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前書きのほうが長いって絶対オカシイとおもう。

昔々あるところに独りの奴隷がいました。

この奴隷はそこそこ賢くてどうすれば自分が楽できるかを考えて楽に生きていました。


この奴隷がいる国はそこそこ裕福で奴隷のようなものでもちゃんと働けば美味しいご飯がたっぷりと与えられる国でした。腹ペコが嫌いな奴隷はいつもいつも自分が腹ペコにならない程度まで知恵を絞って楽していました。


そんな奴隷生活も気楽に続くと思っていたのに奴隷の住む土地に飢饉が訪れました。

飢饉は日照り水害蝗害等々で散々なる有様でした。


そんな中でも奴隷は自分が食べるためにない知恵を振り絞りました。


日照りならば干物を作ればいいと、飢えて干からびた牛を干し肉にしていきました。

水害のときは皆が逃げることが出来るように空を読んで、高台に呼び寄せました。

そして水が引いたときに取り残された魚を塩漬けにして蓄えました。

蝗害のときは蝗を食べればいいじゃないと旅の詩人が教えてくれた知識で蝗の空揚を皆に振舞いました。


そうして畑が駄目でも奴隷は奴隷の仲間達と何とか乗り越えて次の年は人がいない畑を皆して耕して国一番の働き手となりました。

誰もいない畑は奴隷とその仲間達の手によって、これでもかと色々なものが植えられました。

その年は奴隷達は大豊作で、他は人もいなくなったので畑が荒れるに任せていました。



その土地の貴族様は思いました、どうして奴隷のいる土地は実りが多くてほかが寂しいことになっているのだろうかと。


貴族様は家来を遣わして話を聞きました。そうしたら奴隷の仲間達は奴隷が知恵を振り絞ったから自分らは助かったんだと涙ながらに答えました。

奴隷の仲間達は飢えて死にそうになったときに奴隷が呉れた知恵と食べ物で生きることが出来たから涙流すほど感謝しているのです。


奴隷は仲間が死んだら怠けることが出来なくなるから仕方なく知恵を貸したのですが誰もそれは知りません。


貴族様は奴隷を呼んで話を聞きました。

奴隷は貴族様の前で自分が怠け者であることを正直に言うほど正しい人間ではないので仲間が死ぬと寂しいからだと嘘をつきました。そしてひもじいは辛いと訴えたのです。

貴族様は感激しました。少ない食べ物だったら自分だけで蓄えるこの世界で仲間に分け与える行為に・・・・・・・・・・・・・


勘違いした貴族様は怠け者の奴隷を王様に差し出しました。


「王様王様この者は我が領土において飢えるは辛いと食べる知恵を存分に振り絞った者です。この者の知恵を国全てに満たすならば飢える者が格段に減るから使ってください。」


王様は貴族が自分の所だけでこの奴隷の知恵を使えば有利になるのにと質問しました。

貴族は答えて

「この奴隷は誰でもひもじいのは嫌だろうと言っていた。」

と奴隷の嘘を言いました。

王様は奴隷の嘘に感激して、家来にしました。

家来となった奴隷は怠けたいが為に知恵あるものを自分の家来にしました。

いざと言うときに仕事したくないから、飢饉に備えて村ごとの一つの蔵に満載の食べ物を用意させ貴族には十の蔵に食べ物をつめ込めさせて、王様には千の蔵に食べ物を満載にさせました。

勿論この蔵の食べ物が腐らないように奴隷は自分がいたときの知恵を存分に教えたのです。その知恵を受けて蔵作りの職人達は奮い立ちました。

ただ置けばいいなんてなんて馬鹿だったのだろうと。


蔵職人達は奮い立って腕を競い合ったお陰で食べ物が腐らない蔵が出来ました。

そうすると面白くないのが食べ物を保存する農民達です。蔵職人ばかりいいかっこさせないと自分達でどれだけ保存が効く様になるか村の知恵ある年寄りの教えを受けて百年でも持ちそうな干物とか効率よく保存食を管理するやり方を編み出しました。勿論家来となった奴隷の教えもふんだんに取り込まれています。


あの飢饉から数年で蔵はみちみちと溢れかえるほどになりました。いくら保存が利くものでも古いものが食いたいと思わない民達は古いのを隣近所の国の困っている人に安く分け与えました。

それでも豊作とまでは行かなくてもちゃんと皆を食べさせる地力のある国だから蔵の中は満タンでした。


奴隷だった家来は他の国に恨まれてはいけないと高い値段をつけて売ることを止めさせました。彼等の国は色々在って大変で貧乏だからそこから金を取りすぎるのはかわいそうだろう。と

