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南方料理は薬膳か

南方商業連合


南方地域にある商業都市の連合。国としてではなく商人達の互助組織であり、その資金力は一国を優に買い占め破産させるだけのものがある。

そのため、人族連合では駐在する商人の元締めを大使待遇で扱う。


そもそも南方では部族国家や都市国家が林立し互いに覇を競い合っている状態である。その中で、有力氏族からの無理難題や人族連合等の外部からの圧力に対するべく商人達が連合したのが商業連合である。他にも南方虎人族をはじめとする獣人や少数民族が自らの縄張り(領土)の保持や利益衝突の仲裁の場としての【南方部族連合】や南方諸神群を祀る【南方神殿】が協調対立しつつ平穏を保っている。

南方を大きな国としてみるならば、政や地方自治を司る【部族連合】、宗教・教育を司る【南方神殿】、商業・産業と外交を司る【商業連合】と役割が分けられているといえる。南方の民は其々に力を場面によって使い分けているので国や部族が違っても【南方】という大きな国に所属しているのだと無自覚ながらも感じ取っているのだろう。

 

実際この三者が国という隔てを抜きに活動しているために南方自体で国家間の争いは小競り合いを除けばほとんど見られない。殆どの国家では単体で【商業連合】に太刀打ちできず【部族連合】では返り討ちにあい【神殿】に逆らえない。あとはその三者をまとめる皇帝でもいれば一大帝国が出来上がってもおかしくない。

勇者(笑)は南方商業連合の大商人と向かい合っている。

その場には聖都王国からの騎士爵二人に聖騎士、光明神の神官や西方平原国の門衛兵団男爵が同席しているのだが言葉を発するものはいない。


大商人が先立って謝罪を述べる。

「うちの配下がやらかしてしまったようだな。」


それに応じて勇者(笑)

「いえいえ、大麻入り発酵乳以外は美味しかったですけどね。あれはうまく使えば一国落とせますからねぇ……」

「ほぅ、一国落とすとは?」

「依存性のあるあれを大量に売りさばいて外貨を得る、その外貨で国家の重要物資を買い占める。依存性を利用して民を味方につけたり、健康を損なわせて国力を低下させたり・・・・・・・・・結構丈夫な作物だから簡単に育つでしょうし荒れ地の住民にとって換金作物として利用できるのでは?」

「ふむ、面白い話を聞いた。対応策くらいは立てているから話しているのだろう。」

「一応はこの危険性を神殿経由で人族連合全体に行き渡らせているので個人消費なら兎も角販売とかとなれば叩かれますでしょう。」


「オオダンナサマ、ワカイシンカンサマショクジデキタヨ。」


いつの間にか釈放された南方料理人、彼が香辛料の薫り高い料理を給仕役の手伝いを借りて運び込んでいる。今回彼が大商人と会合を持つこととなったのは南方料理人の問題である。

料理人自体悪意がなかったのと大麻自体の毒性がそれほどでもなかったからなのだが、これが(さぁくじょぉぉぉぉぉ!by節制神)だの(らめぇぇぇぇぇぇぇぇ!by節制神)だった日には国ごと食い荒らされても不思議ではないだろう。


「ふむふむ、その手があったか。(やめぇぇぇぃ!by節制神)とか(かけるわけないだろぉぉぉぉぉぉby節制神)とかを使えば国ごと骨抜きにできるな。この国は豊かだからどれだけ絞れるかな。」

えっと大商人、地の文から物騒な商売を計画しないでください。

「大商人、(さくじょぉぉぉぉ!by節制神)だったら、合法的に麻酔として利用すればよいじゃないですか。鎮痛剤として療養神殿経由で売りに出せば死期の近い連中とか、大怪我した時の痛みによるショック死を防ぐ意味合いでも・・・・・」

「ふむふむ、そうなると現地統治組織とすり合わせをして合法的に売りに出したほうが対外的な印象とか衝突した時の面倒とかが防げるな。」

「別に国とか落とすつもりはないでしょう、ラリパッパナ貧乏人よりも金持からのほうが金とれるし・・・・・・・・・」

「ふむ、【菓子作る神官】殿は商才がおありと見えるな。」

「故郷では商人を目指して学んでおりましたので、多少の事例は知っていますから。」


大商人は短い会話から商売のタネを見つけて計画を人知れず立てるのである。その後彼は南方の薬剤を先んじて売り込むことに成功し、人族連合側の医療技術をも手に入れることで交易商としてよりも薬種商として名を馳せることになるのだが別の話。もっとも、そんな計画は表にも出さずに出来上がった料理を勇者(笑)に勧めるのである。


