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壮行しているうちに霜降国

菊枕酒合戦



さて、古くに聞きし傷痕娘の物語。その片隅で行われるは霜降の祖候に連なる王侯の菊枕卿と極北の地に息づく猛き強者の楽しく愚かな物語。


事の起こりは狭間の国で討ち取られるは大使諸君。戸板送りの屈辱に雪辱戦を行わん。狭間の王も困り果て、諸国の酒豪を呼び寄せて祭り騒ぎで誤魔化さん。

杯交わし酌み交わし数多の樽が空になる。万の軍勢率いる騎士も天突く雷吐く竜も国の要の百官も其々杯持ち寄りて互いに酒を競いたり。

樽ごと空ける鬼の猛者、飲めずに怒る岩妖精。拳振り上げ雷竜の古強者が叫びあげ・・・・・・・・・


ああ楽しきや酒合戦。酒のつまみに酒を飲む大馬鹿見うるは酒合戦。

嗚呼悔しきは菊枕、酒楽しむと国よりも酒客を呼び寄せ参戦するも悲しくも薬師の言にて敗れ去る。


嗚呼、飲み足りぬ菊枕、嗚呼戦えぬ菊枕。


男泣きする彼を見て、酒杯賜る極北の男は彼と再戦の誓いを交わし国元に


幾度時が流れるか、幾度星が流れるか。

極北の男は友と共に行く、交わした誓いを果たすため。


百の馬には百の樽、手には杯携えて・・・・・・・・・・・・・・・


迎え撃つのは菊枕、育てし若者引き連れて・・・・・・・・・・・・・・・・・・




【菊枕酒合戦の冒頭より抜粋】

「おちゃどぞー」

「うむ、馳走になる。」



死霊っ子達が身なりは良い一行を持成しているのを見ながら勇者(笑)は尋問者(霜降国軍治安維持部隊王都担当部隊副隊長)から事の経過について報告を受けている。


「【菓子作る神官殿】、事については菊枕卿と客人達との酒合戦が大げさになりすぎた騒ぎすぎたと・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

「それは良いのですけど、俺の馬車から持ち出した香辛料とか食材も諸々返してもらえませんかね?」

「うっ!そ、それは・・・・・・・・・・・・・・もう、使った後で・・・・・・・・・・・・・・持ち出した宮廷料理人に返還を要求しても『陛下の食卓に云々』だの『お前も食べただろうに・・・・・・・・』挙句の果てには『彼等に色々難癖つけて・・・・・・・・・・・・・・接収すれば我等の食生活が・・・・・・・・(略』とばかりに」


食業の深いことを言い募るのである。その恩恵にあずかっている連中も同調して・・・・・・・


「ふむ、これは美味であるな。特にこの緑色した練り物。これはなにかね??」

「おにーちゃんいわく【柚子胡椒】という調味料らしいよ。酸っぱいミカンの皮と唐辛子と塩をすりつぶして作っていたね。」

「蜜柑というより橙だったね。」

「苦酸っぱいのとからいのがあうみたいね。」

「おちゃのおかわりだいじょうぶ?」

「もらおう。」

「こっちにももらえるかな、できれば冷たいので。」



死霊っ子に接待されている連中は我関せずに食べている。

西方平原国で土産に持たされたジャムの封を切って果物の甘さと酸味を楽しんでいる。

小僧っ子は彼等の食べるものを作っている。作っているのは昼食用に用意したドーサ(南印度風の雑穀のクレープ)である。カリカリの生地にジャムを塗って食べるとこれはこれで止まらないのである。

作り方は簡単なのでこの国でも流行りそうなのだが、穀類は粉にするのは贅沢であるという偏見があるからなのかこれは美味だなと食べているのである。

その様子を見ていた尋問者


「えっと、陛下に殿下方・・・・・・少しは自重という言葉を・・・・・・・」

「我等が一族にして王都の守りの要たる尋問者よ、持成しは素直に受け取るのが双方の面子にかなうもものであるぞ。」

「・・・・・・・・・・・・・えっと、その雑穀の薄焼き生地はともかくジャムとか色々・・・・・・・・・・」

「まぁまぁ、尋問者さん。そのくらい良いですから・・・・・・って、国王陛下だったんですか!」

「お忍びの時は王と紹介しないのが嗜みだったのだがばれてしまっては仕方がない・・・・・・・貧乏騎士の三男坊で徳畑氏族の新之助と紹介しようと・・・・・・・・・・」

「まるっきり上様じゃにですか!もしや尋問者さんの身の上を火消の親分とか・・・・・・・・・」

「・・・・・・・・さ、さすがにそこまでは・・・・・・・って、私のことは知っているではないか。」

「そりゃそうですけどその間は・・・・・・・・・」



そんなどうでもよいやり取りを交わしながら彼等の処遇を知るのである。






菊枕卿についてはお咎め無し。それでも屋敷の惨状を見た夫人が王都に引きこもってしまい、ご機嫌取りに奔走したらしい。っていうか、菊枕郷の屋敷には寄り付かなくなって郷による時には日帰りとか郷長の屋敷に泊まるようになったとか。孫娘にも『じぃじの屋敷臭い』と避けられて涙目。


その配下とか眷属にはお咎め無しというけど、片付けをさせられたのはとても辛いことなのだろう。


極北戦士と荒野の民はお咎め無しだが、片付けとか手伝わされたり・・・・・・・・・・・・二日酔いの薬を強引に飲まされたり。









「この一件は俺は巻き込まれただけだよな。」

「おにーちゃんがいるからまきこまれたんだよ。」

「ぐふっ!」



旅立ちまでは遠い

やっと家に帰れたので短いけど投稿。

ノロとインフルの馬鹿野郎と叫びたい。

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