民はなんて優しい家来なのだろうと感激してその命令を聞きました。

尤も古いものを売っているから値段をつけなくても十分にいい金になるからですが・・・・・・・・・


こうして、奴隷のいる国は中からも外からも敬意に値する国となりました。

王様は褒美に奴隷を大臣にしました。

王様に逆らえない奴隷は泣く泣く大臣になりました。

前もって備えれば仕事が少なくなると経験で知っていた奴隷はどうして増えるのだろうと考えて王様に質問しました。


王様はお前が知恵を絞って仕事すれば私が楽できる。といいました。

なんということでしょう、王様は自分が楽をしたく怠けたいがために奴隷を利用していたのです。奴隷は王様の怠けたいがための知恵に負けてしまったのです。


逆らうに逆らえず、奴隷だった大臣は自分が怠けるために知恵を絞りました。

そうだ!自分より知恵ある者が居れば楽できるに違いない。と色々間違った結論に至りました。

貴族の子供達に知恵を生かせるのがいませんでした、町の子供達にも欠片ほどの知恵はあるけど生かす機会のある子はいませんでした。村の子供達に関してはしつけのなっていない動物みたいな子供ばかりで知恵の欠片を持っていても馬鹿にされているのでした。


これも見て奴隷だった大臣は使いこなせていないならば自分の為に使ってもいいだろうと知恵の欠片のある子供達を集めて知恵の使い方を教えました。これが学校の始まりです。

その子供達が育ってきた頃に王様に

「この子達は私より知恵がある子達です。私を使うよりも彼らを使って国を富ましてください。」

と自分が引退できるようにお願いしました。

奴隷を推薦した貴族は

「なんと欲ないことか」

と感激して泣いて、

他の貴族達も子供達の優秀さに驚いて自分等の子供達も鍛えて欲しいなと思いました。

王様は怠け者である奴隷だった大臣の事を知っているので大臣である事を止める事を許しました。

ただ、怠け者である王様はこのような知恵者が一杯いれば国が自分であれこれしなくてもいいことに気がついて大臣にもっと子供達を育てろと命令しました。


その命令の意味を知ったのは貴族達です。

知恵さえあれば上に行けると子供達に教えて嗾けるのです。

町の子供達の親も村の子供達の親も子供が貴族になれるかもしれないと学校に通わせるのです。


気がついたら白髪の年寄りになった奴隷大臣、孫やらひ孫やらが沢山いるのに引退もさせてもらえずに仕事をする羽目になっているのです。王様はとっくに息子に王冠と玉座を譲って引退生活を楽しんでいるのです。そのまま何処で間違って仕事する羽目になったのだろうと死ぬまで悩んだそうです。



奴隷の浅知恵で何とかしようとするのが間違いなのです。

王様は一歩も二歩も上手でした。


後の人たちは言いました、

『欲のない王様はいい大臣を見つけて国を大事にしてくれた。』

『大臣は国の大事に供えて手を打って、知恵ある子供を見つけては国を富ませている』

『子供達は王様と大臣が大事に育ててくれているからワシ等奴隷のことも大事に見てくれる』

と褒め称えるのです。


国は大きく栄えました。食べ物を分けてもらった近所の国も頭を垂れて家来にしてくれと言ってきました。家来にならず食べ物遣せと言ってきた国は奴隷だった大臣の教え子達に民にひもじい思いをさせるとは何事かと主に拳で教えを受ける羽目になったのです。


国は栄えました。奴隷だった大臣が怠けることが出来ない一生を終えた後も教え子達が盛り立てていったのです。


黄金時代と誰かが言っていましたが、奴隷にとっては不本意だったのでしょう。

そもそもの間違いは貴族に見つかって王様の家来になったことなのかもしれません。


童話【奴隷の大臣】より

未だに奴隷集落にいる。勇者(笑)としては気の詰まる貴族のところよりも気楽に過ごせる連中と共にいたほうが良いのだろう。一応夕餉だの招待だのがあればそちらを優先するくらいのことはするのだが・・・・・・・・・・


「待て待てお化けっ子!」

「捕まえることが出来るならば捕まえてみな!」


「空を飛ぶとは卑怯だぞ!」

「はははっ!また会おう諸君。」

「ちくしょー!おえーおえー!」


死霊っ子のうちの腕白が奴隷の子供達と追いかけっこというか魔物村人遊び(おいかけっこ)をしている。

追われる役なのに空を飛んで逃げるとは・・・・・・・・

見ていた勇者(笑)は菓子を一つ手に取り死霊っ子に向かって投げつける。


かつん!