「神官殿、折角の料理だ。冷めぬ裡に頂こうではないか。」

「そうですね、今回は超越者向けとかじゃないですよね。料理人?」


前回の激辛料理で偏見を持ってしまったのか、料理人を問いただす勇者(笑)。ふゆふゆと浮いている死霊っ子達は前回の強すぎる刺激に警戒して手をつけていない。


「オチビチャンタチダイジョウブネ。コンカイハチョウエツシャムケジャナクテショシンシャムケネ。カラダヲジョウカスルソザイヲタップリツカテルカラトテモケンコウテキネ。オイシイカラタップリタベナ。」

キャラ作っているのではないかと思われるくらい怪しい片言で料理人は料理を進める。


さすがにそこまで言っているのに食べないのは非礼だろうと勇者(笑)は料理に手を出す。大商人も給仕に取り分けてもらい酢と香料で漬け込んだ野菜を一口齧るのである。

「これくらいならば死霊っ子でも大丈夫だな。そんなに辛くないから食べて大丈夫だよ。」

勇者(笑)が味を確かめると死霊っ子達も


「いただきまーす。」

「これならだいじょうぶだ!」

「いいにおいだね。」

「おいしい。」

等と口々に発酵乳と香辛料で味付けされた種々の焼き物をかぶりついている。


地球風にいえばインドのタンドール料理に近いものであろうか?もっとも、タンドール窯がないので麺麭焼き窯で器ごと焼いているのであるが・・・・・

器ごとという利点を生かしてか種々の材料を一つの器の中で焼き上げてからチーズを上から載せてさらに焦げ目をつけてみたりとか、麺麭粉でもってカリカリ感を楽しませたりとか面白い物である。

焼き物だけでも色々あるのに香辛料で煮込まれた魚や肉、細かく刻んだ野菜を豆と一緒に煮込んだ物、中に具を詰め込んで茹で上げた饅頭等も見られる。


「さぁ、どんどん食べてくれ。これは手打ちの宴だ、遠慮はいらんぞ。」

と言いつつ大商人もどんどん食べる。浅黒い肌に香辛料の効果からか汗をかきつつ煮込まれたウサギのもも肉にかぶりつく。良く煮込まれているからか、抵抗なくほどけるように千切れていくのである。


「我は南方料理というものは初めてであるがこれほど香料を使われているとは、何とも贅沢な!」

「辛いが・・・・・・・・悪くない。」

「これで初心者向けとは・・・・・・・・水もらえますか?」

「ソッチノシンカンサマハカライノダメカ?ミズヨリモコッチノホウガヤワラグ。」

辛いのがダメらしい神官様に料理人は発酵乳の飲み物を出す。

「コンカイハバーングイレテナイヨ。アンシンネ。」

「普通入れるな!」

勇者(笑)の茶々も気にせずに発酵乳を飲み干す神官。

「ふむ、この味はともかくのど越しは・・・・・・」


口の周りに白いのをつけて神官は・・・・・・・・・・・・・今飲んだ物を観察する。



口から白いのを垂らしているのを見ると・・・・・・・・(by芸術神)

いいねぇ、いいねぇ、この情景だけで一本かけそうよ。勇者(笑)の・・・・・・・・・・・・ぐへぇ!(by文芸神)


「お前らいらん処でしゃしゃり出てくるんじゃねぇぇぇぇぇぇl!!」


どかどかっ!


げひょひょぎょ・・・・・・・・・・(by芸術神)

ブヒュ・・・・・・・・・・・ひ、ひどいわ・・・・(by文芸神)


神官の口元を見て要らん事を言いに降臨した二柱の神は勇者(笑)の一撃を受けて沈黙する。

「料理人さん、このゴミを捨てておいて。」

「・・・・・・・・・・・・ゴミッテソレカミサマダヨ。」

「不敬な。【菓子作る神官】殿、さすがに神々を誅するのは・・・・・・・・」

「門衛卿、これらの邪神は潰しておかないと面倒なのでな。」

「聖騎士殿・・・・・・・・・・卿は神殿協会に所属して・・・・・・・・・」

「ふむ、狭間の国では色々ありましてな。」

「我が信奉する光明神様でもないし、国の腐れ女共と同類ですから・・・・・・・」

「光の神官殿まで」


「神に一撃って・・・・・・・・・・・・・・」

勇者(笑)に毒されていない大商人に男爵はそれぞれ沈黙、抗議をしている。

「変な神を見つけたら一撃加えていくのがこの世界の常識なのでは?」

「そんな常識はないわぁ!」

勇者(笑)の偏見に大喝を入れる男爵閣下なのであった。


「めがみさまこりないねー」

「カミサマダイジョブカ?」


ううっ!菓子が痛い!(by文芸神)

厨二病塗れた歌詞製作したほかのなろう作者様に比べれ・・・・・・・・・ぶべらばっ!


