帰り身は・・・・・・・・・・世事
【対死霊属性付与】
冥き眠りを司る神々が己の使徒に授ける力の一つ。冥界神神術系の術技、対象は死霊に対する特効性をもつ。基本的には死霊や不死者と対抗する為に武具等にかける。【魂沈め】と違い殴って聞かせるのがこの術技。
幼馴染嬢を落ち着けるために撫で続ける事暫し、溺死した少年は周りを囲む家族同然に見知った村の衆に
「はははっ、なんか知らないけど戻ってきちゃった。」
「馬鹿野郎がこの嬢ちゃんがどんだけ塞込んでいたか知っているのか?」
「本当に死んだかと思ったろう!」(注:死んでます)
「いやぁ、まさか死んでから戻れるとは思ってもみなかったよ。」
「それはそれとして見せつけてくれるねぇ・・・・・・・もげろ!」
「前々から仲が良かったけど・・・・・・・・おばちゃんも若ければねぇ・・・・」
「ハイハイ婆ぁは・・・・・ぐふっ!」
なんか最後の一言を交わしたのは左わき腹に強烈な一撃を喰らっていたが・・・・・・・・・・死にはしないだろう。死んでも弔い手がいるから送ってもらえるし。
村の衆の冷やかし交じりの言葉に幼馴染娘、自らのやっていることに気がついて顔中真っ赤になって飛び起きる。乙女としては正しいのだけど、その前に愛しの少年にやったことを・・・・・・・・・
「愛しのじゃないですっ!」
嬢ちゃん、地の文に(略
「おやおや、初初しい事。」
「照れくさくていえないのだろう。」
「えっと、えっとあのえと・・・・・・・あのえと・・・・・・・・とえと・・・・・・」
更に追い討ちをかける村の衆、後ろのほうから苦い顔をしている強面の男性は少女の父親か?
更に顔を真っ赤にする少女、忘れていませんか少年の事を・・・・・・・・・・・
彼もまた顔中真っ赤である。別な意味でだけど。
だから少女をからかうのはいいけど少年に手当てを・・・・・・・・・・
それでも少年は村の衆に挨拶をして、家族に別れをつげると
「これを持っていきな、冥界への道中腹が減るだろう」
と母親が自分の弁当を差し出し、これをもって二度と食えなくなるだろう馴染みの味に少年は泣きながら受け取り
「にーちゃ、いっちゃやだ。」
と駄々をこねる妹には優しく頭を撫でる。
「この馬鹿息子が、親より先に逝くなんて」
と空ぶるにも拘らず拳骨を落とす父親には
「ごめん」
としか答えることが出来ない。
そして少年は
「では、逝ってくる。弔い手さんお願いします。」
と覚悟を決めて旅路に向かおうとするのだが・・・・・・・・・・・
「ああ、すまん少年。力使い切ったから暫く送れそうにないや。」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・弔い手ェ・・・・・・・・・・
「ねぇ、弔い手さん。こっちが覚悟決めて旅立とうとするのにそれは何?かっこつけようとしたおれの立場は?ねぇねぇ・・・・・・・・・」
「五月蝿い!昨日は隣村の薬草採りの爺様が弔いで疲れているのに行き成り呼びつけられて来てみれば冥界への道がわからない迷子!後で送ってやるから暫く家族に絞られていろ!」
そう言うなり【対死霊属性付与】を村中に対してかけていく。
「力が戻るまで三日ほどかかるからその後で送ってやる。」
そう言いながら、甘酸っぱい光景を見せられた弔い手は家路に向かう。
所で村中に術をかける余裕があるならば送れると思うのだが・・・・・・・・
「ふっ、奴に別れを言う時間を与えたり、泣いていた連中が文句を言う時間と殴る事が出来るのは幸いな事であろう。死とはいつも唐突で無情なものだからな。」
かっこよく言っても弔い手地の文に(略
少年は十日後に冥界への旅路に行く。
その弔い手の配慮に感謝しながら・・・・・・・・・・・・
因みに弔い手は冥界神から直々に直ぐに送れこの馬鹿と説教を喰らったというが堪えた様子はない。
その頃の勇者(笑)一行。
普通に旅をしていた。
蛇足っぽいけど、タイトルをあわせるために付け足しました。
すんません、酒飲んできます。




