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 1週間経過、総平均12万を突破した辺りで、徐々に滞りが見られる。

成長限界は扱いらしいし、カムが俺にした様に、死にかける体験をさせるわけにもいかない。


「やってられるか!!」


 そんな声が教室に響く。

立ち上がったのは3人の男子。

 ステータスの伸びがイマイチな集団だ。


「ノアは変わっちまったよな!旅してきたか知らないけど、偉そうなヤツになっちまったよ!」

「あんな意味の無い訓練で強くなれるわけない!」

「ノアが強くなれたのも、ハクみたいに才能が段違いだったってだけだろ!オレ達には無理......」


「やかましいぞゴミめら。」


 両腕に一人ずつ、『魔力拳』でもう一人。

全員の胸倉を掴み上げ、睨む。


「確かに俺は変わっただろうな。そりゃそうだ。年単位の別れなんて、変化が無い方が異常だ。だがな、俺は偉そうにお前らを見下して、痛め付けて楽しんでるわけじゃねェ。」

「じゃ、じゃあ、なんだよ。」

「......雑魚なお前らを叩き直して、強くなっていくお前らを見て楽しんでんだよ。」

「は、はぁ?」

「てめェらが強くなればそれを追い越して俺も強くなる。その予定だったんだよ!だが、てめェらは俺と違って弱いまま!俺より強くなってねェ!だから強くするんだよ!」


 そのまま魔力をグルグル巻いて、締め付ける。


「良いか?これからお前らは全員、覚醒っていうステータスを向上させる方法を行う。」

「そんな、都合の良い......方法が」

「大丈夫だ。禁術とかそういうアレじゃない。」


 覚醒について、神......包帯男に許可された範囲で教えていく。

いつかは、在学中に一回くらいは覚醒を発現させる授業を導入するべきではと考えるが、危険性の高さと倫理的にアウトか。

 安全に覚醒を行えるのなら、それが一番良いのだが、それでは意味が無いし、汎用性を高めてしまい、希少性を薄めてインフレを起こしたら元も子もない。

 いや、魔物から身を守るという話なら、インフレを起こすのも悪くないのか。

悩ましいな。


「んんん、少し考える必要があるか。」

「もう...離せ......ぎゃっ!?」

「画期的な方法を思い付くまでは、全力の限界までステータスを上げておけ。良いな?」


 吊るし上げていた3人を離し、教卓へ戻って行く。


「マリナ教師、事前学習だ。先に覚醒を体験してもらう。」

「うぇっ!?」


 驚きの声もスルーし、闘技場へと移動することにした。


◇◆◇


「ここ最近はSクラスに闘技場を占領されている。そのため、我々の授業にも滞りがあるのだ。今回の授業時間は我々が使う。」

「知らん。俺は学園長直々に闘技場の1ヶ月貸出を許可された。文句があるなら学園長に言って来い。」

「あんな若輩よりも私の方が発言力がある。故にここは我々Aクラスが使う。」


 アホか。

立場的には上の学園長に、平職員が勝るわけ無いだろ。

 年功序列なんてクソ喰らえだ。


それと、確かに占領はどうかとも思わなくはない。

 ということで


「SクラスとAクラスで対抗戦を行うか。」

「なに?」

「各クラスの代表者10名による勝ち抜き戦だ。どうだ?やるか?」

「ふふっ、良いだろう。貴様らSクラスの天狗鼻をへし折ってやる。所詮は入学時の成績だとなぁ!」


 よしよし。

計画通り。


「ということで、対戦に決まった。10人目、大将は俺がやる。他9名はお前らが決めろ。」


 快進撃の始まりだ。


とはいえ、Sクラスが勝ち進むわけじゃねェけどなァ?



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