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 1階層『スライム』『ゴブリン』『###』


「まだまだ楽勝ッスね。『魔力弾』!」

「ああ、流石にこれくらいなら苦戦しないな。『魔力剣』!」

「ゴブリンも群れで来ないし、スライムも2、3体程度。まだまだ余裕ッス。」

「チッ、さっさと進もうぜ!」

「......」


 優秀組を男女で分けたのは失敗だったか。

いや、当初の目的はちゃんと達成しているし、問題無いか。


 2階層『ハイゴブリン』『###』


「今度は統一か。ちょっと強くなったけど、単体なら意味無いな!」

「たまに見る2体組は夫婦とかッスかね?」

「気が散る事言ってんじゃねぇ!!」


 雑談が多くなってきたな。

もしかしてコイツら、普段から3人だけでつるんでるのか?


 3階層『ゴブリン・アーミー』


「げぇ!?軍隊ゴブリン!?こんな浅い階層で出るのかよ!」

「北の王国なんかじゃ、もっと深い階層で出るはずなんだがな。」

「ヤバいッス。一つの群れだけで20体はいますよ!」


 懐かしいな。都に行く時にもこんな軍隊ゴブリンに会った。

あの時は、ハクと手分けして皆殺しにしたっけ。

 それにしても、あの時の集団よりはちょっと強いな。差があるものなのか。


 4階層『ハイゴブリン・アーミー』


「待って待って待って無理無理無理ッス!!!」

「ちょっ!?処理しきれない!拙い!」

「くっそがぁ!!!」


強くなる速度半端ねェな。

 それでも、雑魚、ちょい雑魚、雑魚軍団、ちょい雑魚軍団と来てくれたお陰で、こいつらが集団戦に弱い事が判明した。

 この様子だと、Sクラス全員が集団戦の経験皆無と考えて良いだろう。


 中衛型のヴィルと、オールラウンダーのアレクサンダーと、前衛範囲技のラルフで、バランスが悪いだけかもしれないが。

 

 まだまだ魔力も温存しているっぽいが、最初の方で調子に乗って、半分くらい消費していたな。

3階に降りてからは、これくらいのペースで強くなると感じて、剣をメインに変えたらしいが。


 5階層『カラースライム』


「突然スライムになりましたね。」

「さっきまでの騒動が嘘の様だ。いったいこれは。」

「色を見ろ、こいつらは魔法耐性持ちだ。それぞれの色が耐性の属性なんだろ。」


 おっ、ラルフ君良い目してるじゃない。

そりゃそうだ。スライムの微上位種。

 カラースライムは魔法属性を弾く。

 しかし、つまるところこれからの系統がハッキリしたって事なんだよ。


 6階層『スライムボム』


「わあああ!!なんスかこれ!?べちゃべちゃするんスけど!」

「自爆スライムだ。危険性は少ないが、粘土の高い液体をまき散らす!」

「ぺっぺっ!!」


 近くに来ただけで爆発するスライムに、迷宮魔物の特性を無視した粘性の液体による行動阻害。

それはもはやゴキブリホ○ホイ並み。

 お前らが時速200キロで走れたとしても、その液体が初動を殺す!


 7階層『スライムパーティ』


「がぼぼぼっ」

「......ッス」

「......」


 スライムが全身に付着した粘液に絡まり、3人を覆い隠してしまった。

2段構えの罠ってのは言い方が変だが、こいつら窒息するんでは?


「ちっ、『クリア』」


 魔力の波でスライムを弾き飛ばしてやると、咽た3人はその場にうずくまる。


「んー。んー。んー。説教は後か。『魔力車』」


 四角い箱に手足が生えたキモい車を創り出し、3人を入れる。


 8階層『ビッグスライム』


 9階層『ミニスライムオン』


 10階層『ゴッドスライム』討伐済み


「休憩は終わったか?」

「げふっ、一応気持ち悪い感覚は無くなったッス」

「まさか7階でリタイアとは、情けない。」

「チッ、クソがぁ!!」


 何も居ない空間で3人を降ろして、ポーションをかける。

一応、外傷が無いか確認しつつ、今までの階層での反省点を考えさせた。


「やっぱ敵が強くなる速度が高過ぎて、焦っちゃったッス」

「ほぼ同じだが、剣と魔法を臨機応変に入れ替えることができなかったのが痛かったよ。」

「......連携が取れてねぇのも問題だったな。」


 パチパチ(拍手)

まあ、そこまで分かってんなら、そう怒る事もないか。

 ここから先は、ちょっとだけ難易度を緩めてやろう。


「ヴィル、鈍重の指輪返せ。お前らには動きが5割くらい良くなる『魔獣鎧』を装着させてやる。立て」

「え?はい、どうぞッス」

「魔獣鎧?いったいどんな......」

「『魔力鎧』の強化版か?」

「そんなもんだ。」


 全員の全身に魔力を纏わせる。

それは鎧なんかよりも遥かに強固で刺々しい見た目になった獣の様な姿で佇み、常に何かを睨んでいる様な顔をしていた。


「強化版の『魔獣鎧』では、基本的に体の動きを強化し、ステータスの1.5倍までのスペックを引き出す。更に、魔力の効率化を自動で行ってくれるため、消費魔力が7割にまで抑えられる。」

「それは凄いッスけど、見た目はどうにかなりませんかね。」

「僕達は構わないんだが、ラルフが」

「GYAAAAAAASSSS!!!!!」

「ガチ獣化してるッス。」


 そんな効果は無いはずなんだけどな。

いや、俺もわりとそんな感じだった気もするし、気性が荒いとそうなるのかもしれないな。


「じゃ、11階層行ってみるか。」

『はい!!』




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