地の文が粛清されました。


地の文に代わりまして私地の文がお送りいたします。



「ヒドイワカモノイタナ、コレクエ、カラダノイタミトレルワルイトコジョウカスルゾ。」

南方の民にしては気がきくわね。私を信奉していないから見捨てるかと思っていたわ。(by芸術神)


むぐむぐ・・・・・・・・・


料理人に席を用意され、体を浄化する料理を食べた女神達。


ぷわぁぁぁぁ・・・・・・・!

いきなり体を光らせると神様パワーの力(意味不明)をあふれださせる!


おおっ!料理人。汝が料理で下界だから抑えていた浄化の力が・・・・・・・・・満ち満ちてくる。(by芸術神)

こ、これは・・・・・・・・存在が清められていくようだわ。力が溢れてくる。(by文芸神)


「オホメニアズカリコウエイデス。メガミサマタチゲンキナルカヨイ、カミサマゲンキセカイモゲンキ。コノリョウリフルサトノカミサマタチタベテトテモゲンキナル。オカゲデカミサマハッスルヨ。」


清められていくこの場、神様パワーの力(意味不明)で眩しいくらいである。

「この料理ってすごかったんだな。」

「南方の薬膳ですからなぁ・・・・宴席では参加者の健康を願って振舞うのが習わしだったがここまでとは・・・・・・・これは売りに出せるぞ!」

「しかしあの腐れ女神が清められるとなれば・・・・・・・・・・・・・・大枚はたいても購いたいと願うものが出てくる者がいてもおかしくないな。」

「ふむ、聖騎士殿。あとでその者を紹介して貰えるかな?礼は弾むが。」

「効果があるとなれば、いくらでも・・・・・・・・・あとは腐属性がまともになれば・・・・・・・・・」

「ああ、男色物か・・・・・・・・・・南方では枕物語として人気だぞ。」

「売りに出してたんですか!!誰だ売りに出したやつは!」

「聖騎士殿聖騎士殿落ち着いて・・・・・・・・・・・・・・・!」


南方では男色も文化として受け入れられている。好みはそれぞれということで・・・・・・・・・

それにしてもろくでもない輸出品だ、誰だ!輸出した馬鹿は?


ああ、それなら文芸神殿(うち)で売りに出したわよ。啓蟄に来ていた南方冒険商人が大量に買い占めていたわね。(by文芸神)

挿絵はうちの女版画師が請け負ったからいい稼ぎになりましたわよ。あれに目をつけるとは冒険商人もなかなか目が高いわね。(by芸術神)


えっと、女神様方地の文に(略)というかそんなものを制作するな!最近神々物が世に出回って神様方(主に男性神格)が泣いているのは・・・・・・・・・・・・(地の文絶句)



「おにーちゃん、よくかんがえたらじょうかされたら私たちもいないよね。」

「そういえばそうだな。」

「あの神様たちのめいわくなこうどうはじょうかできるの?」

「今の言動を見るに無理っぽいな。少しは期待していたのに・・・・・・・・・・麻薬でも盛ってもらってつぶすか・・・・・・・・・・」

「たぶんむりじゃない。」

「死霊っ子、俺は無理でも希望がほしかった・・・・・・・・・・・」

「おにーちゃん、どんまい。」

「お前達だけは染まるなよ。染まったら毎食酔い覚ましの薬飲ませるからな。」

「・・・・・・・・・・・うん、わかった。」




ねぇねぇ、大商人。南方で人気ならば西方の文芸神殿でも別の作者の作品があるけど如何かしら?(by文芸神)

そういえば南方でもその手の作品はないのかしらあったら奉納してほしいのだけど?(by芸術神)

「女神様方、南方で・・・・・」



「料理人、もっと強い効果のあるのはないのか?あの腐れ女神の存在をまともにするくらいの!」

「ユサブラナイデセイキシサ・・・・・・・・・ナカミガナカミガ・・・・・・・・・」

がくがくゆさゆさ


商売している大商人、年嵩の死霊っ子に慰められている勇者(笑)、聖騎士に詰め寄られている南方料理人。それを唖然としている騎士二人に男爵。

そこで光明神の神官が


「ああ、神よ。何で我らに希望を与えて落とす真似をなさるのですか?」

いや、それは我のせいじゃないし。(by光明神)

我の方こそ何とかして欲しいものだ。(by暗黒神)

混沌としている気がするが気にしない。今日は何の酒を飲もう。

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