皆兄弟
娼婦宿
連れ込み宿、ヤマト系異世界言語だとラブホテルや水茶屋等といった表現がしっくり来るのだろう。様はエッチするために使う場所である。(これでも意味のわからない読者さんはお母さんか先生に聞いてね。by作者)
この連れ込み宿は基本的には土地土地の領主の認可制で一定の条件の下に独占的に運営が認可されている。
街娼など特定の店に所属していない娼婦が自らの住まい兼仕事場として利用している。
死霊の宴から数日。
神官は書類仕事に追われている。娼婦の願いを聞いての正当なる行動とはいえ、死霊戦士団を率いて町を脅かし色々騒動を起こしたのだから仕方がない。
その結果として町の神殿は一時閉鎖され神職達は療養神殿の検診の結果性病持ちとして強制収用。死んだ娼婦が所属していた娼婦宿は管理不行き届きで閉鎖処分、管理者達は色々と勉強したり以前に性病をうつされた娼婦達の後始末をさせられたりで忙しい羽目になって経営自体できない状況となる。
そこを塒としていた娼婦達は性愛神殿の自己防衛講座を受講させられ、色々な知識を覚えさせられる。これを元に不幸にならなければよいなと性愛神殿側は本気で願っている。
神官は素面に戻ると共にしでかした所業に顔を青ざめさせる。
当然だろう、現地の神殿組織を壊滅させて大混乱を起こしたのだ。娼婦宿にしても現地の統治組織に喧嘩売った形になっているから・・・・・・・・・・・
詰んでます。どう見ても神官様終了のお知らせ(笑)
「神官さん、冥界神様に口利きしておきますので・・・・・・・」
「勇者(笑)、貴方言うに事欠いて!貴方も同罪ですよ!」
「俺?別に神官位持たなくてもいいし、色々この世界に貸しがあるからそれを使って黙らせる。具体的には、境界神あたりの伝とか、冥界神様とか・・・・・・・・・・・それ以前にこの町に冥界神様が顕現された遠因が俺だからね。俺に対して無碍にできないだろう。」
にやりといい笑顔を見せる勇者(笑)。どこからどう見てもトラの威を借る何とやら。
「おにーちゃん、神官様がかわいそうだよ!」
「そうだよそうだよ、神官様あのおねーちゃんをかわいそうに思って間違い正しにいったんでしょう。」
「そして変な病気持っていたんでしょう。周りにうつさないように治療させないと!」
正論である、極めて正論である。ただ、神職になる連中というのは意外と貴族やらが家を継げない子供らに箔をつけようと入れることが多い。娼婦宿等も領主側に税や賄賂や色々ともたらしてくれる金蔓なのである。つまり何度も言うようだけど神官終了なのである。
町の衆や巡礼達(彼等は早々に立ち去った。路銀の面もあるだろうけど少々派手に騒ぎすぎた為に領主から追放ではなくて早々の移動を命じられたのである。)は町の【眠りの園】で死霊達を慰撫して冥界神様に直に彼等の安堵を願い出た聖者だと勇者(笑)や神官を認識しているので領主側も強く出れない。もっとも、早々に立ち去るように要求されているのだが。(表向きは使命の旅路の邪魔はできないとか云々)
神官は悪くない。ただ酒の上で気が大きくなって行きずりの女の涙を受け止めただけである。
悪いのは神職だし、娼婦宿の管理も問題があったから強く出れない。でも、身内のあれこれを表沙汰にされた側としては心象は良くないのである。
取り合えず、壊滅した神殿の書類を整理する神官二人である。
一応勇者(笑)も神官である。
「しかし書類整理できてないよなぁ・・・・・」
「ですね、これなんかまともに足し算すらできていないのが・・・・・ おっ!領主側からの寄付金をちょろまかしているの発見。」
「娼婦宿の管理書類だな・・・・・・・・ふむ、健康診断行ってないのに補助金受け取っている。行き先はっと・・・・・・・・・・領主行政府か・・・・・・・・・・」
「・・・・・・・・・・・・・これを出せば領主側が破滅ですね。」
「そして俺達は恨まれると、面倒くさいな。引継ぎの者が来たら任せるとしますか。俺達は何も見なかった、気がつかなかった。俺異世界人で書類がどれだけ重要かわかっていないし。」
「私も旅の途中の神官で現地の細かい事情を理解できていませんからね。時間もないし重要度の高そうなものと支払い関係だけを片付けただけですから」
がさがざ・・・・・
死霊っ子達は読み書きを教えられてはいるのだが書類整理するまでに到っていないので神殿内をふゆふゆと探索している。知らないものが見たら神殿をさまよう子供の死霊として話題になること間違いなしだ。
実際に礼拝に来た婆さんが子供たちを見て腰を抜かしたのだが・・・・・・・・・
『死霊注意、特に害はありませんが驚いて腰を抜かさないように』とでも張り紙しておこうか。
「ひどいよねー、僕たち見て腰抜かすなんて。」
「そんな怖いなりしていないのに。どこにでもいる哀れな子供じゃない。」
「取り殺したりしないのに」