菓子を当てられた死霊っ子は目を回して墜落、そのときに子供達に捕まるのである。


「はははははっ!お化けっ子召し取ったり!」

どこかで芝居でも見ていたのだろうか節々に芝居がかった科白で死霊っ子を捕まえるガキ大将。

「僕達にかかれば死霊だって直ぐ捕まえることができるんだぞ!」

「はははははっ!逃げられる屈辱を受け続けて幾星霜。やっと一矢報いることが・・・・・・」


笠にかかって囃す子供等、所で幾星霜って出会ってから三日もたっていないだろう。

「地の文さん、それは言いッこ無しでしょう。空気読まないねぇ。」

子供よ、かっこつけたいのは判るが、邪魔されたからって地の文に(略



そんなしているうちに死霊っ子は非実体化して抜け出すのである。


「はははははっ!僕の自由を阻むものなんて・・・・・・・・・・・・」

そう自慢して逃げ始めるのである。


「畜生逃げやがったぞ!」


更に少年達の追いかけっこが続くのである。

「おーい、死霊っ子。飛んでもいいけどガキ共の手の届く範囲にして置けよ。」

「はーい、おにーちゃん。見てなよ奴隷共!この僕の三次元立体航法を!」


そういいながら、少年達の手の届くぎりぎりから急降下してくぐりぬけ、少年達の後ろから円をかくように高速転回するのである。なんとも器用なことである。

「伊達に数ヶ月死霊生活をしているわけではないんだよ。このくらい出来なくてどうする。」


って、十重二十重に残像を出しながら飛び回るのは普通出来ない。【幻影】の術式で飛行痕を煌かせながらとか実に無駄に洗練された無駄のない無駄な動きをしているのである。


「畜生馬鹿にしやがって!」

「はははっ!後五ミリは地面に近づけることが出来る!こいつ等の届く高さまで後三ミリ!はははははっ!旋回!」


本当にこいつ人間か?

「いいえ、ただの死霊です。」

勇者(笑)、地の文に(略)


奴隷の子達が追いかけ疲れてへたばりかけている頃に勇者(笑)は共同の麺麭焼き窯から菓子を取り出して

「おやつだぞ!皆来い!」

と叫びを挙げるのである。

色々と散らばっていた奴隷っ子達に死霊っ子達が勇者(笑)の作る菓子に向かって駆け込んでくるのである。

それを愛い者だなと眺める勇者(笑)。

「お前等食べる前に手を洗えよ!」


早速食べようとしていた子供の手をはたきながら注意を促すのである。

その隙を狙って手を伸ばす赤毛の見慣れた子供・・・・・・・・


【神気察知】を極めつつある勇者(笑)はすかさず軍用クッキーを投擲して赤毛の子供・・・・・・・・・盗賊神に命中させる。


畜生!(by盗賊神)


「お菓子に手をつけるのは手を洗ってからだといっているだろう!」

そっちかよ!神に対して敬意がないぞ!(by盗賊神)


「神といっても手癖の悪い糞ガキだろうが!食いたければ手を洗え!ガキ共の手本とならんでどうするんだ!」


ちっ!しゃーねーな!(by盗賊神)

素直に手を洗いに行く振りをして菓子に飛び掛ろうとするのは良かったが相手は勇者(笑)。

戦闘経験ない割には【神気察知】と【神殺し】をもつ実生活には役に立たない属性を持つ異世界人。

すぐさまに反応して軍用クッキーを穿つが如くに叩きつける。そして足元には菓子が穿った穴が・・・・・・・


「盗賊神様、食べる前には手を洗いましょうね。」

光のない目でにこりと笑う勇者(笑)、その表情笑っているのに怖いぞ。周りで見ていた子供達がおざなりに手を洗っていたのだが慌てて真剣に手を洗い始めている。精神的外傷(トラウマ)にならなければ良いのだが・・・・・・・・・・

盗賊神も三度盗み出そうとしたのだが勇者(笑)が笑いながら菓子を構えているのを見て引き下がることにするのであった。



そして菓子を食べる時間となる。あらかじめ鍋に沸かした茶を満載にして各自汲みながら思い思いに食べるのである。そのときに村の古老が通りかかり、孫だか曾孫に当たるのが一緒に食べようと連れ込むのである。古老は神官でも有る勇者(笑)が手ずから作った菓子を恐縮しながらつまみながら、子供等にせがまれて【奴隷の大臣】なる昔話をするのである。




内容は前書きにて・・・・・・・・・

古老昔語り中







子供達はなんとも微妙な顔をしている。

「えっと・・・・・・・・・・・・ここの人たちの官僚嫌いって・・・・・・・・・」

「おにーちゃん、この話本当なの?」

「本当だったら逃げる気持ち判るかも・・・・・・・」

「本当にありえそうなところが笑えない。」

「おじーちゃん、これほんとうのことなの?」

「おうともさ、これはワシの爺様の爺様が時代に当時の大臣となってこの地を賜った御主人様のご先祖の事を題材にして作られた話だからのぅ・・・・・・・・・・」


「「「「「「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」」」」」」


あまりに嫌な事実に勇者(笑)も死霊っ子達も奴隷っ子達も沈黙するのでありました。

その後、奴隷っ子達の内で素質のあるこが役人へと推挙されたときに思い切り泣いて抵抗するのだがそれは笑い話と言うかこの物語には関係ないだろう。


そして、どうして我が領地には役人となるのを嫌がるのが多いのか不審に思った伯爵が事実を知ったとき苦笑いしたという。

結構教育熱心で有用な人材が多いのに・・・・・・・・・

ここには記していなかったのですが前書きの童話は奴隷が上を目指さないように昔の貴族が出世してもろくなことがないと綴った教訓話だったのですが、奴隷達には薬が効きすぎたようです。


さて、酒でも飲みますかと思ったけど夜が遅いので眠ります。

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