表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
45/184

それで事情を

℡“芦川様で宜しいでしょうか、安全センターの川村と申します、お母様のことでお伝えしたいことがあります、折り返しいただきたいのでお願いいたします。”

 急いで返信の操作をする。

℡「ツルルルル・・・」

 落ち着くこと、今はそれが一番大切と頭に浮かべていた。

『落ち着け!』

℡「はい、こちらはいきいき安全センターです。」

℡「す、すみません、芦川と申しますが、先ほどそちらの川村様からお電話をいただき、私の母のことでということなので、折り返ししました。」

℡「少々お待ち下さい。」

 このいっときの待ちにさえ、抑えようとしている気持ちが煽られている。

℡「もしもし川村です、西山の方から引継を受けました。昨日の状況から判断しまして、本日もお母様の様子を確認させていただいております。」

 おります、ということは、何かあったのだろう。

℡「それで事情を説明しますと、午前中から幾度もお電話しておりますが、お出になられません。お宅にも巡回職員がお伺いして、呼び鈴を押しておりますが、やはり反応されませんので、非常に心配しております。失礼ですがお近くのご親戚の方などに、家の鍵を預けておられませんでしょうか?」

 やはり再び具合が悪くなったようである。

℡「いえ、鍵を預けていることはしていません。こんな時、どうしたら良いでしょうか?救急車を呼んだ方が良いでしょうか?」

℡「そうですね、ただ、お母様のご様子がどうなのか確かめられておりませんので、遠方の芦川様が掛けられても出動は難しいかもしれません。」

℡「そうですか、これから私も母に電話してみます。出てくれれば、なんとかなるんですよね?」

 もう手詰まりになっている俺である。それでもそう答えるしかなかった。

# ・・・・

 一瞬、言葉のやり取りが止まってしまった。つまり、安全センターも俺と同じくなんだろうか。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