「存在に必要なものはおにーちゃんから受け取っているけどね。食べ物とかお菓子とか・・・・・・・」
ふゆふゆ・・・・・・・・・
「ひゃー!おばけぇ!!でたぁぁぁぁぁぁ!」
「どこどこ?おばけどこ?」
「お化けってお前だろうが!」
「えー!こんなかわいい子供捕まえてお化けなんておじちゃんひどいよ!」
「死霊だってお化けだろうが!」
「がーん!!」
論破されてうなだれる死霊っ子、あまりの落ち込み具合に礼拝に来た男は罪悪感に押しつぶされてしまう。
死霊といっても小さな子供、傍から見ると子供をいじめている図にしか見えない。
「お化けじゃないと思ったのに・・・・・・・・死んでいる自分が憎い・・・・・・・・・・」
「あー、なんていうか。すまん俺が言い過ぎた。あんまり気を落とすな、生きていればいいことあるって。」
「しんでるのに?」
「・・・・・・・・・・・・・・」
その切り替えしに男は答えを失ってしまう。どうしたものだろうか。
その騒ぎを聞きつけたのか礼拝に来た人達が囲んでくる。
大事なことなのでもう一度言うと男に色々言われて落ち込んでいる小さな子供、慰めているようだがとどめさしてる。周りも死霊とはいえ子供に対して酷い事をしているなと白い目で見ている。
「ねぇ、あんな子供にお化けといって腰抜かしているなんて・・・・・・・」
「しかも酷い事いって・・・・・・・・」
「まぁ、いきなり出てくれば驚くけど。肝が小さいのぅ。」
「実際小さいんじゃない。」
なにがだ!
ナニです。(by性愛神)
性愛神様、地の文に(略)
詳しく言うとち(まてまてまてーーーーーー!by節制神)・・・・・・・・ちょっと、言わせてくれてもいいじゃない。(by性愛神)
「まぁ、長い人生お化けになることもあるって、そんな事くらいで落ち込んでも先が思いやられるぞ。」
「6年しか生きてないもん。お化けなんて怖いじゃない!」
「ぶほっ!お化けがお化けを怖がって・・・・・・・・」
「おじちゃんひどい!」
「悪い悪い・・・・・・・・・・・あまりにかわいい理由で思わずつぼに入ったは。」
周りも、なんか死霊っ子の一言にほっこりとする。男に対しては白い視線をむけているが。
そんな時に礼拝室の奥のほうから勇者(笑)の声がする。
「チビ助おやつだぞー!早くしないとほかのに食われてしまうぞ。」
「はーい!すぐいくー!だからたべないでー!」
びゅん!
死霊っ子は飛び去っていった。評価を落とした男と見物していた周りの衆を残して・・・・・・・・・
男は周りの者に
「なぁ、あれ旅の神官様の片割れだろう。何で死霊を従えているんだ?死霊使いなのか?」
「さぁ?でも、あのお方が【なげこみ】の死霊達を慰めたって話だぞ。」
「わからねぇな。先日神殿を死霊で囲んだのもあの人なんかい?」
「いや、もう片割れの光明神の神官様がいただろう。なんでも、その御方が【なげこみ】に放り込まれた女性の訴えを聞いたそうな。」
「ああ、それ俺も聞いた。何でもこの神殿が女性に不埒なことをしたとか・・・・・・・・・」
「いや、ワシは娼婦宿通いの代金を踏み倒されたとか」
「使い込みという話を聞いたぞ。」
「邪神の礼拝儀式をしたなんていう話は・・・・・・・・・・・」
「さすがにそれはないだろう。」「だな・・・・・・・・・・」
実際の話は性病持ちの神職に病気をうつされた愚痴なんだが・・・・・・・・・・
真実は闇の中である。
汚職と性病どっちが恥ずかしいか?
礼拝者たちの噂語りはのんきに続くのである。
性愛神殿、療養神殿からの報告書
神殿の神職7名、検診の結果全員『性病持ち』と判明いたしました。病名は同一なので話を聞いたところ、同じ女性と事を行ったり、神職同士にて慰めあっていた事実が判明いたしました。治療には二月程要する予定で、神殿の維持はその間不可能になるので代替人員の補充を願います。
(以下、彼等と関係を持った娼婦達等の検診結果等々が記されている。)
「なぁ、神官さん。」
「どうしました?勇者(笑)。」
「良く、神職達は【兄弟】とか呼び合うじゃないか。これって、ホモの意味あいだったんかい?」
「ぶっ!」
お後がよろしいようで。
キタキタキターーーー!狭い神殿内で神職達が織り成す愛憎模様!いけるはいけるはこれでパンが三つはいけるわ!(by文芸神)
でも、性病とか美しくないわね。(by芸術神)
そこは、愛するものと同じ病を分かち合いたいという浪漫よ!(by文芸神)
教え導く【兄】と身をもって教えを受ける【弟】・・・・・・・・・・・その設定は悪くないわね。取り合えず性病抜きで・・・・・・・・(by芸術神)
そうよ!神殿文学がここで花開くのよ!(by文芸神)
あのぅ、話を締めた後でしゃしゃり出ないでください。
いやぁ、穴兄弟というネタを使いたかっただけです。
さて、酒でも飲もう。




