
また、腹が減ってはなんとやらという東方の言葉があるように、腹が減っては何も出来ない。
しかしここにあるのは氷の溶けた水と凍ったような草、更にはモンスターのみ。
そのため、モンスターを狩りその肉を水に晒して細菌対策をしてから食べている。
草を食べたモンスターの肉を食べることで一応の栄養は補給できている。
ただし、モンスターの肉は酷くまずい時とまぁまぁ食べられる肉の2択である。
しかし、モンスターの肉は体を少しずつ少しずつ崩壊させていく。筋繊維の断裂、骨も少しずつ溶ける。
ただ、【青薔薇】によって回復することで俺の身体能力は飛躍的に伸びた。
筋肉は太く、強く、骨も太く、昔のヒョロりとした姿から、がっしりとした所謂細マッチョへとまさに再誕。
俺の体は飛躍的な進化を遂げた。
この〖氷月の深界〗のトップモンスターが、〖ヘルアイスファントム〗
半年前1度だけ遭遇したがあいつは格が違う。
周りのモンスターもあいつを避けて通っている。
周りのモンスターよりももっとなんというかあの天使に感じた異質さを感じる。
その中で最初は小さな子供の狼を氷で突っついて倒していて、
それを食べ体を強くし少しずつ使える魔力を増やし自らを強く成長させた。
と、まぁこんな感じで1年程修行を続けた。
もうギルドの人達は俺を死んだと思っているだろう。
「もう俺戻るとこないよなぁ、」
─レイノ、君には一つだけまだ戻れるところがあるんじゃないか?─
「そんなとこないよ。」
─ああ、正確には戻るという表現より行く、入る、という方がいいかな─
「おまっ、それまさか、、、」
─そう、ルードヴィッヒ国立魔術学園だ─
「なんであんな所に行かなきゃならないんだよ。ゴミレベルの弱っちい奴らしかいないんだろ?あの天使を倒すのには全く役にすら立たないね。却下だ。」
─まぁ、否定はしないな。君より強いもしくは同等、そのようなレベルの奴らなんて全く居ないな。ただし、君には伝えていなかったが私を継いだ時に君には通る道が確定している。【魔帝】を倒す、ということだ。
それには必ず仲間が居なければほぼ、不可能だ。君には必ず仲間が必要になる。その仲間を増やすのには学園は最良の場所ではないか?─
「まぁ、そうなのか。なら、まぁ行く、、、か。行きたくないが、、、行くか、、、くっ、、、、、」
まぁ等級カードがあれば年齢は証明できるから進学はできるだろうけど、お金の心配もあるしなぁ、アルバイトしながら通うのかぁ、ハァ
~半年後~
俺は〖ヘルアイスファントム〗の亡骸の上で静かに自分の成長に打ち震えていた。〖ヘルアイスファントム〗の周りには氷の騎士が幾人も見えた。
1年前はあんなに格の差を感じていた相手に勝利を収めた。その事が俺をまた強くした。
─おめでとう。これで君はこの〖氷月の深界〗の〘王者〙だ─
かくして俺はルードヴィッヒ王国へと戻ることとなった。
つまり、ルードヴィッヒ国立魔術学園に入学することを決意したのだ。俺は、、、強い。しかし、仲間が欲しい。この半年で俺は気づいた。
この決断の時、それがレイノにとっての〖夜明け〗となった。
感想お待ちしております。最後をパーティー名の夜明けから取りました。