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 刀ってのは何回も折り返し折り返し層を重ねて強くするらしい。

なら、魔力もそうすれば良いんじゃないか?

 そう思ってできたのが『重ねる』

『織り込む』『捻じる』『巻き込む』とは違う方向性の強化結果を得た訳だが、それも俺が18歳になるまで魔法が使えない。しかし成長そのものが止まってるわけじゃない。

 むしろ、常に0になる程の異常な消費を行っているということで、下手したら筋力よりも強くなるかもしれない。


『ボク、まだ完全消滅してないんだけど。』

「良いじゃねぇか。首だけで喋るキャラは再登場確定なんだぜ。」

『良くないよ。舐めプして倒される事ほど恥ずかしいことは無いよ?』

「で、お前がやっぱりここのラスボスか?ダンマスは?」

『今頃死ぬほど泣いてるんじゃないかな?ボク(本体)が運命操作していたからって、連続で当てた超激レア(各階層ボス)を全力で叩き潰されちゃって、ボクも死ぬわけだし、仕方ないよね。』

「......」


 極悪非道の全能神(仮)をトドメの一撃で消滅させて、俺は先の部屋へ移動した。


◇◆◇


「殺さないでくれェ!!!お願いだからァ!!」


 そこにいたのは、名状しがたいカエルみたいな生物。

白いローブに身を包んでいる為、その中はどうなっているかは分からないが、カエルっぽい顔でありながら、目は瞳孔が円形と、不思議な形をしているのが気持ち悪かった。


「ちょっと疲れてるんだ。早く契約して帰らせてくれ。」

「えっ、ちょっ早くない?そんな簡単に話して良いのか?」

「事前にダンジョンマスターにあったら名前を書かせろって紙を預かって来ている。内容を読んでみたが、お前に不利な内容じゃない。強いて言うなら、もうちょっとサービス精神を出して宝箱とかアイテムとかを置いてほしい。ここに来るまで一個も無かったぞ。」

「お、俺は他のダンジョンマスターと違って、積極的に人を呼び込みたくなかったんだよ。偶然最初の無料10連ガチャで、8体の究極レアと下位互換量産機と限定コピー機を手に入れただけなんだ。」


 無料10連ガチャね。そそるワードを出しやがって。

ちょっと興味が湧いたな。

 禁止されているのは殺害だけで、ダンジョンマスターとの交流自体は禁止されてないから、ここの機会にこいつと仲良くなるか。


「お前、名前はなんて言うんだ?俺はノア・オドトン。」

「お、俺はギルガン。知神のアバター。それ以上の情報が無い。ゴッドゴッド(仮)と同じくらいだが、それに加えてダンジョンマスターとしての権限と、操作方法がある。」

「知神って事は、他のダンジョンマスターは別の神のアバターだったりするのか?」

「そうだろうな。とはいえ、俺は他のダンジョンマスターと会った事が無い。確証は持てないだろう。」


 徐々に落ち着いて来たのか、冷静に話し始めたギルガンは、俺に様々な事を教えてくれた。


 まず、『ダンジョンシステム』について。

このダンジョンは侵入者、挑戦者の魔力を蓄える。

 それらはポイントとしてかなり細かく分けられ、DPやGPなんかの数値として、ダンジョンマスターの持つ魔眼に映るらしい。

 DPはダンジョンの内装を変更できるポイントらしく、これは入ってきた人間のステータス×0.1で溜まり続け、大体10万で一つの階層を増やせるらしいが、時間経過で一日役1万くらいは溜まるらしい。

 GPはガチャポイント。一日に無料10連が引けるが、それ以外だとこのダンジョン内で使われた魔力の量分だけ引けるらしい。つまり、俺が大量に使った影響で、今のギルガンGPには5000万程のポイントがあり、これによって5万連はできるとのこと。


 あとは、『魔物の強化に使うBP』『施設設置と強化のIP』『内装修復の為のTP』『乱数補正のLP』『ポイント増加補正のPP』『隠し要素追加SP』


 そこら辺はダンジョンシステムの方が勝手に精算してくれるから、意図して得られるわけではないらしい。

 細かい所はギルガンも分からんとの事だ。


「良いじゃねェか良いじゃねェか。楽しそうだ。頑張ってやってみろ。俺の分身を置いて行ってやる。そいつにアドバイスを貰え。きっともっとすげぇダンジョンができる。楽しもうじゃねぇか。もうここは俺が攻略した。お前の命が危機に瀕することねェ。自由にやれるじゃねェか!!」

「お、おう!?そうだな!お、俺ももうちょっと頑張ってみるよ!」


 数少ない『ストック』の魔力を消費して、自律思考型の分身を作る。

全能神(仮)のお陰でかなりの魔力効率を手に入れた。

 今や100だけで完璧な分身を一体作り、1だけで雑兵型が作れる。

『魔力弾』なんて、1もありゃ100発編めるようになった。


愉しいねェ。


「ってことで、当分は俺(分身)の指示に従ってくれ、プライベートルームを作って楽しむ分には自由だし、最低限の基盤が整ってそれを越えないラインならいくらでも弄って構わねェ。」

「ああ、そうさせてもらう。ありがとう。」


 ギルガンと別れ、俺は地上へと戻る。


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